住宅・不動産
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2020.6.23

【連載#4】税制改正で変化した「海外中古不動産」への投資

2020年度の税制改正で海外中古不動産の減価償却による節税スキームが使えなくなったものの、法人所有なら今後も可能なことは知る人ぞ知る情報です。他にも、海外不動産に関しては意外と知られていない節税のテクニックが存在しています。

土地の相続税評価を大幅減額できる特例は、海外不動産も対象に

それこそ様々なシーンで税金が課される現代社会ですが、その中でも特に負担が重いのは相続税です。しかし、各種の特例を適用できれば、その負担を大幅に軽減できます。

たとえば、故人から受け継ぐ不動産(土地部分)に「小規模宅地等の特例」を適用できれば、80%も相続税評価額を引き下げることが可能です(330㎡までに対して)。しかも、世間ではあまり知られていないようですが、この特例は国内にある不動産に限定されたものではありません。

つまり、要件さえ満たしてさえいれば、海外で所有している土地であっても「小規模宅地等の特例」を適用できるのです。大別すると、この特例の対象となる土地としては、①特定居住用宅地(故人が住宅のために使用していた土地)、②特定事業用宅地(故人が事業のために使用していた土地)、③貸付事業用宅地(故人が賃貸に回していた土地)といったものが挙げられます。

ただし、相続税評価額の減額率が異なっているケースもありますし、個別の前提条件も関わってくることには注意が必要です。以下で詳しく説明していくことにします。
 

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海外で所有している賃貸物件にも特例適用の可能性がある

まず、特定居住用宅地(故人が住宅のために使用していた土地)に対する相続評価額の減額は80%で、330㎡までが適用限度となっています。330㎡超の土地だった場合、超えた部分については通常の相続税評価額となるわけです。

この適用を受けられるのは、以下の3つのうち、いずれかの条件に該当するケースです。
  • 故人の配偶者がその土地を相続する
  • 故人と同居していた人がその土地を相続する
  • 故人には配偶者、同居人のいずれも存在せず、相続発生の3年前に自己所有ではない家(賃貸物件)に住んでいた人が相続する

続いて、特定事業用宅(故人が事業のために使用していた土地)についてもっと具体的に言及すると、故人の個人名義の土地に個人名義の建物を建てて事業を行っていたケースが該当します。相続評価額の減額は80%で、400㎡までが適用限度です。

適用を受ける前提条件の1つは、相続が発生する前からその土地で事業を行っていること。もう1つは、相続税の申告期限を迎えるまで事業にその土地を使用していることです。

土地が個人名義であっても建物が法人名義になっている場合は対象外ですが、特定同族会社事業用宅地に当てはまる可能性が考えられます。故人が個人名義で所有していた土地を自らが経営する会社(同族会社)に貸していたというパターンです。

該当すれば、土地の400㎡までの部分の相続税評価額が80%の減額となります。ただし、相続する人が以下の2つの条件をいずれも満たすことが前提です。
  • 相続税の申告期限を迎える時点で、土地を貸している会社の役員である
  • 相続税の申告期限を迎える時点で、相続した土地を保有している

貸付事業用宅地(故人が賃貸に回していた土地)では、アパートなどの賃貸不動産とともに駐車場なども対象となってきます。相続税評価額の減額は50%で、適用される限度面積は200㎡までです。

適用の前提は、相続が発生する前からその土地を貸し付けていることと、相続税の申告期限を迎えるまで継続的に貸し付けていることです。海外で所有している賃貸物件がこうした条件を満たしていれば、特例を用いて相続税負担を抑えられる可能性が高そうです。
 

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