住宅・不動産
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2019.5.31

東京圏の不動産エリア選び 2019年以降のキーワードは「鉄道の新設・延伸」

(写真=Yukikazu/Shutterstock.com)
(写真=Yukikazu/Shutterstock.com)
今後、どのエリアの不動産が資産価値を高めやすいか?この視点で東京圏の不動産マーケットを考えたとき、これまでのキーワードは「オリンピック」でした。最近では、オリンピック後のキーワードとして「鉄道の新設・延伸」がクローズアップされています。東京圏のプロジェクトの中でも、特に注目されている羽田空港アクセス線について解説します。

今後、東京圏で新設・延伸計画がある路線は?

鉄道の新設・延伸は、不動産マーケットに大きな影響を与えます。鉄道の新規プロジェクトが完了すると、主要エリアへの移動がスムーズになったり、通勤時の混雑が緩和されたりといった利便性の向上が見込まれます。これにより住居やオフィスのニーズが高まり、エリア内の不動産価値の維持・向上が期待できます。

では具体的に、鉄道の新設・延伸によって将来不動産の価値が高まる可能性のあるエリアは、どこなのでしょうか?これをひもとくには、現在東京都が優先的に整備を検討中の路線から見ていくのが近道です。候補に挙がっているのは、以下の路線です。

・都営大江戸線
・蒲蒲線
・多摩都市モノレール2路線
・羽田空港アクセス線
・有楽町線

このうち、経済的なインパクトが大きいと見られるのは「有楽町線の延伸」と「羽田空港アクセス線の新設」です。

有楽町線では豊洲-住吉間の延伸が予定されています。当該区間は近年、タワーマンションが林立するエリアで人口が急増しています。周辺を走る東京メトロ東西線は混雑率約199%で、東京圏の混雑路線1位になっています(2017年)。延伸が実現すれば半蔵門線と接続、豊洲から錦糸町方面、渋谷・青山一丁目方面へのアクセスの利便性が高まり、混雑率緩和に一定の効果が見込まれます。

羽田空港アクセス線の新設、東山手ルートにいよいよ着手

一方の羽田空港アクセス線の新設は、JR東日本が主体となって進めているプロジェクトです。羽田空港と都内の主要エリアをダイレクトに結ぶことで、ビジネスパーソンや観光客の利便性が高まります。ルートとしては、次の3つが候補に挙がっています。

・東京駅方面と羽田空港を結ぶ「東山手ルート」
・新宿駅方面と羽田空港を結ぶ「西山手ルート」
・新木場方面と羽田空港を結ぶ「臨海部ルート」

このうち、「東山手ルート」については、2019年2月、JR東日本が同年5~6月に工事の前段階の工程である環境影響評価に着手することを表明。2029年の開業を予定しています。

「東山手ルート」の新設が実現すれば、現在約30分かかっている羽田空港と東京駅間が約18分となり、所要時間が大幅に短縮されます。加えて、このルートが完成すれば、宇都宮線・高崎線・常磐線などの「上野東京ライン」の電車も、羽田空港に直接乗り入れられる可能があります。

東山手ルート実現で田町エリアの価値が高まる?

羽田空港アクセス線「東山手ルート」のプロジェクトでもうひとつ注目したいのは、ルートの到着点が田町付近になっていることです。山手線の路線でいうと、田町駅の隣駅は大がかりな再開発でエリア価値が高まっている品川駅です。さらに、田町駅-品川駅の間には、2020年春に新駅「高輪ゲートウェイ駅」の開業が予定されており、これらの相乗効果によって中長期的な価値向上が期待できます。

以上の概況から、鉄道の新設・延伸に関わるエリアの中でも、「田町駅付近」は投資対象として魅力的といえるでしょう。懸念材料があるとすれば、「東山手ルート」の開業予定が2029年という点です。この間には、国内の政治・経済情勢の大きな変化や、地震などの自然災害リスク、相場調整により不動産価格の下落リスクがあり、これの影響は未知数です。

田町駅付近(あるいは、さらに広域の品川エリア)の不動産購入を考えた場合、これらのリスクを考えつつ、どのタイミングで購入するかが大きな分かれ目になりそうです。
 

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