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2020.5.24

【目的別】リタイア後を充実させる老後の趣味10選

(画像=uzhursky/Shutterstock.com)
(画像=uzhursky/Shutterstock.com)
定年を迎え、仕事も一段落し現役をリタイアすれば、やがて老後生活が待っています。これまで多くの時間を費やしてきた「仕事」が無くなり、家庭で過ごす時間が増えることは自身にとって、また共に暮らす家族にとってかなり大きな変化となり得ます。

新たな生活をスタートさせる際、楽しみの1つとして持っておきたいのが「趣味」です。これまでと違って自由な時間が増えた今、1人の時間、そして仲間や友人・家族との時間をどのように過ごすか考えてみましょう。

なぜ老後の趣味を持つ必要があるのか?

健康寿命がのびつつある

「人生100年時代」というワードを耳にしたことのある方は多いと思われます。英・ロンドンビジネススクールのリンダ・グラットン氏らによる著作「ライフ・シフト」で提唱され、また国内においても厚生労働省による「人生100年時代構想会議」が開かれたことで広く知られるワードとなりました。

米・カリフォルニア大学バークレー校及び独・マックスプランクインスティチュートデータベースによれば、2007年生まれの子どもの半数が107歳、2014年生まれの半数が114歳まで生きるというシミュレーションデータが出ているそうです。

経済先進諸国を中心に平均寿命が伸びているのは間違いありません。理由としては医療の発達や労働環境の改善、生活水準の向上などが挙げられます。

また単に寿命が伸びているだけでなく、「健康寿命」も伸びています。健康寿命とは2000年に世界保険機関(WHO)が提唱した「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことで     す。一人当たりの人生が長くなる中、寿命という1つの尺度ではなく、元気に生活できている期間も共に視野に入れるべきという見方が強まっています。

気になる日本人の寿命については、2016年厚生労働省による調査で以下のような結果が出ました。

平均寿命 男性:80.98年 女性:87.14年
健康寿命 男性:72.14年 女性:74.79年

仮に60歳で定年退職を迎えたとすると、その後ほとんどの人が10年以上の期間「老後」としてこれまでの仕事とは違う何かを行いながら生活する計算です。では、この期間をどのように時間を過ごせば良いのでしょうか。

老後の時間の使い方に悩む

チューリッヒ生命が50代以上の男女を対象に行ったアンケートによると、老後生活について健康や家計、生活などの基礎的な事項に次いで「時間の使い方が分からない」という不安要素が挙がりました。

サラリーマンであれば一般的に定年までこれまで1日8時間、週40時間をといったもの時間を仕事に     費やしてきたことになります。そんな中突然、ずっと家にいるという状況になれば、毎日どのように過ごせば良いのか分からないという悩みが生じるかもしれません。

健康に不安を抱える人たちは最多。健康維持のためにも趣味が必要

同社の調査では、老後の不安として健康維持が最も多く挙がっていました。加齢、運動不足、基礎代謝の低下などによるフィジカル面での懸念があり、また付け加えれば認知症なども不安材料となります。

アンケートでは、このような不安への対策として行っていることのうち、食生活の改善、運動に次いで挙がった行動が「趣味を持つこと」という結果が出ています。仕事を中心としてきた生活ではなかなか行えなかった事に時間を費やすことで身も心も元気に、また家族との時間を共有したり新たな目標を立てたりするなど、数多くのメリットが考えられます。

目的別「老後の趣味」10選

趣味を通じて何を手に入れたいかは人それぞれです。そこで以下に、老後に取り組める趣味について目的別にまとめました。

夫婦で一緒にできる趣味

・旅行
現役時代になかなか行えないことの1つとして、「旅行」が挙げられます。準備から旅行中まで多くの時間を必要とするため、ゆったりとした時間を持てる時に行いたい趣味の1つです。

旅行会社がシニア世代の夫婦を対象とした     パッケージツアーを多く展開しています。参考までに、以下に人気の旅行サイトを掲載します。

(1)じゃらんnet
数ある旅行サイトの中でも特に温泉宿が多く特集されています。シニア夫婦向けサービスとして「50歳からのお得な限定プラン」があり、申込者の年齢が50歳以上であれば2名で7,999円以下というプランもあります。

