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2019.7.27

知らないと損する相続税の基礎知識

(写真=Jirapong Manustrong/Shutterstock.com)
(写真=Jirapong Manustrong/Shutterstock.com)
亡くなった方の財産を引き継ぐ相続は、一定額を超えた場合には財産を引き継いだ人は相続税の申告をする必要があります。「相続税はいくらかかるのか」「誰がいくら払うのか」など、相続税に関する疑問を解決するための基礎知識をお伝えします。

相続税とはどのようなものか

はじめに相続税とはどのようなものなのか、仕組みや概要をお伝えします。相続税は亡くなった人(被相続人)の財産を個人(相続人等)が相続などによって取得した場合に、その取得した財産の価額を基にかかる税金です。

「相続」は原則として死亡によって開始します。相続人はその相続開始の時から被相続人の財産に関する一切の権利義務を引き継ぐことになります。

被相続人の財産を引き継ぐ「相続人」が誰になるかは、民法で順位と範囲が次のように定められています。

・被相続人の配偶者は常に相続人。
・次の人は次の順位で配偶者とともに相続人になります。

1.被相続人の子(子が被相続人の相続開始以前に死亡している時などは直系卑属の孫が相続人)。

2.被相続人に子や孫などの直系卑属がいない時は、被相続人の父母(父母が被相続人の相続開始以前に死亡している時などは、直系尊属である祖父母が相続人)。

3.被相続人に直系卑属である子や孫も直系尊属の父母や祖父母もいない時は、被相続人の兄弟姉妹(兄弟姉妹が被相続人の相続開始以前に死亡している時などは、兄弟姉妹の子である、甥、姪が相続人)。

つまり、被相続人に配偶者がいる場合には、配偶者と上記1から3のうち順位が上の人、配偶者がいない場合には、上記1から3のうち順位が上の人が相続人です。この相続人となった人が「法定相続人」です。

相続が発生するとどれくらいの税金がかかるのか?

(写真=pathdoc/Shutterstock.com)
相続税の課税対象となるのは、預貯金、有価証券、不動産などのほか、生命保険の死亡保険金などの「みなし相続財産」、相続開始前3年以内に被相続人から暦年贈与によって取得した財産、生前の被相続人から相続時精算課税贈与によって取得した財産です。

誰がどの財産を相続するのかを決め、また債務などのマイナスの財産の相続、葬儀費用を負担した場合にはその金額を差し引いて各相続人の「課税価格」が決まります。

各相続人の課税価格の合計額から「基礎控除額」を差し引いた金額が、相続税の計算の基となる「課税遺産総額」です。

被相続人の財産全額に対して相続税がかかるのではなく、法定相続人の数によって決められる「基礎控除額」を差し引いた金額を超える場合には、その超える部分に対して相続税がかかるわけです。

基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」です。例えば3億円の財産を妻、長男、長女の3人の法定相続人が1億円ずつ相続する場合には4,800万円が基礎控除額となり、2億5,200万円が課税遺産総額です。

次に、課税遺産総額を基に相続税の総額を計算するのですが、まずは相続人が実際に取得した財産の割合に関わらず「法定相続分」で相続したとして計算します。

上記の例の法定相続分は妻が2分の1、長男、長女がそれぞれ4分の1となり、それを基に計算をすると相続税の総額は7,400万円です。

この相続税の総額を、実際の取得割合で按分します。上記のように各相続人が1億円ずつ財産を取得したとすると相続税額は、それぞれ2,466.7万円。

なお妻には「配偶者の税額控除」が適用され、妻の「課税価格」が「1億6,000万円か法定相続分のいずれか多い額」までは相続税がかかりません。

今回の例では、相続税の総額7,400万円の4分の1にあたる1,850万円の相続税が長男、長女のそれぞれにかかるのです。

細かい税計算は専門家に相談してみましょう

今回は便宜上、相続人が均等に財産を相続した例を出し、細かい計算方法は省略しましたが、実際には各相続人が取得する財産の額は同じにはならず、誰がいくら財産を相続するかによって各相続人が負担する相続税額も変わってきます。

まずは財産の総額がいくらになるのかを把握したうえで相続税の総額を確認し、その後に遺産分割の方法を検討されてみてはいかがでしょうか。

いずれにしても相続税の試算や遺産分割案の作成については、専門家のアドバイスを受けながら話を進めていくのがよいでしょう。
 

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