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2019.4.11

高収入サラリーマンの税負担増、どのくらいなの?

(写真=ESB Professional/Shutterstock.com)
(写真=ESB Professional/Shutterstock.com)
近年、「企業減税、個人増税」の流れが目立っています。高所得者といえど、税負担が重くなれば生活も圧迫されます。

所得が900万円超は増税「配偶者控除」と「配偶者特別控除」の適用条件が変更

2018年1月から「配偶者控除」と「配偶者特別控除」の適用条件が大幅に変わり注目されました。基礎的なポイントを整理しましょう。

配偶者控除や配偶者特別控除は、所得の少ない配偶者の収入に応じて所得控除が認められるという制度です。配偶者の年間所得が38万円以下の場合には「配偶者控除」が、38万円超123万円以下の場合には「配偶者特別控除」が適用されます。

2018年1月からは、配偶者控除、配偶者特別控除に世帯主の所得制限が設けられるようになりました。所得が900万円以下の場合には満額の38万円が控除されますが、900万円超だと控除額が段階的に引き下げられます。そして、所得が1,000万円を超えると控除額がゼロになります。つまり、高所得者ほど控除額が減り、負担増になったということです。

年収850万円以上の人は増税、給与所得控除の上限が引き下げ

平成30年度の税制改正において、2020年1月から給与収入が850万円以上の人は増税になることが決定されています(ただし、子育て世帯や介護世帯は対象外)。

その内容は、2020年1月から給与所得控除額を一律10万円引き下げられるというものです。給与収入がある人は、税金を計算する上で給与収入から「給与所得控除」を差し引くことができます。ただ、全ての所得から控除される「基礎控除」の額がこれまでの38万円から48万円に10万円引き上げられるため、基本的に税負担は変わりません。

しかし、給与所得控除の上限額が適用される給与等の収入金額の上限がこれまで1,000万円超だったものが850万円超に引き下げられます。そして、給与所得控除額も220万円だったものが195万円に引き下げられます。給与収入850万円以上の人が増税になるというのはこの部分が影響するためです。

そして、850万円という基準は、増税されるだけではなく社会保障の額も減らされてしまう点も注意が必要です。加給年金や振替加算、遺族年金などの受給要件の判断基準となり、配偶者が850万円以上の場合には年金が支給されないというケースもあります。

税負担は増える一方、何か対応は無いのか?

高所得者ほど効果が大きくなるふるさと納税やiDeCo(個人型確定拠出年金)といった制度に注目です。所得によって控除上限額が定められているため、高所得者ほど効果が高くなります。

ふるさと納税を行う本人の給与収入が300万円の人(夫婦、以下同)と900万円の人を比較してみましょう。総務省が運営するふるさと納税ポータルサイトのふるさと納税額(年間上限)の目安を見ると、300万円の人の場合全額控除される納税額の目安が1万9,000円なのに対して、900万円の人の場合には14万1,000円と大きな差があることがわかります。

また、iDeCoの場合にも高所得者の節税メリットが大きくなります。掛け金を毎月2万3,000円としたときに、年収300万円(企業年金がない会社員、以下同)の場合には年間の節税額が4万1,400円となりますが、年収900万円の場合には年間の節税額が8万2,800円となり、同じ掛け金でも節税効果が倍程度変わることがおわかり頂けたでしょう

日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー

高所得者と言えど何もしなければ税負担が増加する一方です。増加する負担に備えるためにも、ふるさと納税やiDeCoといった制度の利用を検討しましょう。
 

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