(2)楽天トラベル
ビジネスホテルやゲストハウスといった比較的安価な宿が多く掲載されています。また同社のポイントシステム「楽天ポイント」を利用していれば、楽天トラベルを利用した代金がそのままポイントとして付与される上、時期により加算ポイントが数倍になるキャンペーンなども展開されています。

(3)日本旅行
家族旅行の際は自家用車での旅行が多く、運転に注力するために羽根を伸ばしきれなかったという人もいるのではないでしょうか。こちらは車を運転することなく気楽に旅をしたい方向きの旅行サイトで、JRの乗車券がセットになったお得なプランが提示されています。クルーズ船などでのゆったりとした旅行などもありますので検討してみて下さい。

・映画鑑賞

日中の空いた時間に映画鑑賞などはいかがでしょう。シニア世代向けに多くの映画館がお得なキャンペーンを展開しています。

全国展開しているTOHOシネマズや109シネマなどでは、いずれも60歳以上であればシニア割引が適用となり1名1,100円、イオンシネマでは55歳以上からシニア割引が適用されます。またユナイテッドシネマなどではシニア夫婦割引もあり、申込者が50歳以上であれば2名2,200円で映画を楽しむことができます。

映画館に足を運ぶ以外にも、最近ではインターネットを通して映画鑑賞ができる「ビデオオンデマンド」という動画配信サービスもあります。月額2,000円ほどで動画が見放題となり、デジタルデバイスを持っておりwi-fiなどのインターネット環境が整っていればすぐにでも入会・鑑賞が可能です。代表的な配信サイトは以下になります。

(1)DMM
DMM見放題chライトというサービスがあり、月額540円で     見ることができます。

(2)U-NEXT
名作・新作ふくめ8万本以上のドラマ、アニメなどを鑑賞できます。

(3)ネットフリックス
世界190ヶ国へ配信を行い、日本の会員数は300万人を超える人気です。月額は800円からで、30種もの言語、10種を超える吹き替えで世界中の動画コンテンツを楽しめます。

・美食、銘酒巡り
定期的に贅沢を楽しみたいという方には美食・銘酒巡りを趣味にするというのも一考です。

流通網が発達した現代、カタログやインターネットでのお取り寄せを利用して家庭で楽しむ手もありますし、     ゆっくり時間をかけてお店探しや酒蔵巡りなども良いかもしれません。美味しいものやお酒を夫婦で楽しめることはリタイア後ならでは、ではないでしょうか。

ミシュランガイドを代表とする有名コンテンツや食べログなどの口コミサイトを利用するほか、書籍・雑誌を2人で眺め、行きたい場所を相談するというのも楽しみの1つとなるでしょう。

健康維持、認知症防止に最適

・ウォーキング
有酸素運動で適度に身体を動かすことにより、身体に過度の負荷をかけずに健康を維持できます。血流の改善により脳卒中(脳梗塞)予防にもつながります。気軽に始められるウォーキングは長く続けやすく、また外の景色が移り変わっていくことにより脳に軽い刺激を与られるためメンタル面でも、認知症対策にも有効です。

最近ではソーシャル・ウォーキングと呼ばれる挨拶や会話を楽しみながら行うウォーキングも流行っており、サークルなどで活動していることも珍しくないようです。家族や馴染みの仲間と、また新しく出会う人とも楽しむことができます。

ただしウォーキングには以下のような注意点があります。

(1)歩きすぎない
歩けば歩くほど健康になりそうですがそれは間違いです。また毎日歩くことが体力づくりにつながる     気がしますがそれは疲労をためない、怪我をしない程度であることが大切です。

ウォーキングは手軽なだけあって加減が難しく、何時間も続ければ筋肉に疲労が蓄積し、やがては骨や関節に負担がかかります。足腰を痛めて寝たきり状態、疲労で免疫力が低下するなどの例もあるほどで、そうなっては本末転倒です。

長くても1日トータルで8,000歩程度に収めておきましょう。そもそも日常生活でよく歩いている人ならば、今日は電車一駅分を歩く、くらいのもので十分です。もし筋力も意識しているならば、ギリギリ会話できるくらいのスピードで20分を目安に。

