住宅・不動産
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2019.6.1

東南アジアの不動産はどの国に投資したらいい?

(写真=PanatFoto/Shutterstock.com)
(写真=PanatFoto/Shutterstock.com)
今後、縮小していく可能性がある日本の不動産市場。将来を見据え海外不動産に注目する投資家も増えています。有望エリアはいくつかありますが、物件が割安傾向で経済成長が期待できるのが東南アジアです。ASEAN(東南アジア諸国連合)各国の市場状況を解説します。

東南アジア全体の不動産市場の動向

一般的に分譲マンションの購入者が増えるのは、国民一人あたりの名目GDP(国内総生産)が6,000~7,000米ドルを超えたあたりだと言われています。

該当する東南アジアの国としては、シンガポール、タイ、マレーシアなどです。そのほかベトナム、フィリピン、インドネシアなどは約2,000~4,000米ドルと、今後の需要拡大が期待できます(「アジア大洋州局地域政策参事官室」2017年度より)。

これらの国が不動産投資先として人気の理由は、海外企業の進出で駐在員の居住ニーズが高いことが挙げられます。加えてさらなる経済成長に伴う不動産価格の上昇も期待できるのです。

次に各国の不動産市場の動向を見ていきましょう。

マレーシア――ハイリスク・ハイリターンなジョホール州

東南アジア諸国の中でも投資家によって評価が分かれるのがマレーシアです。経済成長率5.7%のジョホール州はこの国の中でもっとも投資が集まっているエリアで、金融都市シンガポールと目と鼻の先という高立地。

2006~2025年の期間で東京都とほぼ同等の面積を大開発する「イスカンダル計画」も進行中です。しかし現時点では供給過剰気味で空室物件が目立つという声もあり、今後イスカンダル地区の魅力を伝え、この空室を埋めるだけの人口増加(外国人移住者も含む)を実現できるかが命運を握ります。

タイ――都心の高級物件に注目!日本のデベロッパー進出も好材料

東南アジアの国の中でも“不動産が熱い”と言われているのがバンコクです。バンコク都心の高級マンションが特に注目されています。日本の大手デベロッパーがタイに進出しているのも投資家にとっては安心材料でしょう。

市場動向では価格高騰が期待されながらも最近は停滞ムードもありましたが、ここに来て売買価格が下げ止まり本来の価値を反映した値付けに回復すると見る向きが強いようです。

その反面、世界的な金融危機が起こると、過敏に影響を受ける可能性もあるため、慎重に投資する必要はあります。また物件の施工力や管理力に不安があるため、日本の大手デベロッパーの物件を選ぶといいかもしれません。

フィリピン――リゾート地や都心部のコンドミニアムが人気

フィリピンも経済成長率が著しく、現在だけでなく将来的なリターンが期待できる国です。いま盛りあがっているのが現地富裕層や外国人向けのコンドミニアム。

投資先としてはセブ島などのリゾート地とマニラなどの都心部があります。一般的に東京都心の築浅マンションの利回りと比較すると、リゾート地は7~10%と利回りが高いケースが多いようです。物件価格も東京都心部に比べて割安傾向で有利な環境です。

一方タイと比べると、その年の経済活動の水準である名目GDPが低いのが懸念材料。また工期は予定通り進められるのか、完成後のフォローは大丈夫かなども念入りに調べる必要があります。

ベトナム――富裕層・アッパーミドル層の旺盛な購買意欲

かつての日本人のような勤勉さや人口増加など経済成長の材料がそろっているのがベトナムです。特にホーチミンは高層建設ラッシュで近代都市へとその姿を変えています。

国民一人あたりのGDP は2,239米ドル(「アジア大洋州局地域政策参事官室」2017年度より)と冒頭で述べたブレイクポイントの6,000米ドルには程遠いですが、それでも富裕層やそれ以下のアッパーミドル層の住宅ニーズは高いと言われています。

為替差益への期待と脆弱な通貨をどう考える?

東南アジアは経済成長に加え、その国の通貨が将来日本円に対して強くなれば為替差益も期待できます。一方、東南アジアの発展途上国は通貨の信頼性が低いため、世界的な金融危機があると脆弱な面もあります。

投資をするときはこのあたりを見極めながら、通貨や不動産の価値が大幅下落しても耐えられるようなポートフォリオを意識して組んでいくことが肝心です。
 

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