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2020.1.8

「貯金」をすると年2%ずつ価値が下がる理由

(写真=Pixel-Shot/Shutterstock.com)
(写真=Pixel-Shot/Shutterstock.com)
(本記事は、岡崎かつひろ氏の著書『なぜ、あの人は「お金」にも「時間」にも余裕があるのか?』きずな出版の中から一部を抜粋・編集しています)

時間的に不自由なときに、株は買うべきではない

私が会社員だったときのこと、お金を稼ぎたいと思い株を購入することにしました。

当時は上げ相場で、儲け話がたくさんあり、また会社員でも手軽に始めることができるので「まずは株でもやってみるか」と始めました。

当然、損はしたくありませんから、値動きが非常に気になります。すると、会社の仕事をしている最中もずっとそのことばかり気にしてしまい、仕事が手につきません。

値段が下がっては不安になり、上がっても「すぐに下がってしまうのではないか」と不安になります。

そうやって、いつも不安とばかり隣り合わせになってしまい、結局のところうまくいきませんでした。

収入を得る方法が多いに越したことはありません。しかし、収入の取り口を増やすときに多くの人がやってしまう間違いがあります。

それは「手を出しやすそうだから」というイメージで始めてしまう、ということです。

手を出しやすいことと、結果をつくりやすいことは、まったく別問題なのです。

●収入源を増やす際に大事な2つのポイント

収入の取り口を増やすときに大事なポイントは、2つです。

(1)本業のプラスになること
(2)本業と時間が被らないこと

それぞれ見てみましょう。

(1)の「本業のプラスになること」というのが、基本的なポイントです。

本業をおろそかにして長期的に成功することはありえません。自分の収入の一番の軸になるものが何かをしっかりと把握しましょう。

もちろんそれは、ずっと同じとは限りません。

たとえば私の場合、会社員からスタートしています。

最初は週末起業という形で会社の労働時間にかからないところで始めました。社外での出会いも増えましたから、結果的に視野が広がり、本業としていた会社員の仕事にもプラスになりました。

ある程度形になってきたところで、気がつけば週末起業のほうが、本業としていた会社員よりも収入が高くなり、それに伴って本業を切り替えるという方法を取りました。

このように、もともと副業が本業に切り替わっていくということは多々あることです。

並行して取り組んでいく最中にも、本業にプラスとなることを選ぶようにしましょう。

ただし並行して取り組んでる最中や、独立した際に大事な注意点があります。

それは、元々いた会社の人脈や仕事を引っ張らないということです。

もしかしたら早い結果をつくれるかもしれませんが、その分、敵をつくることになりますし、長い目で見たら必ず同じことをやられます。お世話になった以上、迷惑をかけて退社するようなことだけはしないようにしてください。

(2)の「本業と時間が被らないこと」についても、大事なポイントです。

時間が被ってしまうと本業に差し支えます。

会社員の方が経済的自由を手に入れるために一番おすすめの方法は、週末起業です。

なぜなら時間が被らず、多くの経験を積むことができ、元手が少なくても大きく稼げる可能性があるからです。

しかし、多くの方はここに勘違いがあります。

それは「会社員は副業してはならない」と思っていることです。

「就業規則で禁止されているんです」と言う方がいますが、就業規則は就業中のみの規則です。就業時間外まで縛ることはできません。

じつは雇用契約について定めている民法や労働基準法、労働契約法には、個人が複数の雇用契約を結ぶことを禁止するような記述なんて存在していないのです。

むしろ副業禁止を理由に社員を懲戒した場合、その判断が違法である可能性のほうが高いです。

ただし、本業に差し支える副業をしていたり、本業で知り得た情報を使ってなんらかビジネスを立ち上げるなどした場合は、この限りではありません。

逆に言えば、本業に真面目に取り組み、本業と競業することがなければ副業禁止することはできないのです。副業禁止だと思い込まず、自分の大事な経営資産である空き時間を有効活用してください。

貯金をすればするほど、損をする?

もしも、「貯金すればするほど損している」と言われたら、あなたはどう思いますか?

