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2019.8.31

結局iDeCo(イデコ)はどうなの?控除からみる資産運用

(写真=wutzkohphoto/Shutterstock.com)
(写真=wutzkohphoto/Shutterstock.com)
老後の資産を今から形成していきたいのであれば、iDeCo(個人型確定拠出年金)の活用を検討してみましょう。iDeCoを活用することで、毎年の所得税などを節税しながら将来に向けての資産を少しずつ形成できます。あらためて、iDeCoの制度内容について理解を深めていきましょう。

iDeCo(イデコ)の節税のしくみ

iDeCoは私的年金の一つです。加入に制限がなく、公務員や厚生年金加入者、企業型確定拠出年金(企業型DC)加入者でも利用できる(勤め先が企業型DCとiDeCoの併用を認めている場合)のが特徴です。原則20歳以上60歳未満ならば、誰でも自由に加入できる制度です。公的年金だけでは老後の収入に不安があるという人は、ぜひ活用を考えてみましょう。

iDeCoには次の3つの税制優遇が設けられています。

1拠出金(掛金)は全額所得控除

iDeCoの口座を開設して毎月拠出金を支払い運用を始めると、その拠出金は全額が所得から控除されます。例えば、毎月2万円(年額24万円)の拠出金を支払うことで、配偶者控除や医療費控除のように課税所得からさらに24万円が控除されて、所得税や住民税の負担を軽減できます。

2運用益も非課税

一般的な株式投資などの運用益は源泉徴収されます。通常は20.315%が税金として利子や配当金、売却益などから差し引かれます。例えば、5,000円の配当金があった場合には、1,000円以上差し引かれてしまう計算です。

しかし、iDeCoの運用益は非課税です。源泉徴収されることなく、運用益がすべて再投資されます。

3受け取る時にも税制優遇がある

iDeCoは、60歳以降に年金または一時金として受け取ることができます。年金として受け取る場合は公的年金等控除の対象に、一時金として受け取る場合は退職所得控除の対象となります。

これらの税制メリットがあるiDeCoですが、現在の年金の加入状況によって拠出できる限度額が異なる点に注意しましょう。自営業者は月額6万8,000円まで、給与所得者で企業型DCに加入している人は月額2万円までなど、人によってその金額に違いがあります。

iDeCo(イデコ)の節税効果は人それぞれ

前述の通り、現在の年金の加入状況によって拠出限度額が変わるため、iDeCoによる節税効果は人によって違います。

国民年金にしか加入していない自営業者や学生(第1号被保険者)は、国民年金基金と合算して年額81万6,000円まで拠出できます。厚生年金の扶養に入っている専業主婦(第3号被保険者)は年額27万6,000円まで、給与所得者(第2号被保険者)は勤め先で加入している退職金制度などによって拠出限度額が変わります。

基礎年金と厚生年金にあわせて、企業型DCと確定給付型年金に併用して加入している人や公務員は、年額14万4,000円までしかiDeCoに拠出できず、所得控除額が低くなることを理解しましょう。

受け取り時の税制優遇について

60歳になり、iDeCoで積み立てた資産を受け取る時、「年金として受け取るのか」または「一時金として受け取るのか」を選ばなければなりません。それぞれの控除額を計算し、より税制上のメリットが大きいほうを選びましょう。

公的年金等控除

iDeCoを含め、企業年金などの公的年金を受け取る人は、年齢と年間収入に応じた額が所得から控除されます。

65歳未満の場合、公的年金等の収入の合計額が70万円以内なら100%控除され、所得税もかかりません。65歳以上では、公的年金等の収入の合計額が120万円まで100%控除されます。公的年金等の所得金額の速算表は下表の通りです。
 
公的年金等の所得金額=収入の合計額×割合-控除額
受け取る
年齢
公的年金等の収入の合計額 割合 控除額
65歳未満 70万円超130万円未満 100% 70万円
130万円以上410万未満 75% 37万5,000円
410万円以上770万円未満 85% 78万5,000円
770万円以上 95% 155万5,000円
65歳以上 120万超330万円未満 100% 120万円
330万円以上410万円未満 75% 37万5,000円
410万円以上770万円未満 85% 78万5,000円
770万円以上 95% 155万5,000円

※国税庁HPより

退職所得控除

退職所得控除額は、勤続年数によって変わります。

勤続年数が20年以下の人は、「40万円×勤続年数」が控除額です。この額が80万円に満たない場合は、80万円が控除額となります。勤続年数が20年を超える人は、「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」が控除額です。

例えば、退職一時金とiDeCoの一時金で4,000万円の退職所得があったとします。勤続年数15年の人は、600万円が控除された3,400万円が課税の対象です。勤続年数40年の人は、2,200万円が控除され、1,800万円が課税の対象になります。

いざ受け取る際に、どちらにすべきか迷った時には、iDeCoの運用管理を依頼している金融機関に相談してみてもよいでしょう。
 

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老後への備えを長期運用で、しっかり資産形成

iDeCoは、自分で拠出金を支払い運用することで老後の資産を形成できる制度です。3つの税制優遇もあるので、現在加入している年金だけでは将来が不安という人は、ぜひ活用を考えましょう。iDeCoは金融機関で専用の口座を開設すると始めることができます。まずは身近な金融機関で、口座開設の相談をしてみてはいかがでしょうか。
 

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