住宅・不動産
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2019.7.18

不動産投資セミナー参加前におさえておきたい注意点 賃貸経営を始めるなら

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
賃貸経営を検討している人の中には不動産の知識を深めたいと考えている人もいるだろう。不動産経営は長期プランが多く経営についても多角的に考えることが重要である。勉強の場としてセミナー受講もその1つだ。

賃貸経営の大家向けセミナー

賃貸経営の大家向けのセミナーは全国各地で随時開催されているが、特に関東では盛んに実施されている。ほかにも北海道、福岡、愛知、仙台、大阪などの主要都市でも頻繁にセミナーが実施されている。

大手ハウスメーカーも賃貸大家向けのセミナーを主催しており、役立つものも多い。プロの講師を招いて講演会を行ったり、個別相談会の場を設けていたりと手厚い内容のところもある。

また大家の勉強会が主体になっているセミナーもある。同じ目的を持った者同士が集い、情報交換できるので、勉強になることも多いだろう。プロの講師を招くなど工夫していることもある。

参加費や規模はセミナーによってもさまざまだ。無料セミナーはビギナー向けのものが多い。専門性が高いものを受講したい場合、有料セミナーのほうが良い可能性もあるが、有料だからといって必ずしも内容が高いものとも限らない。

全国賃貸住宅新聞・賃貸住宅フェア——全国7ヵ所で開催、年間200回以上

全国賃貸住宅新聞・賃貸住宅フェアは全国賃貸住宅新聞社が実施しているフェアである。同社は賃貸向けの住宅新聞や雑誌『地主と家主』発行などを手掛けている。賃貸経営の大家や管理会社向けにリフォーム、投資、住宅設備、資産運用などの展示やセミナーを実施。2018年は名古屋、広島、九州、東京、札幌、大阪の7拠点で200回以上開催の予定だ。専門家が講演予定で料金は無料。必要に応じて展示品の見学も検討したい。

過去に実施されたセミナー例として「取材でわかった! 空室対策の捉え方が180度変わるデキる大家の長期入居対策」や「女子力企画室のリノベーションコレクション ~入居促進+退去抑制の内外装コーデ~」などがある。

賃貸経営セミナーは毎回好評で定員120席を用意しているにも関わらず十数人に立ち見の人がいるほどだという。

ハウジングメーカーなどもセミナーを開催

ハウジングメーカーもイベントやセミナーを開催している。たとえばパナソニックホームズは賃貸住宅経営のセミナーを実施している。たとえば仙台市では「成功する賃貸併用住宅セミナー」を開催。地方都市は関東と比較すると土地購入費も安く投資のハードルも下がる。東京周辺も人気だが地方都市の駅周辺もねらい目である。

また「賃貸経営スタートセミナー」も開催。こちらはこれから賃貸経営をスタートさせる人向けのセミナーで、土地活用と賃貸住宅経営について紹介している。経営の基礎知識から応用まで一通り説明がある。もうすでに開業している人も参加を検討したい内容だ。

ほかにも、三井不動産リアルティは「生の声から導く賃貸マンション運用術」や「家族でできる、最新の相続対策」などを開催している。法人向けのセミナーはもちろん、個人向けセミナーも充実している。

「老朽化と空室が大問題!どうする古くなった賃貸住宅。賃貸の土地活用事例について」についても興味深いところだ。賃貸住宅の相続や中古物件の運用についても勉強できるいい機会である。

野村不動産アーバンネットも投資用不動産セミナーを開催している。例えばマンションやアパートなど投資不動産に初挑戦する人向けに「不動産投資を検討され始めた方向け 投資・収益不動産 個別相談会」を実施している。この相談会ではコスト試算や節税対策についても指導してくれるのが特徴だ。毎月のインカムゲインなどもわかりやすく解説してくれる。その他、自分の不動産の適正価格や物件の種類、エリアや金融機関など幅広い情報を指導してくれるのも魅力だ。

大東建託も有名だがSBIマネープラザとコラボレーションした特別セミナーも注目だ。「一棟アパート経営・区分マンション経営のメリット・デメリットをご説明」「一棟アパートと区分マンション双方のプロフェッショナルによるトークセッション」の2部制で構成されている。

大家さん勉強コミュニティ「大家さん学びの会」

大家さん学びの会は2004年2月に発起された勉強コミュニティである。定例勉強会が関東、札幌、岩手、関西、広島、大分、福岡で開催されている。

平日の夜に勉強会を開催することもある。昨年は開催されたのは「カナダとカナダ・オンタリオ州の不動産開発投資」や「フィリピン不動産投資」などだ。国内だけではなく海外不動産投資も視野に入れている人はチェックしたい。