「いやいや、そんなはずないでしょ。だってお金が減ってるわけじゃないし」

普通はそう思うかもしれませんが、じつは間違いです。

貯金すればするほど損しているのです。

「インフレ率」というものがあります(ちょっと小難しい話なので、嫌いな人は読み飛ばしてもらって問題ないです)。

たとえば、戦前の日本にまでさかのぼると、月収100円で生活していた時代がありました。いまの初任給20万円ほどという金額を考えたら、すごい差ですよね。

その後、経済復興とともに物価は上がっていき、それに伴ってお金の価値も下がってきました。戦前の100円も現代の100円も、100円は100円ですから、戦前の紙幣100円札を現代で使ったとしても、買えるのはペットボトル1本分くらいにしかなりません(もちろん、歴史的な紙幣としての価値はありますが)。

これは、時間の経過とともに、100円の価値が下がっていったということを意味しています。

現在、日本の政策上は毎年2%のインフレ率を目標にしています。つまり、ざっくりと言ってしまえば、お金の価値は毎年2%ずつ減っていくということを意味しています。

銀行にお金を預けた場合、金利はどのくらいになるでしょう?

調べてみたら、あるメガバンクの普通預金の金利は0・001%でした。ほぼ0だと思ってもらっていいでしょう。

結論を言うと、銀行にお金を置いておくだけでは、毎年2%ずつ価値が下がっていくということを意味しているのです。

では、なぜ毎年2%ずつ価値が下がっていくのに、みんな「貯金しなさい」と言うのでしょうか。

1990年頃の話ですが、じつは普通貯金をしているだけでお金が毎年6%増えていく時代がありました。その時代というのは、貯金をするとどんどんお金が増えます。それも複利によってです。

物理学者で有名な天才アインシュタインがいますが、彼は、複利のことを「人類最大の数学的発見」と言いました。

年6%の複利の力はすごいです。12年するとお金が倍になる計算です。ですから毎月せっせと貯金をすることは、12年後、入れたお金が倍になるということを意味していたのです。

しかも銀行預金ですから、100%リスクなし。

ほかにも言い出したらきりがありませんが、昔は貯金をすることのメリットがたくさんあったのです。だから貯金を激しく推奨されることになりました。

しかし、先述した通り、現代の日本で貯金をするということは、毎年2%ずつ価値を下げていくということを意味しています。

ですから一生懸命貯金するだけでなく、投資をしていく必要があるのです。

●稼げる自分になることが最優先

先ほど、まずは人的資産に投資をすることを私はおすすめしました。

たとえばあなたが小学生だった頃、1000円貯めるというのは、どのくらい大変なことだったか覚えていますか?

「両親の肩もみをしたらいくら」とか、「家事を手伝っていくら」など、あったかもしれません。自分の買いたいものもあるなかで貯金をするということは、とても難しいことだったはずです。それが1000円だったとしても。

しかし大人になったいま、1000円を貯めるということはそれほど難しい話ではないはずです。なぜなら、生み出せる金額が子どものときよりいまのほうが大きいからです。

つまり、収入を生み出す原資であるあなた自身の価値を上げたほうが、残せる金額が上がるので、ずっと効果的に貯金を残せるいうことです。

コンビニのアルバイトでは、おそらく時給で1500円が限界でしょう。仮にエンジニアとしての技術を高めれば時給で3000円以上にすることができるはずです。私の友人には、時給に計算したら1万円以上という人もざらにいます。

アルバイトをしながら一生懸命お金を貯めるよりも、より稼げる自分になってからお金を蓄えたほうが、ずっと効率的だということです。

だからまずは目先の貯金よりも、自己投資して稼げるようになることが大事なのです。

十分に稼げるようになってくると、自己投資額よりも収入のほうが高くなります。

そこまできたら、人的資産から金融資産を構築できるレベルまできたことになります。すると収入は時給で計算する範囲を大きく超えていきます。

あの有名企業の社長が、なぜ年収で何億円と稼ぐことができるのか?

それは、ビジネスを含めた金融資産を構築しているからです。

貯蓄はあとからいくらでもできます。ぜひ自分に投資して、稼げる自分になりましょう。

文・ZUU online 編集部/ZUU online
なぜ、あの人は「お金」にも「時間」にも余裕があるのか?
岡崎かつひろ(おかざき・かつひろ)
株式会社DW代表取締役、他2社を有する経営者。ビジネストレーニング事業、業務コンサルティング、小売店支援、飲食店経営、飲食店コンサルティング、旅行事業、会議室事業など多岐に展開する。ソフトバンクBB株式会社入社後、4年で独立。「すべての人の最大限の可能性に貢献すること」を企業理念に精力的に活動する。業種を問わず、どこにいっても通用する一流のビジネスパーソンの育成をテーマに、パーソナルモチベーターとしても活躍。

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