(2)姿勢を意識する
歩く前にまず、姿勢と靴をチェックしましょう。姿勢は猫背や反り腰にならずあくまで自然な状態で、歩く際はしっかり前を見て腕を良く振り、あまり狭すぎない歩幅で歩きましょう。靴は革靴などの負担の大きい種類は避け、軽く弾性のあるものを履くようにしましょう。また姿勢悪化につながらないよう、靴底がすり減っていないかもチェックしましょう。

(3)早朝は避けて夕方に
朝早くからウォーキングする人は要注意です。起きてからすぐに運動することは健康上、リスクが大きく、心臓や血管に負担がかかります。こまめに水分をとっておき、起床からある程度経ってから歩きましょう。時間帯は最も血管が拡張する夕方ごろが良いとされています。
          
・芸術鑑賞

ミュージカルやコンサートなどの鑑賞も認知症予防に効果があります。認知症を防ぐためにまず意識することは、感情を豊かに保っておくことです。日常ではなかなか味わえない新たな刺激を得ることで感情が豊かになり、脳機能の低下を予防できます。

音楽の他にも、美術館や博物館巡りも良いでしょう。音楽のような瞬間芸術も素晴らしいですが、写真や静物画、その他美術作品など生の芸術にゆっくりと触れ観察することで、新たな発見・楽しみが見いだせるかもしれません。

また同じような理由から、旅行や映画鑑賞も認知症予防効果が期待できます。新しい経験をして非日常的な刺激を得たり、また心穏やかになる風景や作品を観たりすると自律神経系統のメンテナンスにも効果があります。

・ヨガ

ヨガと言えば若い女性や主婦に人気なイメージがありますが、最近では高齢者向けの「シニアヨガ」と呼ばれる活動が盛んです。

ヨガは体に優しい柔軟体操のようなものではなく体の内側、体幹に効くスポーツ要素のある活動です。きつすぎるメニューで無理することのないよう、健康状態に合わせて椅子や壁などの補助を使い特別に配慮したメニューを組んで行うものが「シニアヨガ」です。

メリットとしては筋力の低下を防げること、他のスポーツと違い筋力が弱ったり車椅子状態の方でもできたりする     メニューがあること、そして深い呼吸を意識することにより自律神経やメンタルをリラックスさせるという心理的な効果もあります。

ヨガを始めるには、まずシニアヨガインストラクターの講座などを受けてみましょう。地元の公共施設や病院などの医療機関、カルチャースクール、ヨガスタジオ、老人ホームやデイケアなどの介護サービスなど、多くの場所で専門家の指導のもと活動できる機会が用意されています。

・登山、ハイキング

ウォーキングなどに比べ少し負担がかかりますが、登山も良い趣味となるかもしれません。初心者でも登頂が可能な低くなだらかな山は各所に存在します。また近くの森林公園やハイキングコースなど道が整備されている場所でも十分に山を楽しんだり、健康効果を得ることができるでしょう。

熟練者でなければ、できる限り単独より地域のサークルなどグループでの活動を行う方が望ましいでしょう。お互いに健康状態をチェックでき、また会話することでハイペースになりすぎず安全に楽しむことができます。1つ注意する点があるとすれば「道具」でしょう。難易度にもよりますが、初期投資として以下のようなグッズを一通り揃えておきましょう。

(1)登山靴 2万円~3万円
(2)リュックサック 1万円~2万円
(3)ザックカバー 2,000円~3,000円
(4)レインウェア 2万円~4万円
(5)ヘッドライト 3,000円~5,000円
(6)登山服 3万円~7万円

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新たないきがいになるもの

・寺社巡り

寺社巡りは、たとえ宗教上のバックボーンが無い方でも嗜むことのできる趣味です。俗世間から隔たれた寺社という空間には厳かな雰囲気が漂っており、気持ちを鎮め身の引き締まる思いがするもの。また神社・仏閣は風景や建物そのものが美しいことが多く1つの「芸術鑑賞」としても適しています。

ウォーキングついでに近所の神社に参拝するのも良いでしょうし、伊勢神宮など特別なスポットを訪れてみるのも良いでしょう。ただ回るのも良いですが、「御朱印集め」も併せて行なってみるのはいかがでしょうか。全国各地の寺社を巡り御朱印や御朱印帳を集めて、ご利益のみならずその当時の出来事などに思いを馳せるという楽しみ方もあります。

