マネー
-
2020.5.1

【連載#1】理由はないけど、なぜかこうなる⁉マネー市場の“不思議アノマリー“

株やFX(外国為替証拠金取引)といった投資の世界では、時折、「アノマリー」という言葉が注目を浴びることがあります。アノマリーとは、常識や理論的な枠組みでは説明できないけれど、なぜかそうなってしまう相場の動きを表す言葉で、過去の経験則に基づいたものです。ちょっとオカルトチックな話ではありますが、なかには世界中の投資家が注目しているアノマリーもあります。まずは、ここ数年、米国でも話題となった日本のアニメ放映に関するアノマリーをご紹介しましょう。
 

投資家たちが恐れる金曜ロードショーのジブリアニメ

株式投資の世界では「相場は繰り返す」と言われており、特にチャート分析では、過去と同じような値動きを示す銘柄も珍しくありません。しかし、チャートは株価の心理的節目や需給、企業の決算シーズンなどによっても影響を受けるため、分析次第ではある程度、値動きの規則性の説明がつくケースも少なくありません。

2006年ころからインターネットやツイッターなど、投資家の間で話題となっているアノマリーが「ジブリの法則」と呼ばれるものです。これはスタジオジブリのアニメ作品が日本テレビ系列の金曜ロードショーで放映されると、極端な株安や円高などを引き起こし、相場が大荒れになるというものです。一般的に為替が円高になると日本株は株安に動きやすくなります。これは、自動車や電機業界など日本の主要輸出企業が為替差損によるダメージを受けるためです。

スタジオジブリの作品には、「千と千尋の神隠し」や「もののけ姫」、「魔女の宅急便」などの人気作も多く、楽しみにしているファンもたくさんいるのですが、投資家にとっては“要注意日”となってしまうわけです。ちなみに、金曜ロードショーは日本時間の21時放映スタート。この時間、日本の株式市場は稼働していませんが、外国為替市場では活発な取引が行われていますし、放映中には米国の株式市場のオープン時間を迎えます(夏時間は22時30分、冬時間は23時30分)。特に月初の金曜日は米国雇用統計という重要な経済指標の発表が控えており、FX投資家にとっては月に一度の大きなイベントとして知られています。
 

こちらもおすすめ
あなたの投資がラクになる「株式投資アノマリー」とは?
日本は失業率2.5%でインフレか?インフレ時代に備えるための米国株

月初の金曜日は「米国雇用統計」の月一イベント

ただでさえ、米国雇用統計の結果が為替市場や米国の株式市場に大きな影響を与えるだけに、これにジブリ作品の放映が重なると、FX投資家や株式投資家たちが騒ぎ出だすのも仕方がありません。なお、この「ジブリの法則」は、過去にはテレビ東京の人気経済番組「ワールドビジネスサテライト」や、米国の経済新聞「ウォール・ストリート・ジャーナル」でも注目のアノマリーとして紹介されています。

では、2019年の「ジブリの法則」を検証してみましょう。カッコ内の数字は、放映日の日経平均株価の終値と翌営業日の終値を比較したものです。

1月4日 「風の谷のナウシカ」(+477円)
1月11日 「耳をすませば」(+195円高)
4月5日 「平成狸合戦ぽんぽこ」(-45円)
4月12日 「風立ちぬ」(+298円)
8月16日 「千と千尋の神隠し」(+144円)
8月23日 「崖の上のポニョ」(-449円)
8月30日 「天空の城ラピュタ」(-84円)

過去には極端な円高や株安になったこともあったようですが、昨年だけを検証すると日経平均株価の変動率は高いのですが、必ずしもネガティブな結果となっているわけではありません。ですので、投資家としては「頭の片隅に置いておく程度」でいいのではないでしょうか。ちょっとオカルトチックな話ではありますが、これ以外にもさまざまなアノマリーが存在します。第2回目は欧米の投資家の間で有名な「セル・イン・メイ」(株は5月に売れ)についてご紹介します。


>>その他のおすすめ記事
「年収2,000万円」止まりの人と、その上にいく人の違い
プラチナカードの代表的な特典は?還元率の高さなどメリットも紹介
日系企業と外資企業、年収3,000万超えはどっちが多いのか
「お金は使ってこそ増える」のウソ・ホント
個人事業主ができる「節税対策」6選 法人化という選択肢も?

関連記事