マネー
-
2019.2.23

相続は争続 仲良かった兄弟姉妹が……

(画像=Yulia Mayorova/Shutterstock.com)
(画像=Yulia Mayorova/Shutterstock.com)
「遺産相続でもめて大変だった」という話を耳にしたはありませんか? たとえ仲が良かった兄弟姉妹だったとしても、遺産相続が原因でもめることは珍しくありません。今回は「争続事例」を紹介するとともに、その背景や対処法を解説します。相続が「争続」にならないように、事前に準備をして不安を取り除きましょう。

相続でもめてしまうケースは決して珍しくない

兄弟姉妹における争続事例をいくつか紹介します。

ケース1. 親の介護を妹がしていた

兄弟姉妹の中で、妹だけが独身だったため、実家で親と同居し、体が不自由になった親の介護をしていたケースです。兄弟姉妹は、正月やお盆など定期的に帰省はしていたものの、日々の親の暮らしをサポートしていたのは妹でした。相続が起こったとき、「介護していた分、多く遺産をもらいたい」と妹が考えていたため、揉め事に発展しました。

ケース2. 親のお店を弟が一緒に頑張って営んでいた

兄弟姉妹が幼いころから親が営むお店があり、遺産にはそのお店の業績によるものが含まれているケースです。成人後に弟が店の経営に参加して売上が多くなったため、「店の売上が多くなり、遺産が増えた。これは俺の努力が含まれているので、多く遺産をもらいたい」と考えていたため、もめたようです。

ケース3. 相続人以外の家族が口を挟んできて

兄弟姉妹は全員結婚をしていて、それぞれ妻や夫がいるケースです。相続が起こる前は、兄弟姉妹の間に問題がなかったものの、いざ相続が起こると、それぞれの妻や夫が口を挟んできて、相続人である兄弟姉妹そっちのけでもめてしまったようです。

もめてしまう背景にあるもの

相続が起こったとき、まず相続人全員で遺産分割協議をしなければいけません。普段は仲がいい兄弟姉妹であっても、まとまった遺産が手に入るとなると、好き勝手に自分の言い分を押し通そうとする人が現れるのも珍しくありません。

ケース1やケース2のように、親の介護を続けていた人や、家業を継いだ人などに、そのようなケースが多いようです。どれだけ功績があったとしても、遺産分割協議では相続人全員が納得しない限り、相続割合を増やすことはできません。家庭裁判所に調停を申し立てることも可能ですが、特段の功績がない限り認められないのが現実です。

ケース1やケース2の場合、相続が起こるまでは表立って兄弟姉妹に話さなかった不満や苦労が、遺産分割協議をきっかけに一気に噴出したと考えられます。また、ケース3のように、相続者の妻や夫が口を挟んできたことがきっかけにもめることも多いようです。

兄弟姉妹だけならば分かりあえることが多くても、他人が介入してくると状況が変わります。夫婦でケンカするのを恐れて、兄弟姉妹で争うことを選ぶ人が多いのが背景にあるようです。

相続は起こってからの対処では遅い

実際に相続が起こったときにもめないためには、事前にしっかりと準備しておくことが重要です。相続でもめることの根本原因で大きいのが、コミュニケーション不足です。兄弟姉妹の間だけではなく、親も含めて、普段からしっかりとしたコミュニケーションを図っておくことが大切です。

また、いざ親が亡くなった後、突然話し合いを始めると、もめることが多いようです。親の生前から、遺産をどう相続すればいいのか、話し合っておくことも大切です。相続に反映したい功績があるのであれば、親の生前中にその功績について、親と兄弟姉妹で話し合うのがいいでしょう。

また、介護の苦労や、家業の功績については、兄弟姉妹の中で普段からねぎらうことが必要です。そうすれば、相続をきっかけに、それまで表に出さなかった不満が爆発する可能性も減るでしょう。

そして、最も重要なのが、その話し合いに、相続人である兄弟姉妹以外の人を入れないということです。兄弟姉妹の妻や夫もいろいろな言い分はあるでしょう。しかし、相続するのは兄弟姉妹ですし、その遺産は親が築き上げたものです。

ファイナンシャル・プランナーなど第三者・専門家への相談が効果的

相続では、法律、税金、不動産などさまざまな分野についての知識と対応が必要になります。もし、相続に漠然と不安を感じるならば、相続に強い専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

例えば、相続が兄弟姉妹で問題となりそうな場合や、協議・調停・裁判など法律が伴うことならば、弁護士に相談することが考えられます。また、相続税についての手続きや申告ならば、税理士に相談することが考えられます。そして、相続対象となる土地・建物などの不動産の登記や手続きならば、司法書士に相談することが考えられます。

それぞれの専門家は、自身の専門分野において力強い味方となってくれるでしょう。しかし、分野によって専門家が異なるため、総合的な相談をするのは難しいこともあります。その場合は、相続を得意とするファイナンシャル・プランナー(FP)に相談することをおすすめします。

問題が少しでも減るような相続手続きや、将来起こりうる問題などを相談するには、FPがぴったりの相談相手です。FPはお金の取り扱いに関する専門家なので、相続が完了した後の生活設計の相談にも応じてくれます。大切なのは、漠然とした不安を持ったまま過ごすのではなく、知識・経験・実績がある専門家に相談することです。

事前の準備が「争続」を回避

遺産相続が原因で「争続」になってしまっては、亡くなった方も浮かばれないでしょう。相続を「争続」にしないためには、事前の準備が重要です。相続について漠然とした不安を感じているならば、まずは専門家に相談することから始めてはいかがでしょうか。
 

【おすすめ記事】
「お金持ちは長財布」はもう時代遅れ?
報酬が高額なCEOランキング1位は500億円超えで「貰い過ぎ」と批判
「お金持ち」はどれくらいの所得、資産を持つ人?世間のお金持ち像
所得税の税負担を削減する「減価償却」とは?
年収400万だが親は裕福、一般家庭出身だが年収1200万、選ばれる男はどっち?

NEXT 参考にしたい、ふるさと納税おすすめサイト PREV 20年後のお金の悩み解決に役立つ3冊のマネー本

関連記事