モトリーフール米国本社、2019年12月19日投稿記事より
成長中のショッピングモール・オペレーションのタンガー・ファクトリー・アウトレット・センターズ(NYSE:SKT)、映画館チェーンのAMCエンターテインメント(NYSE:AMC)、通信大手のAT&T(NYSE:T)は、5%を超える配当利回りを支払っています
タンガー
タンガーはファクトリー・アウトレット・センターの大手オペレーターであり、多くの人気小売チェーンのクリアランスショップを保有しています。
タンガーは、消費者がeコマースで見慣れている割引価格で商品を提供し続けています。
タンガーのモールは96%の稼働率を誇り、テナントの売上は過去1年間で上昇しています。
ほとんどの上場ショッピングモールオペレーターと同様に、タンガーは、投資家に対して利益のほぼすべてを支払う不動産投資信託(REIT)形態を取っています。
現在の分配金利回りは9.5%を誇ります。
AMC
記録的な数の人々が映画館へ行き、「スターウォーズ:ライズ・オブ・スカイウォーカー」などを観るでしょう。
しかし、一般的に投資家は映画館関連株を避けています。映画館は以前ほど魅力的な場所ではなくなっています。
1組の映画チケットの価格未満で1か月のアクセスを提供するストリーミングサービスが勢いを増しているのもその原因です。
AMCは米国最大のマルチプレックス(複数スクリーンを持つ映画館)事業者ですが、同社株は現在人気がありません。
この株は、春のピーク以来、その価値の半分以上を失いました。
AT&T
タンガーとAMCは、2019年に株価が急落しましたが、AT&Tは異なります。
AT&Tは、市場平均リターンを上回り、現在までに44%も急騰しました。
5.4%の配当利回りは、年初に7%で取引されていたときよりも当然低くなりますが、投資家は株価の上昇に満足しているので懸念はしていないようです。
AT&Tのワイヤレスビジネスは成長を続けており、次世代5Gワイヤレスネットワークの恩恵を今後享受できるでしょう。
同社のポートフォリオには、旧体制のワイヤレスオペレーションと契約者数が減少しているDIRECTV衛星テレビ事業があります。
しかし、アクティビスト投資家の圧力があるため、同社は成長分野にさらに重心を移すとみられます。
なお、AT&Tは数十年にわたって年間配当を引き上げてきており、その方針が揺らぐことはないと考えられます。
バンク・オブ・アメリカのアナリストは、AMCには多くの逆風があり、ビジネスが悪化し続ければ、近い将来配当の削減が確実になると述べています。
株価下落により、現在の配当利回りは10%超となっています。
AMCは、各映画館で多様な映画を提供するストリーミングサービスのStubs A-Listを、2018年夏に導入しました。
このサービスでは、月額約20ドルで週3本までストリーミング映画を見ることができます。
他の映画館チェーンは慎重ですが、AMCはこの試みを拡大しようとしています。
文・The Motley Fool Japan編集部/The Motley Fool Japan
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