ここで紹介した以外にもハウスメーカー主催の無料セミナーなど多数あるので自分の勉強したい分野のセミナーが開催されていないかチェックしてみるといいだろう。

セミナーの特徴を知ろう

賃貸経営大家向けのセミナーは多数存在するが、いいセミナーやよくないセミナーには共通点がある。まずはどのセミナーを受講していいか迷うことだろう。ここでいいセミナーを見つけるためにすべきことを紹介しよう。

まずクチコミはチェックしておきたい。いいセミナーはWeb上のクチコミでも高評価を得ていることが多い。また開催回数についてもある程度実績があるところを探すのがポイントだ。セミナーの中には高額なセミナーも存在する。費用に見合っていればよいが、不当に高いセミナーもあるので、気を付けたい。

一般的に有料のセミナーは内容が濃いものが多い。しかし賃貸経営大家向けのセミナーについてはそうでもないケースも多々ある。大手ハウスメーカーではプロの講師を呼んで内容の濃いセミナー開催もたびたび行っているのでそちらのチェックもおすすめだ。

セミナーはあくまで賃貸経営の入り口段階である。賃貸経営をするためにはセミナー出席などを経て自分で勉強して知識を深めることが欠かせない。セミナー以外にも本などを参考にするのもいいし、実際に取り組んでいる人の話を聞くこともしておきたい。いい印象のセミナーでは講師との交流もぜひ図りたいところだ。個人的な疑問をぶつけてみるのもいいだろう。

よくないセミナーの見分け方

よくないセミナーの典型の一つは、物件購入の即決断をさせようとするものだ。セミナーの勉強が目的かと思いきや物件販売が主流なのである。勉強目的の人にとっては寝耳に水だろう。

こうしたセミナーで紹介される物件は収益が出る良いものならいいがそうしたケースはまれである。特に土地勘がない人は注意が必要である。購入物件の価値は立地などを含めてチェックが大事だ。家賃はもちろん、集約率も大きな影響が出てしまう。

「自分は騙されない」と思っても、営業トークに押されて思わず買ってしまったという人もいる。「今ここで決断しなければこの物件はすぐに人手に渡ってしまう」「すぐに買えば大幅値引きをする」といったトークは要注意だ。

専門性の高いプロが言うならきっとそうなんだろう……と思い即決で購入してしまう例も後を絶たないようだ。

不動産は一般的な買い物と異なり高額な取引である。即決した場合のリスクも覚えておきたいところだ。購入後地盤が悪い場合は、地盤対策が必要になることもある。物件購入の場合は、物件傾きなど問題が出ているケースもある。その他、環境についても現在・将来合わせて検討する必要がある。

そのようなセミナーを避けるためにも、事前にインターネットで会社の状況や講師、過去の実績など調べるべきだ。過去の開催実績があまりない場合は、参加を控えたほうが無難かもしれない。悪徳業者がセミナー名を変えてセミナーを開講している可能性もある。

セミナーで即決の購入を促すような不動産は購入しないほうが無難といえるだろう。

参加の際の注意点

賃貸経営といってもさまざまなセミナーがある。無料セミナーでも役には立つが、初心者向けのものが多く、実践や奥深い内容は含まれないケースが多い。

大手ハウスメーカーの場合、自社で顧客確保したいという狙いももちろんあり、経営手法や積算についても自社メーカーのおすすめポイントが多く見られる。もちろん大手ゆえの強みもあるが、実際は他の管理会社のほうが手数料が安いというケースもある。

最初に受講したセミナーが好印象だったからといって、すぐにそこで購入から管理までお願いするのは避けたほうがいい。少なくともあと2~3社は見て比較すべきだ。他と比較することで分かることもあるはずだ。たとえばコスト面。管理費などは他社と比較したい。

賃貸経営は基本的に長期に渡って続けるもの。セミナーの内容はその時点での参考であって、環境や制度の変更、市場の変化に対応するには、時々参加してキャッチアップしておきたい。例えば法改正は1年に1度のペースで実施される。法改正で対処しなければならない問題が突如発生するかもしれないので、改正後どうなるかといった点はおさえておくべきだ。

文・山本さくら(元不動産業界のフリーライター)/ZUU online
 

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