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2019.9.16

土地を相続する場合に必要な相続税対策

(写真=PIXTA)
(写真=PIXTA)
相続財産に不動産、特に土地がある場合には相続財産全体の額も大きくなるケースがあります。どのような考え方で対策を立てていけば良いのかをお伝えします。

土地は思いのほか評価額が大きくなる

2015年の相続税法の改正により基礎控除額の引き下げが行われ、改正前よりも相続財産に相続税がかかる人の割合が増えています。改正前の基礎控除額は、「5,000万円+(1,000万円×法定相続人の数)」でしたが、改正後は「3,000万円+(600万円×法定相続人の数)」に引き下げられました。

特に路線価が高い地域では、今後も自宅などの土地・建物と預貯金など他の財産を合わせただけで、基礎控除額を超えてしまうケースが増えていくことが考えられます。また賃貸マンションやアパートを所有している場合には相対的に土地の地積が大きくなり、相続財産に占める額の割合も大きくなるケースがあります。

土地を相続する予定がある場合には、まずはその土地の相続税評価額を把握する必要があります。実際の売買価格より低い評価額になるケースが多いものの、相続財産における金額の割合は土地が一番多くなっていて、相続税にも大きく影響していることがうかがえます。評価額を把握することで他の財産を含めた全体の財産額を把握でき、相続税額の目安も確認することができます。

相続税対策としては「納税資金準備」と「税軽減」の対策が考えられます。納税資金については、相続財産の納税資金として活用できる換金性の高い資産を確保しておくということが必要です。相続人に税負担をするだけの資力があれば問題ありませんが、そうでない場合には相続発生前に資金準備の計画を立てておく必要があります。

生前に対策を立てておかないと高額な税負担が発生することも

自宅の場合には相続発生後も配偶者が引き続き住み続けるなどの要件を満たせば「小規模宅地等の特例」によって、土地の評価額が8割減となり税負担も軽減できますが、「誰も住まない実家」を相続する場合には売却して現金化・換価分割したうえで資金を確保する、ということも計画しておく必要があります。その場合には、売却額がどれくらいになるのかを事前に把握しておく必要があります。

また、複数の土地を所有している場合には、相続発生後もすべての土地を所有し続けるかどうかも検討する必要があります。それぞれの資産価値などを考慮したうえで相続発生後に一部を売却することも資金準備の方法の一つとなります。

定期的な収入や多額の預貯金がある場合は生命保険の活用も効果的

賃貸マンションを所有しているなど、定期的な収入がある場合や、預貯金が比較的多い場合には生命保険の活用も検討すべきです。死亡保険金の「非課税限度額」(=500万円×法定相続人の数)の活用や生命保険そのものの保障効果などによって、現金で所有している場合と比較して手元に多くの資金を残すことも可能となります。

また賃貸マンションなどの収益性の高い資産については、生前贈与を行うことで資産額の増加を防ぐことになり、結果相続税の軽減につながる場合があります。さらに毎月の賃料収入で生命保険に加入をすれば、合わせて納税資金も確保することができます。

賃貸マンションの活用で評価額を減額できる

駐車場などの更地を所有している場合には、賃貸マンションなどを建てることによって土地の利用区分が「自用地」から「貸家建付地」となり、相続財産の評価減が見込めます。ただし立地条件や賃貸需要、周辺環境などを考慮する必要がある他、借り入れをして建築をする場合には債務も相続財産となるため、賃貸物件の建築が妥当なのかどうかを慎重に見極める必要があります。財産の評価減という視点だけで話を進めるのではなく、さまざまな要素を検討するようにしましょう。

このように、納税資金準備や税軽減の対策を事前に考えておく必要がありますが、何も対策を立てないまま相続が発生してしまうと高額な税負担をすることになったり、場合によっては手放したくない土地を売却して納税資金を準備しなければいけないなど、不本意な結果になってしまう恐れがあります。
 

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他の財産も考慮して対策を考える

土地を相続する予定がある場合には、まずは土地を含めた相続財産全体の把握から始めることをおすすめします。そのうえで、納税資金準備や税軽減といった資金面の対策の他、誰がどの財産を相続するかという「遺産分割」の対策も合わせて考えていくことが大切となります。
 

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