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2020.6.11

【連載#2】富裕層が知るべき「馬主」の世界

馬券(勝馬投票券)を買うのではなく、自ら馬主になることで競走馬に関わるさまざまな魅力やメリットを享受することができます。前回は、馬主には3つの登録形態があり、それぞれ要件を満たす必要があることがわかりました。今回は、馬主の役割を紹介していきましょう。
 
愛馬をレースに走らせる権利を持つ、馬主。1990年代のピーク時からは減ったものの、現在は約2,500名の馬主がいて、そのほとんどが個人馬主だそうです。ちなみに、稀に聞く「一口馬主」は馬主の名称を冠しますが、厳密には馬主ではありません。これは、クラブと呼ばれる法人が一頭の競走馬を小口に分割し、持ち分を通じて出資者を募る、疑似馬主のシステムです。参加する際には匿名組合契約が利用され、金融商品取引法による規制も受けます。要するに、小口投資あるいは金融商品に近いものと捉えればよいでしょう。よって、一般的な馬主が享受できる特典などは適用されません。

馬主は関係者と協力・連携して勝利を目指す

馬主は登録さえすれば、後は出走して勝利を目指すわけではありません。競馬の世界では、一頭のサラブレッドにさまざまな分野のプロフェッショナルが関わっています。馬主は関係者と協力、連携する必要があります。たとえば、競走馬を取引するには生産者の存在が必要不可欠で、調教師に競走馬を預託しないことには最良の状態でレースには出走できません。騎手に騎乗を依頼するのも馬主の役割です。

それでは具体的に、競走馬をレースに出すには、どのようなプロセスを辿るのでしょうか。順を追って説明します。

ステップ①:競走馬の購入
競走馬は、以下に挙げる3つの市場を通じて購入します。
  • 当歳(0歳)市場――夏に開催。購買してから2歳の競走馬デビューまで時間がありリスクを伴いますが、高資質の馬を早く手に入れたい人に向いたセリ。
  • 1歳市場――夏から秋にかけて開催・上場頭数が最も多い。高資質から手ごろな価格帯の馬まで、幅広く検討できるのが特徴。
  • 2歳市場――春に実施。調教の進んだ2歳馬が上場されるセリ。セリに先立ち公開調教が行われ、実際の動きを見てから参加できる。

国内の生産牧場は北海道に集中していて、2016年であれば生産頭数(サラブレッド系)は6,902頭でした。よって、セリも北海道を中心に全国で開催され、売り主である生産者と飼い主である馬主が交渉して値段は決定。血統がよければ高額になります。

ステップ②:競走馬の預託・入厩
競走馬を購入すると、調教師と預託契約を締結。JRA(日本中央競馬会)の美浦(茨城県)・栗東(滋賀県)トレーニング・センターに入厩させます。調教師はレース出走を目指し競走馬を調教・管理。馬主は騎手に騎乗の依頼もします。

ステップ③:馬名・競走馬・服色の登録
馬名を登録しないと、レースに出られません。命名は馬主が行いますが、2~9文字のカタカナにするのが決まりです。また、決められた色・模様の中かから服色を選び、レースで騎手が着用する勝負服も登録します。

以上が、競走馬がレースに出るまでに、馬主が担う役割です。馬の購入から調教・騎乗の手配、馬名の決定など、すべきことはたくさんあります。これもオーナーの醍醐味と言えるでしょう。
 

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