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2020.9.7

【連載#3】銀座老舗テーラーの若旦那がいざなう「オーダースーツ」入門

(写真=ANA Financial Journal 編集部)
(写真=ANA Financial Journal 編集部)
ビジネスパーソンの「戦闘服」ともいえるビジネススーツ。自分の体型にフィットしたオーダーメードのスーツをビシッと着こなせば、自ずと背筋が伸び、自信もみなぎります。実際にスーツをフルオーダーするときのプロセスについて、銀座で80年の歴史を持つオーダースーツの老舗「銀座英國屋」の3代目社長に解説してもらいました。シリーズ3回目となる今回は、「デザイン決定」と「採寸」の重要性についてお聞きします。

質問に答えるだけ。スーツのシルエットが決定

銀座英國屋では通常、下記のようなプロセスを経て完成となります。今回はカウンセリング、生地選びに続いて、1回目の来店時に行われる(3)(4)について取り上げます。

▽フルオーダースーツのオーダープロセス
(1)カウンセリング
(2)生地選び
(3)デザインの選択
(4)採寸
(5)(型紙・仮縫い品作成)
(6)仮縫いによる体型補正
(7)(型紙修正、裁断、縫製)
(8)試着
(9)納品

メンズスーツには大きく分けて、オーソドックスな「ブリティッシュトラディショナル」、メリハリのある「イタリアンクラシコ」、ソフトなラインの「アメリカン」の3つのスタイルがあるとされ、それぞれ全体的なシルエットや身体へのフィット感が異なります。

「私どもでは、担当するスタイリストがご職業や用途、見ための印象などのほか、カウンセリングの対話のなかから、『自分がどう見られたいか』や『ゆったりめなのか、タイトめか』といったニーズを探り、その方に合ったスタイルを見つけていきます。お客様には質問に答えていただくだけでよく、ご自身で選んでいただく必要はありません」と3代目社長の小林英毅さん。

 

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信頼を得るためには「標準的であること」が大切

実は、メンズのスーツにも、レディースほど顕著ではありませんが、全体のシルエットや肩のゆとり、ラペル(衿)の幅などに流行があります。

「もちろん大きな流れは踏まえますが、私どもでは、スーツはあくまでもビジネスツールの1つととらえ、『着ている方が周囲から信頼を得られること』を第一に考えています。そのため、ことさらオシャレであることよりも、『標準的であること』が大切だと思っています。ご希望をお持ちの方もいますが、どちらかというと『お任せします』という方のほうが多いでしょうか(笑)。それだけ私どもプロの経験やセンスを信頼していただいているのだと思います」(小林さん)

ちなみに、スーツの上着は現在、シングルの2つボタンが主流。パンツのタックは以前のノープリーツから1プリーツに移行していますが、裾幅は20~22cm程度でタイトなラインが標準スタイルだそうです。

熟練のフィッターがその場で採寸。最重要な型紙づくりに反映させる

全体的なデザインが決まれば、内ポケットの数や仕様を選びます。これも標準的な形を提示したうえで、顧客の好みや行動様式、利便性に応じて決めていきます。

あとは、表生地に合わせて、裏地、ボタン、ステッチ糸などのディテールを選びます。裏地は無地から英国屋オリジナルのデザインなど、十数種類。無難な同系色のほか、あえて華やかな色を選ぶケースもあるそうです。ボタンは水牛など天然素材のものを中心に約200種類揃っているので、それぞれ生地に実際合わせながらカスタマイズしていきます。

デザインが決まったら、いよいよ(4)の採寸となります。フィッターと呼ばれる専門の技術者が鏡の前で、肩幅や袖丈など16ヵ所のサイズをメジャーで次々と測ります。同時に、肩の下がり具合、前後のバランス、腰の左右の張りなどを数値化し、カルテに書き留めていきます。

「お客様おひとりおひとりの体のクセや特徴を、型紙にいかに反映させるかは採寸者の技量にかかっており、スーツのできあがりを左右します。私どもでは熟練のフィッターが担当することで、型紙の完成度を高めています」(小林さん)

1回目の来店はこれで終了。カウンセリング、生地選びと合わせて60分程度が目安となります。

英國屋代表取締役社長 小林英毅さん
銀座英國屋ホームページ
https://service-eikokuya.jp/

 

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