住宅・不動産
-
2020.6.8

海外不動産投資の節税対策はもはや認められない……現状のおさらいを!

(写真=Kalyakan/stock.adobe.com)
(写真=Kalyakan/stock.adobe.com)
海外不動産投資を活用した節税対策が、富裕層の間で人気を博していました。しかし、2018年頃からこれを問題視する声が上がりはじめ、とうとう2020年度の税制改正大綱でついに規制のメスが入りました。海外不動産投資の節税の仕組みと今後の展望を解説します。

海外不動産投資で節税できる仕組みをおさらい

まず、海外不動産投資によって節税できる仕組みを簡単に解説します。節税対策として注目されたのは、主に米国不動産です。

日本では、中古物件は資産価値に占める土地の割合が大きいことがほとんどですが、米国の不動産は建物割合が高いことがまず特徴として挙げられます。建物の割合が高いとなぜ節税になるのでしょうか。減価償却費を大きく計上できるからです。

減価償却費とは、購入価格を耐用年数で割って毎年経費として計上する仕組みをいいます。減価償却の原則は経年劣化なので、建物にしか認められていません。つまり日本のように土地の割合が高いと、購入価格に対して経費にできる割合が低くなってしまいます。

その点、米国不動産は建物の割合が高いため、場合によっては受け取る賃料以上の減価償却費を計上できます。特に中古物件の場合、築年数が経過していると、耐用年数は大幅に短くなります。高額な不動産を購入すれば、不動産所得で赤字を計上することも可能です。

不動産所得の赤字は給与など他の所得から差し引かれるため、不動産所得で赤字を計上すれば、所得税を節税できます。
 

こちらもおすすめ
本当に高利回りなの?海外資産運用のすすめ
ブレグジットで揺れる英国。それでもロンドンの不動産投資が期待できる理由

税制改正で何が変わる?増税されるの?

こういった海外不動産投資を用いた節税対策については、かねてより問題視されてきました。これを受けて、政府は2020年度の税制改正に規制を盛り込む決定をしました。具体的には、海外不動産投資で生じた赤字を、給与など他の所得との通算ができないことになったのです。

つまり、節税ができなくなるというだけで、厳密には増税されるわけではありません。なお税制改正大綱は、毎年12月20日前後に財務省のホームページにて公表されます。公表されるまでは正確な改正内容は分からないため、気になる方はチェックしてみましょう。

海外不動産の売り時を見極めることが大切

専門家や富裕層の間では、節税効果がなくなることによって、海外不動産の需要が落ち込むことが懸念されています。節税による需要が落ち込めば、海外不動産の価格が下落してしまうリスクもあります。

海外不動産を既に所有している人は、売り時を見誤らないよう注意しましょう。また、今後海外不動産への投資を検討している人は、節税効果を抜きにした投資判断を行う必要があります。
 

>>その他のおすすめ記事
富裕層が好む東京都内の高級住宅街。田園調布、白金…他
住宅ローンを借りている人は必見 金利が上昇する前にやっておきたい2つのこと
タイニーハウスの小さくてもぜいたくな暮らしがイマドキと話題
年収1,000万円で8,000万円のタワマン購入、注意点は?
夢がふくらむタイニーハウスの価格は?自宅から店舗、リフォームも可能!

関連記事