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2020.9.9

【米国株動向】10年で株価が大幅上昇したテクノロジー銘柄3選

(画像=Getty Images)
(画像=Getty Images)
モトリーフール米国本社、2020年5月24日投稿記事より

ベンチャーキャピタルの投資事業では、上場企業への投資よりも概して高いリスクを取り、しばしば10年以内に10倍ものリターンを狙います。

しかし、このような魅力的なリターンを得るために、非上場企業の市場に精通したベンチャー投資家である必要はなく、公開市場でもいくつかのテクノロジー成長企業へ適切に投資することで高水準のリターンを見込めます。

もちろん、すべての新しい企業が素晴らしいパフォーマンスを生み出すというわけではなく、適切な(そして、なるべく大きな)市場に適切なソリューションを提供する企業である必要があります。

次の3社はそのような企業で、各社ともここ10年以内に10倍のリターンを生み出しています。

これらの企業がどのようにそれを成し遂げたかを以下で説明することで、次に大成功する投資先を発掘するのに役立てることができるでしょう。

(1)ユビキティ

ネットワーク機器メーカーのユビキティ(NYSE:UI)は2011年に一株あたり15ドルで上場しました。

現在の株価はなんと一株あたり180ドル付近で、コロナ禍の中でも持ちこたえています。

同社が強大な成長のためにしてきたことは、まずサービスが行き届いていない非常に広大な市場、具体的には高速ブロードバンドへのアクセスが困難な先進国や発展途上国の農村地帯があることを見つけました。

高速ブロードバンドに必要な地下でのケーブル敷設が、これらの地域では困難なためです。

同社は次に、免許不要の無線周波帯でインターネットを高速でつなぐことができる強力な無線装置を開発しました。

その無線装置を手ごろな値段にするために、マーケティングや広告、アフターサービスを手厚くすることにはほとんど費用をかけませんでした。

代わりに、同社は世界中の独立系インターネットプロバイダーにこの無線装置の存在を気付かることに注力し、その後、これらの顧客がお互いにサービスやサポートで助け合うことができるよう情報が1ヵ所に集まるフォーラム(公開場)を提供しました。

このビジネスモデルは奏功し、世界中のプロバイダーはユビキティのハードウェアを購入することで同社のエコシステムへと入っていきました。

その後、同社は同様のビジネスモデルで、アクセスポイント、スイッチ、ルーターといった企業向けのハードウェアへと分野を移しました。

同分野は長い間、シスコシステムズ(NASDAQ:CSCO)などの企業向けソリューション大手によって支配されていました。

しかし、ユビキティはほとんどの小・中規模の事業者が必要としない余分な付属機能を取り去り、手厚いサービスなしで製品を販売したのです。

この独自のビジネスモデルは企業向けハードウェア市場の価格感応度が高い層を取り込みました。

同社の法人部門は、伝統的なサービスプロバイダー向け無線装置事業よりも大きくなり、前四半期の同社売上の68.5%を占めています。

高価なソリューションを入手できずサービスが不十分な市場を見極め、他社に先駆けてそれらのニッチな市場に製品を提供し独占するためにビジネスモデルを適合させたユビキティは、IPOからたった9年で当初の投資家に10倍以上のリターンをもたらしました。

(2)モンゴDB

もし企業向けネットワーク機器市場がユビキティによって破壊されたとしたら、非常に似たようなダイナミクスを持つ企業向けデータベース市場は、現在モンゴDB(NASDAQ:MDB)に破壊されようとしています。

同社の創設者たちは伝統的な法人向けデータベースに失望していました。

主要企業の関係性データベースは、あまり融通の利かないスプレッドシートのような形式は、伝統的な取引には非常に効率的である一方で、今日の膨大で多様な非構造化データソースには不向きだったのです。

モンゴDBの創設者たちは、全く異なる方法でデータを構造化するドキュメント指向データベースを発明し、1つのデータソースがそのほかの複数のデータソースを同時に参照することを可能にしました。

最初からすぐに企業の確立された手法を変えることは難しかったものの、モンゴDBは「フリーミアム(基本的なサービスは無料で提供し、より高度な機能や付加価値の高いサービスなどには料金を課金)」モデルの提供を開始し、デベロッパー(開発者)たちは実際に購入する前に同社のデータベースが使用できるようになりました。

