日本でも人気の高い、英国ロイヤルファミリーには、日本ではあまり知られていない、興味深い習慣や規則、伝統などを代々引き継いでいます。大衆の生活とはほど遠い世界で暮らす人々ではあるものの、中には「人間味」を感じさせる一面もあります。
英国ロイヤルファミリーのファクト1:エリザベス女王の誕生日は2つある
実際の誕生日である4月21日は家族と過ごすことを好むそうですが、公式の誕生日は通常毎年6月の第2月曜日と定められており、ロンドンでパレードが開催されます。
この伝統は10月生まれだったジョージ2世が、毎年恒例の夏の軍事行進と自身の誕生日祝いを同時に開催すると決めたためで、それ以来、すべての君主が踏襲しています。
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英国ロイヤルファミリーのファクト2:王室以外の人間とのスキンシップ禁止
海外ではハグやキス、握手が文化として根づいていますが、英国においてはあくまで庶民の習慣。「王室以外の人間が王室メンバー、特に君主の体に触れてはならない」というルールが、長年にわたり受け継がれています。
しかし2009年、当時のミシェル・オバマ大統領夫人がバッキンガム宮殿を訪問した際に女王陛下を抱き締め、また女王陛下も快く受け入れたことから、伝統にも何らかの変化が表れているのかもしれません。
英国ロイヤルファミリーのファクト3:エリザベス女王はパスポート不要
エリザベス女王は英国で唯一、海外旅行の際にパスポートを必要としない人物です。
英国のパスポートは、すべて女王陛下の許可(Her Majesty’s name)を得て発行されている事実を考慮すると、発行者本人が自分の許可を得るというのもおかしな話です。同様の理由から、運転免許証も免除されています。
英国ロイヤルファミリーのファクト4:君主が食事を終えたら、出席者の食事も終了
英君主との会食は、たとえ家族であってもフォーマルな装いが必須。君主に絶対的な敬意を払い、エリザベス女王が食事を終えたら、他のメンバーはナイフとフォークを置かなければなりません。
女王より先に退席することもタブーですが、女王が自分のハンドバッグをディナーテーブルに置くと、「5分以内に会食終了」のサインです。エリザベス女王にとってハンドバッグは単なるアクセサリーの役割を果たすだけではなく、「暗黙のサイン」を送るツールでもあり、他にもコミュニケーションにかかわる様々なサインがあるといわれています。
なお、メニューや会食に招くゲストの数にもこだわりがあり、エリザベス女王から予め承認を得た料理だけがテーブルに並べられるほか、不吉な数字とされる「13」人を避けます。女王が王室メンバーに食することを禁じている食材はガーリック。カミラ・コーンウォール公爵夫人の証言によると、「臭気で話し相手を不快な気分にさせる」というマナー上の理由によるものです。
英王室は魅力的なエピソード満載
以上、英国ロイヤルファミリーの意外な一面を垣間見ることができるエピソードを紹介しました。古い伝統を維持する一方で、時代に合わせて新しい伝統を築きながら、今後も世界中のロイヤルファミリーを魅了してくれることでしょう。
文・Allan
国際コンサル企業などの翻訳業務を経て、ファイナンシャルライターに転身。現在は欧州を基盤に、多数の大手金融メディアで執筆活動中。国際経済から投資、資産運用、FinTech、ビジネス、行動経済学まで、広範囲に渡る「お金の情報」にアンテナを張っている
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