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2020.5.11

【連載#4】元証券マンが語る!古い常識を捨てて今すぐ我が子に「マネー教育」をするべき理由

我が子に対する金銭教育をレクチャーする連載も、今回で最終回となります。これまで、家庭でできるマネーレッスンのメソッドを取り上げてきましたが、できることから始めるべきです。その結果、お金に関心を持つ子どもが増えていけば、おのずと日本人全体のマネーリテラシーも高くなるでしょう。ただし、そのためには親御さんにも学びの姿勢が求められます。日本における金融教育の第一人者である川口一晃さんは、どのように考えているのでしょうか。
 

金銭教育の現場は親の学び場になっている?

リアルやネットで手に入るコンテンツを使えば、家庭でも金銭教育の環境を整えることはできます。とはいえ、素晴らしいツールがあっても、使いこなせないと無用の長物。親が理解しないことには、正しい内容を子どもに伝えられません。

「実際、私が高校などでお金の授業を持ったとき、参観した親御さんの方が感動していたり、金融機関が夏休みの間に実施する親子向けの見学イベントでも、盛り上がっているのはお子さんじゃなくて両親だったりします。大人でも知らないことはたくさんありますから、恥ずかしいと思わず、むしろ一緒に学んでいただきたいです。ロバート・キヨサキ氏の『金持ち父さん貧乏父さん』(筑摩書房)シリーズのような、大人が読むべきマネー本もたくさんあります」(川口さん)

また、「学校や家庭でお金の話をするのは場違い」「大人になってからでいい」と考える親もいるようですが、これは大きな間違い。その結果が、世界的に見ても低いと言わざるを得ない日本の金融リテラシーであり、正しい知識を持たないがために、お金の管理や運用で苦労する大人が後を絶ちません。我が子にそういった思いをさせないためにもバイアスは取り払い、家庭でも積極的に話題に挙げればいいのです。

「いま、給与は銀行振り込みで、ネットバンクを使うと現金をあまり見ることなく家計を管理できます。言うなれば、お金がどこから入ってきて、どのように家庭で仕分け、使われているか、回り方が見えにくいのです。そうするとお子さんも、『お金のことは親が何とかするはず』と頼り切ってしまい、いざ自分が社会に出たとき正しい使い方に迷うかもしれません。そうではなく、家計について話し合えば子どももお金の使い道に敏感になります」

そもそも、一般的な家庭で大金を投じるのは、「住宅」「老後の生活」「子どもの教育」の3つに絞られ、家計の生涯収入が2億円なら、3,000万円は教育費だと言います。それを子どもに伝えておけば、親の期待に応えようと真面目に勉強するのではないでしょうか?

ちょっとした工夫でお金に対する関心は高くなる

ほかにもできることはあります。たとえば、川口さんは高校生と小学生だったお子さんに、ドル紙幣でお小遣いを渡したことがあったそうです。
    
「下の子に1ドル札を渡したら大喜びしましたが、100円くらいの価値だと伝えたらガッカリしていました。上の子は3ドルでしたが、『どうすれば日本でも使えるの?』と尋ねられ『両替すればいいと』と答えたら、みずから銀行に行ったようです。外貨の詳しい仕組みはわからずとも、円と交換すればいいことは理解できたようです。お金にまつわる実体験を積むことで、金融リテラシーを高めることができるはずです」

あるいは、日本に限らず多くの紙幣には各国の偉人の肖像画が印刷されています。それは誰でどういった功績があるのかを調べると、お金を通じて歴史の勉強にもなります。2024年上期には1万円札が渋沢栄一、5000円札は津田梅子、1000円札は北里柴三郎に刷新される予定ですので、自由研究の題材にピッタリです。

大切なのは、お子さんを社会に触れさせて、お金への感度を高めることです。大学生ならインターンに参加することで、職業と収入の関係が明らかになります。

「金銭教育をしたからといって、必ずしも投資をする必要はありません。しかし、投資に関する知識があったり、経済やお金の流れがわかっていたりすれば、ビジネスにも活かせます。結果、日本の成長にもつながるので、ぜひご家庭でも実践してください」

お金を賢く使うには柔軟な発想が求められ、そういったスキルがあれば様々な場面で活用できます。これを意識しつつ、我が子をお金に困らせることのない、金銭教育を始めてはいかがでしょうか。
 

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川口一晃
1986年銀行系証券会社に入社。銀行系投資顧問(現・三菱UFJ国際投信)や三洋投信で11年間ファンドマネージャーを務める。2004年10月に独立してオフィスKAZ 代表取締役に就任。テレビ番組やラジオなどメディア出演歴多数。現在、FM NACK5「お金の世界の歩き方」でパーソナリティを務める。「SMAP×SMAP」では木村拓哉氏とも対談。著書も多い。また、テレビ朝日系ドラマ「アイムホーム」をはじめ、フジテレビの月9のドラマの監修も担当。行動経済学学会会員。
 

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