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2020.5.9

【連載#3】理由はないけど、なぜかこうなる?マネー市場の“不思議アノマリー“

株価を構成する要素はさまざまですので、その年によっても値動きが異なるのは当然のことです。でも、企業の決算発表のシーズンや大型連休など、毎年繰り返されるイベントも数多くあります。ここでは、過去の経験則をもとに日本株市場がどのような動きを示す傾向があるのかをご紹介します。
 

新年&新年度、株式市場はスタートダッシュの傾向

たとえば、新年に入る1月にはご祝儀的な買いが入りやすく、上昇が期待できる月です。これが2月の上旬まで継続しますが、そこでいったんのピークを打ちます。3月は本決算を迎える企業が多く、高配当銘柄や魅力的な株主優待を行っている会社が人気化します。

4月に入ると新年度入りということもあり、ファンドや機関投資家からの新規マネーの流入が見込めます。しかし、後半からは大型連休を控えたポジションの解消売りも増えてきます。そして5月は、「セル・イン・メイ」の格言にもあるように世界的に株価が下げやすい月となっています。特に相場全体が下落しているときには、「セル・イン・メイ」という言葉が強調され、個人投資家を中心に「早く売らなければ」という心理が働いてしまうので要注意です。

本決算も一巡し、6月ころから株式市場は材料不足に悩まされます。ここでは大型株よりも中小型の材料株が動きやすくなります。そして徐々に7~8月の「夏枯れ相場」に突入していきます。逆に、夏場に相場が活況になると、一転してマーケット関係者は「サマラリー」と騒ぎ出し、投資家も「早く買わなければ」と考えるようになります。

9~11月ころまでは軟調傾向な相場ですが、徐々に12月に向けての上昇が始まります。12月は節税対策売りによって、下落傾向にある銘柄はさらに売られやすくなります。節税対策売りが一巡すれば、ここから年末にかけては投資家の買い意欲が旺盛になってきます。「掉尾の一振」(とうびのいっしん)という言葉がありますが、これは年末の大納会に向けて株価が上昇していくことを示すアノマリーです。

以上のようなシナリオが過去の経験則による相場の傾向ですが、これを逆手に取れば、「相場が弱いときに仕込み、高くなったら売ればいい」というストラテジーが成り立ちます。「人の行く裏に道あり花の山」とは古くから伝わる相場格言で、他人と同じように行動していては株で勝つことはできないという意味です。1年間の傾向をなんとなく頭に把握し、中期の投資計画を立ててみてはどうでしょうか?
 

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【月ごとの傾向】
1月 新年相場のご祝儀的な買いも入りやすく、上昇傾向が顕著。
2月 前半は1月の勢いもあり、上昇傾向。しかし、節分頃にピークを迎える傾向も。
3月 年度末となる3月は、配当や株主優待の駆け込み需要などもあり、上昇しやすい。
4月 新年度を迎える4月はファンドなどの新規マネーも流入し、強い相場が期待できる。
5月 「セル・イン・メイ」の格言通り、下げやすい季節。大型連休前には要注意。
6月 材料不足から、大型株より中小型株が注目される。業績よりも需給中心の相場へ。
7月 中旬以降から相場のボリュームは縮小傾向へ。弱含みの相場になりやすい。
8月 国内外の機関投資家が夏季休暇入りすることもあり、「夏枯れ相場」で軟調傾向
9月 中間決算月で様子見ムード。月末はファンドの決算などで利益確定売りが出やすい。
10月 3月決算企業の決算発表が始まる中旬までは材料不足から相場は軟調傾向。
11月 最近では中間決算を保守的に見積もる企業も多く、失望売りも多い月。
12月 下げ相場から立ち直る季節。節税対策による換金売りもあるが、上昇しやすい月。

※上記はあくまでも傾向であり、必ずしもこのように動くというわけではありません。


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