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2019.2.27

満足いく老後を過ごすために必要な資金と相続対策

(画像= Mikhail_Kayl/Shutterstock.com)
(画像= Mikhail_Kayl/Shutterstock.com)
厚生労働省によると、2017年の平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.26歳となり、いずれも過去最高を更新しています。60歳で定年を迎えてからの余生は20年以上の長い期間となることが予想されます。「老後資金は1億円が必要」と言われることもありますが、満足のいく老後を過ごすには、実際にどのくらいの資金が必要なのでしょうか。

夫婦が老後に必要な資金は1億円超

2016年度の公益財団法人生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」によると、夫婦2人での基本生活費は月額平均22万円、ゆとりのある老後を送るための費用は月額平均35万円との結果でした。60歳から85歳までの25年間でゆとりのある生活を送ると仮定すると、必要な老後資金は合計1億500万円(35万円×12ヵ月×25年)になります。人生100年時代とも言われている現代にあっては、それ以上かかることも考えられます。

満足のいく老後を過ごせるか確認してみよう


ゆとりのある老後を送るための月額平均35万円と基本生活費の22万円との差額は13万円です。「生活保障に関する調査」では、この差額の使い道について、旅行やレジャーに次いで身内とのつきあい、趣味や教養などの順で解答数が多くなっています。しかし、ゆとり資金の使い道は人それぞれ異なり、一つとも限りません。年に一度は海外旅行を楽しみたい、温泉めぐりをしたい、趣味のゴルフの腕を磨きたいなど、ご自分のゆとりを含めた老後にどのくらいの資金が必要か、具体的に想像をして試算してみましょう。

次にご自身が受け取る公的年金の金額を調べましょう。必要な老後資金から公的年金を引いた金額が不足分となります。その不足分を金融資産などで賄うことができるかを確認しましょう。賄えない場合は、何らかの形で収入を得ることや資産運用などで準備をすることを考えなければなりません。

資産を後世に引き継ぐことも考えてみる


ご自分の資産でゆとり資金を賄える場合でも、安心という訳ではありません。保有資産は死後、相続という形で後世に引き継がれていきます。どのくらいの金額を誰にどのような形で遺すかについても考えておく必要があります。相続が「争族」にならないようにしましょう。

法定相続分と異なる相続や、相続人ごとに渡したい資産が決まっている場合には、遺言書を作成するとよいでしょう。2019年には自筆証書遺言の簡易化が始まり、2020年には自筆証書遺言も法務局で保管できるようになります。今まで以上に遺言書を作成しやすくなるでしょう。

一方で、相続税についても考えておく必要があります。相続人が相続税を支払えるだけの金銭や資産を準備することや、相続税額を減らす対策などが大切です。

相続税額の準備としては、不動産等の現金以外の資産を売却して現金化しておく方法があります。また、現金化したくなかったりできなかったりする場合は、相続人を死亡保険金受取人とする生命保険に加入する方法などがあります。

また、相続税額を減らすためには、相続税が課税される資産の評価を下げる必要があります。例えば、契約者が被相続人で相続人が死亡保険金受取人となった生命保険は、「500万円×法定相続人の数」相当額までが非課税になります。また、金融資産を不動産に換価することや遊休地に賃貸物件を建築することにより、相続税評価額を下げることができます。

そのほかにも、贈与によって相続財産を減らしておくこともできます。年間110万円まで非課税となる暦年贈与や、住宅資金や教育資金の一括贈与の非課税措置を利用すると贈与税もかかりません(ただしこの特例には期限があり、延長の可能性もありますが、2018年11月現在、住宅資金の一括贈与の非課税特例は2021年12月31日まで、教育資金の一括贈与の非課税特例は2019年3月31日までとなります)。

信託銀行に相談してみよう


満足いく老後を過ごすためには、早くからさまざまな準備が必要です。とはいえ、資産運用や相続対策について面倒に感じることやどうしたらいいのかわからない場合も多いでしょう。そのような時には金融機関やお金の専門家を利用するということも考えるとよいでしょう。

たとえば、信託銀行であれば財産の分析から相続対策までのコンサルティングサービスがあります。また、相続の煩雑な手続きを担うサービスや信託銀行が遺言執行者として、遺言書の作成・保管・執行までをトータルで行うサービスなどが準備されている信託銀行もあります。迷ってしまう場合は、信託銀行に相談に行ってみるといいでしょう。 
 

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