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2020.9.9

【米国株動向】6月に注目すべき医療保険株2銘柄

(画像=Getty Images)
(画像=Getty Images)
モトリーフール米国本社、2020年6月1日投稿記事より

米国の病院は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延により、大打撃を受けています。

ここ数ヵ月の外来外科手術数は前年比7割減、患者入院数も同3~5割減となり、米国全体で毎月500億ドルの赤字が出ている計算です。

その一方で、コロナ禍は医療保険会社の利益を押し上げています。

待機的手術(緊急ではない手術)が多数中止となったことで保険金支払い額が大幅に減り、これが新型コロナウイルス感染症のマイナスの影響がかすむほどの収益改善要因となっています。

そこで、コロナ禍が経済に及ぼす影響を不安視する投資家にとってヘッジとなり得る医療保険株2銘柄を、以下で紹介します。

成長性に期待

センティーン(NYSE:CNC)の2020年度第1四半期(1-3月期)営業収益は、ウェルケア買収の効果と加入者の増加などで41%増となりました。

米国国内で保険加入者数が2,380万人を超えた同社は、低金利による投資収益の減少で小幅減益となったものの、眼科・歯科保険金請求件数は大幅に減少しました。

失業率が急上昇した4月も加入者は伸びており、通期のガイダンスでは1,100億~1,200億ドルの営業収益が見込まれています。

収益性についても、ウェルケア買収でキャッシュフローが20億ドル増加し、5億ドル相当のシナジー効果が生まれるという試算を示しています。

株価収益率(PER)は33倍(執筆時点、以下の株価指標等も同様)と高いものの、10%の株主資本利益率(ROE)を確保しており、医療損失率(保険料収入に対する保険金支払い額の比率)も86%と高くありません。

財務面も手元流動性35億ドル、レバレッジ38.9%と健全に見え、十分注目に値するグロース株といえるでしょう。

バリュー投資家向け

シグナ(NYSE:CI)は今年、来年と増益が続くという見通しを示しているにもかかわらず、PERは15倍と、センティーンと比べて大幅に低くなっています。

同社は幅広い事業領域の保険会社であるため、投資家が業績見通しについて懐疑的になっているようです。

2018年に薬剤給付管理会社(PBM)のエクスプレス・スクリプツを540億ドルで買収しましたが、この部門がコロナ禍で大きなダメージを受けるとみられています。

金融危機が招いた景気後退期と同様、米国では民間の保険に加入することができなくなった公的医療給付制度の加入適格者が増える見込みで、これはPBMの利益率低下につながります。

また、失業によりPBMシステムから外れる人も増える見通しで、シグナの収益はさらに圧迫されます。

とはいえ、主力の保険事業には、PBM事業の落ち込みを補って余りある利益を期待できそうです。

ガイダンスによると、2020年度の営業収益は1,540~1,560億ドル、1株当たり利益(EPS)は18~18.6ドルとなる見込みで、翌年度のEPSは20~21ドルに増加すると予想されています。

第1四半期(1-3月期)だけでも384億ドルの営業収益を上げており、営業キャッシュフローは19億ドルでした。

財務レバレッジも44.7%と健全な上、準備を進めている団体就業不能保険部門の売却が実現すれば、53億ドルを手にする見込みです。

お買い得な銘柄、GARP(グロース・アット・ア・リーズナブルプライス)、つまり、成長性のある銘柄を割安な水準で買うことを追求する医療関連株に注目する投資家にとっては、魅力的な銘柄といえるでしょう。

文・The Motley Fool Japan編集部/The Motley Fool Japan
 


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