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2020.8.25

家のリフォームで固定資産税を下げよう。知っておきたい4つのポイント

(写真=Milan/stock.adobe.com)
(写真=Milan/stock.adobe.com)
家は時間の経過とともに老朽化し、リフォームが必要になります。このとき、ちょっとしたコツによって、固定資産税を抑えられるのをご存じでしょうか。今回は、固定資産税を節税するために知っておきたい4つのポイントをご紹介します。

リフォームは固定資産税を節税するチャンス

固定資産税は、土地や家屋に対して課される税金です。市区町村がマニュアルに沿って評価し、課税額を決定します。一方的に納付書が送られてくるため「固定資産税には節税の余地がない」と思いがちですが、実は節税のタイミングがあります。それは、リフォームです。

「バリアフリー」「省エネ」といった一定基準を満たすようにリフォームをすると、1年限りですが固定資産税が安くなります。

 

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リフォームで固定資産税を節税するための4つのポイント

リフォームで固定資産税を節税する際は、以下の4点を意識しましょう。ここで紹介する制度は、2022年3月31日までに完了したリフォームに適用されます。

(1)バリアフリーにする
1つめは、バリアフリーにすることです。家屋を建ててから10年以上経過した自宅をリフォームする際、「通路幅を広げる」「浴室やトイレの改良」「手すりを付ける」といった、65歳以上の高齢者や要介護者、身障者である住人向けにバリアフリー化すると、リフォームした床面積100㎡までの部分について、翌年度分の固定資産税が1/3減額されます。

(2)耐震強化
2つめは、耐震性能を強化することです。1982年1月1日以前に建てられた自宅に、現在の耐震強化基準に適合する耐震改修を施すと、リフォームした床面積120㎡までの部分について、翌年度分の固定資産税が1/2減額されます。

(3)省エネ住宅にする
3つめは、省エネ住宅にすることです。2008年1月1日以前に建てられた自宅に、2013年の省エネ基準を満たす「窓の改修」と「床・壁天井のいずれかの断熱工事」を行うと、リフォームした床面積120㎡までの部分について、翌年度分の固定資産税が1/3減額されます。

(4)長持ちする家にする
4つめは、より長持ちする家にすることです。耐震強化や省エネを目的とした改修工事に加えて、床下の防湿性を高めたり、シロアリ対策工事をしたりして長期優良住宅の認定を受けられるようなリフォームを行うと、前述の翌年度分の固定資産税の減額割合が以下のように拡充されます。
  • 耐震強化による固定資産税の減額割合:1/2から2/3に拡充
  • 省エネ化による固定資産税の減額割合:1/3から2/3に拡充

リフォームで固定資産税を節税するための要件

上記の4点をうまく活用すれば、リフォームで固定資産税を節税できます。ただし、自動的に固定資産税が安くなるわけではありません。また、床面積や金額などの条件にも注意する必要があります。

3ヵ月以内に役所で申告が必要

リフォームが完了したら、3ヵ月以内に住んでいる市区町村で申告する必要があります。その際、以下の書類の提出が求められます。
  • 固定資産税減額申告書
  • 納税者の住民票の写し
  • 改修工事に関する明細書と領収書で費用や内容が確認でき、要件を満たすことがわかるもの
  • 補助金額決定通知書(補助金を受けている場合)
このほか、各リフォームの目的に対し、次の書類が必要になります。

▽バリアフリー
  • 対象者の住民票の写し
  • 改修工事をした場所の写真
  • 介護保険の被保険者証の写しや障害者手帳の写し
▽耐震改修
  • 工事契約書の写し
  • 住宅性能評価書の写し(リフォーム工事後にもらっている場合)
  • 住宅耐震改修証明書・増改築工事証明書・固定資産税減額証明書のいずれか
▽省エネ
  • 増改築等工事証明書または熱損失防止改修工事証明書

▽長持ちする家にする
  • 長期優良住宅の認定通知書の写し
  • 長期優良住宅化工事の設計図面や工事前後の写真
  • 増改築等工事証明書

リフォームの規模が一定以上であることが条件

固定資産税を安くするためには、リフォームがある程度の規模でなくてはなりません。具体的には、以下の要件を満たす必要があります。
  • それぞれの改修費用が50万円超であること(補助金を受給した場合は支出額から補助金を差し引いた金額が50万円超であること)
  • 工事後の床面積が50㎡以上280㎡以内であること
  • 工事後の居住部分が家全体の床面積の半分以上であること
  • 賃貸住宅でないこと

リフォームの仕方で固定資産税は下げられる

家は時間の経過とともに老朽化するものであり、住む人にとって心地のいい環境を整えることが必要になります。上記のポイントを押さえてリフォームを行えば、よりよい住環境を得られるだけでなく、固定資産税という「住むコスト」も下げることができます。

この他、リフォームには所得税の減税などの制度もあります。「そろそろ家をリフォームしようかな」と思ったら、リフォームの情報だけでなく税金の情報も調べるようにしましょう。

文・鈴木まゆ子
税理士・税務ライター|中央大学法学部法律学科卒業後、㈱ドン・キホーテ、会計事務所勤務を経て2012年税理士登録。「ZUU Online」「KaikeiZine」「朝日新聞『相続会議』」「マネーの達人」「納税通信」などWEBや紙面で税務・会計に関する記事を多数執筆。著書「海外資産の税金のキホン(税務経理協会、共著)」

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