・短歌など

芸術を鑑賞する側でなく、つくる側になるというのもあります。中でも短歌や俳句などは道具いらずで始めやすく、言葉やフレーズを推敲し、また四季折々の風景を見ながら思索に耽ることで多角的に脳を刺激できます。

創作活動として、絵画なども挙げられます。こちらは筆などの道具が必要となりますが、奥深い芸の道を体験できる良い趣味となることでしょう。何を書くか、どのように取り組めば上手くなれるのか創意工夫を経て、達成感や新たな教養を得ることができます。

・釣りや家庭菜園

釣りや家庭菜園などは、実益を兼ねた趣味として一定の人気があります。自給自足につながるものであり、自ら釣った魚、作った野菜などを料理することは新たな楽しみとなることでしょう。達成感だけでなく、命をより身近に感じることができ外出の機会が増えることも、健康維持につながります。

老後の趣味を長く続けるコツ

老後の趣味における悩みの1つに「なかなか続かずやめてしまう」という状況が挙げられます。せっかく始めた趣味ですから、できるだけ長く続けられる方法を考えてみましょう。

一定のペースで行う

趣味は、手軽に始められるものから準備や上達に時間のかかるものまで幅広くあります。始めたもののなかなか習慣化しなかったり、思ったより難易度が高く初めの段階で諦めてしまったりすることもあるでしょう。

特にリタイア後すぐの期間は、仕事が無いという喪失感や環境変化によるストレスにより物事に集中しにくい状態になる可能性があります。趣味が続かない原因は始めた趣味そのものにあるのではなく、単に無理をしているだけかもしれません。

例えばゴルフなどであれば、いきなりゴルフ場に行くのではなく、まずはクラブ選びやジョギング・ウォーキングなど単純な体づくりから始めてみましょう。そこから興味が湧いたなら、スイングの練習をしたり練習場に足を運んだりするなど、徐々にステップアップを図ると良いでしょう。

新しい趣味を始める際には、助走期間を設けると良いでしょう。また「やらなさすぎ」ではなく「やりすぎ」も、すぐにやる気を削いでしまう原因になります。助走期間を経て、生活の一部として自分にとって程よい距離感で趣味と付き合っていきましょう。

仲間を作る

趣味を続けるために効果的なのは「仲間を作る」ことと言えるでしょう。仲間がいれば楽しみを共有できるうえ、自分の新しいコミュニティに発展していく可能性もあります。     

上記を実現するために、講座やスクールに通うといった方法を検討する

とは言え、自分1人でどのように行なっていけば良いのか、どこで仲間を作れば良いのか分からないという方もいるのではないでしょうか。そんな場合には、講座やスクールといった機会を活用する方法があります。

カルチャースクールなどは有料ですが、初回のみ無料で体験できるキャンペーンが用意されている場合もあり、また1つのスクールで複数の講座を掛け持って趣味づくりのきっかけにできる点が魅力です。

有料講座のほかにも、地元の公民館などの公共施設で自治体が活動の場を設けている場合もあります。無料で参加できたり若干の料金で参加できたりする事が多いので、こちらも利用してみると良いでしょう。
 

他の人の「老後の趣味」は?

同じくシニア世代の間では、どのような趣味が人気なのでしょうか。

ソニー生命保険(株)が2018年に行なった「シニアの生活意識調査」では、男女問わず「旅行」が最も人気という結果が出ており、約半数のシニア世代が旅行を老後の楽しみとしていました。

他の趣味ではグルメとTVや映画・ドラマが約3分の1近くとなっており、女性の人気が高いようです。次いで楽器などの音楽、そして読書に4分の1ほどのシニア世代が趣味として時間を費やしているようです。

「スポーツ」に関しては18%と低い数値が出ており、加齢に伴う体力の低下などが要因となっていると考えられます。上記のようなインドアの趣味や、孫との時間を過ごすという結果が出ました。

老後の趣味選びのポイント

一口に趣味と言っても、かけられる時間やコスト、また目的に応じて多くのパターンが考えられます。

今回取り上げた様々な趣味以外にも、若い頃や社会人時代にできなかったことにトライしてみるというのも良いでしょう。特に若い頃やりたかったことはその人の根底を成していることが多く、人生経験を積んだ今、新鮮な気持ちで楽しむことができるかもしれません。
 

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