こうして、以前であればオラクル(NYSE:ORCL)などの大手から高額のハイエンド製品を購入していたであろうデベロッパーたちを取り込むことに成功したのです。

同社のフリーミアムモデルは人気を博し、同社は売上を研究開発へ還元することで、データベースを一層安全なものにしました。

同社のより最近の目玉として、SaaS(サービスとしてのソフトウェア)であるクラウド型データベース・サービスのAtlasがありますが、同サービスは急激に成長していると同時に、法人向けの機能や、より大きな企業が同サービスに一層興味を持つような機能を追加しました。

主要な企業向けITコンサルタントIBM(NYSE:IBM)とパートナーシップを結んだものの、いずれの会社にも打撃を与えませんでした。

モンゴDBはドキュメント指向データベースにおいて真っ先に選ばれるベンダーとなり、アマゾン(NASDAQ:AMZN)が模倣した類似のサービスでさえもモンゴDBの成長を抑制することはできません。

2017年に一株あたり24ドルで上場したモンゴDBは、執筆時点での株価は一株あたり220ドルと、2年半で9.2倍のリターンを生み出しました。

(3)ショッピファイ

カナダのeコマース(電子商取引)のソフトウェアベンダーであるショッピファイ(NYSE:SHOP)は2015年5月の上場以来、大きな勝ち組で居続けています。

ちょうど5年後、ショッピファイの株価は一株あたり$825にまで上昇しました。

これはIPO価格の48.5倍という驚くべき数値です。

ショッピファイの急激な株価上昇は、eコマースという非常に大規模ながらもサービスが不十分な市場における大きな問題を解決したからかもしれません。

実は、中小企業、大企業いずれの規模の企業においても、小売売上全体に占めるeコマース売上の比率の増加は同程度で伸びています。

しかし、ウェブ、モバイル、ソーシャルメディア、そのほかの形態をまたがって一元化されたeコマースを運営するのは難しく複雑な仕事です。

もちろん、オンラインで商品を売りたいなら、単にアマゾンに出店することもできますが、巨大eコマースを使うことはデメリットがあります。

まず、あなたのブランドがどう見えるか、そしてアマゾンにあるほかのブランドの在庫との差別化を必ずしもコントロールはできません。

さらに、もし成功すれば、アマゾンはどこかの時点で、あなたの商品のプライベートブランドを売り出す可能性があります。

ショッピファイのプラットフォームではそのような複雑さをすべて取り去り、すべてのブランドは自身のオンラインストアをどのような形態にも容易に作ることができます。

ショッピファイのインターフェースは簡単な操作で店を作れるだけでなく、決済プロセス、出荷と配送、運転資金の調達、ウェブ・マーケティングを含むすべての周辺的なソリューションを提供しています。

ショッピファイの製品はユーザーが内部のハードウェアやソフトウェアを扱うことなく拡張可能です。

ショッピファイの多岐にわたる製品・サービスは、スタートアップ企業からネスレ(OTC:NSRGY)などの多国籍企業大手まで、幅広く企業を引き付けています。

多岐にわたるラインアップによりショッピファイは利用者から莫大なデータを集めることができ、それが同社の製品、貸付業務、マーケティングの改良につながっています。

前段の2企業と同様に、ショッピファイは、企業やブランドが所有権や管理する権限を維持しながらeコマースを利用可能に、そして簡素化するにはどうするか、という課題を見つけました。

そして、その需要に適合するように同社の製品を作り上げました。

ショッピファイはためらうことなく製品を改良、新製品を開発し、常に競合となり得る企業の先をいっています。

この戦略がユーザーと投資家どちらにも人気の理由です。

3社の共通点は

ユビキティ、モンゴDB、ショッピファイはいずれも、株主への莫大なリターンを創出するために、共通する適切な行動を取っています。

サービスが不十分な市場や現在のソリューションでは対応できない需要を見極め、これらの問題を解決するために質の高い製品を作り出しました。

そして各企業の破壊・革新的なソリューションで、これらの壮大な新市場を開拓しました。

10倍のリターンを生み出す次の銘柄を市場で探す際に、その企業が顧客のために問題を解決しているか、そのソリューションを提供する分野でのリーダーか、そのソリューションが壮大な消費市場に役立っているか、考えてみてください。

もしこれら3つの質問の答えがすべてYesであれば、多大な利益が出る投資機会を手にしているのかもしれません。

文・The Motley Fool Japan編集部/The Motley Fool Japan
 


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