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2020.5.10

【連載#4】芸能人お抱えスタイリストが指南!「デキる男のビジネファッション入門」

ビジネスを円滑に進めたいなら、まず相手から信頼してもらうことが必要ですが、そのカギを握るのが第一印象、そしてそれを大きく左右するのが、見た目の装い=ファッションです。いくら「中身で勝負」といっても、見た目が相手に与える影響は意外と大きいもの。とりわけ年齢や地位が上がれば上がるほど、その重要性は増していきます。TPOやマナーにそぐわない格好をしていては、それだけでマイナスの評価が下されてしまいます。そこで、著名人のスタイリングを多数手がけるベテランスタイリスト・高野いせこさんに、失敗しないビジネスファッションのポイントを伺いました。
 

公式の場では、スーツの上着は脱がないように

夏に職場での軽装を推奨する「クールビズ」は、近年の猛暑化の影響もあってすっかり定着したようですが、涼しければ何を着てもいいというわけではありません。これは「カジュアルデー」についても言えることですが、業種や企業風土などによって基準や許容範囲にバラツキが出るので、職場で一人だけ浮くことのないよう、よく確認しておくことが必要でしょう。さらに、内勤で絶対に社外の人に会わないというなら別ですが、ふいの来客や外回りが発生する可能性がある人は、いつ人に会っても失礼のないよう、最低限のマナーは押さえた装いをしておくことが必要です。

まず、クールビズでもスーツはマストでノーネクタイが限度という職場もあるでしょう。その際ぜひ知っておきたいのが、本来、公式の場では「スーツの上着は脱いではいけない」というルールです。前述したようにシャツはもともと下着だったので、上着を脱ぐというのは人前で下着姿になるようなもの。また、シャツはもともと長袖のみで、スーツの下に半袖のシャツを着るのは本来あり得ないことです。例外的に上着を脱いでいいのは、ベストを着ているときのみ。上着とパンツにベストがついたスリーピースのスーツなら、フォーマルな場でも上着を脱いで問題ありません。

そうは言っても「暑くて長袖ではいられない」という人も多いでしょう。これはあくまでも公式の場での原則で、高温多湿な日本では現実問題として半袖を着るのもやむを得ません。ただ、公式の場や目上の人に面会する場合などは、やはり上着をきちんと着用するよう心掛けましょう。

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ノータイのVゾーンの印象はシャツの衿で決まる

スーツ姿のVゾーンはネクタイがあって完成するものなので、ノータイだと間が持てなかったり、だらしなく見えてしまったりする可能性があります。ただ、その多くはシャツの衿の形を選ぶことで解決します。たとえば、通常のレギュラーカラーより衿先の角度が広いワイドカラーやカッタウェイ、さらに衿の高いタイプの方が、衿元に立体感が生まれておさまりもよく、効果的です。また、衿に切り替えのないワンピースカラーもおすすめです。

ただし、スーツにボタンダウンはNG! もともとスポーツ用に考えられたカジュアルなものなので、ジャケットスタイルにはいいのですが、スーツには不向きです。なお、ノータイでも「きちんと感」を出したいときに重宝するのが、胸ポケットにあしらうポケットチーフです。白いポケットチーフを四角く折って挿すだけで、アクセントになり、全体のバランスを整える効果があります。
 

ジャケットスタイルの色使いは3色以内に

スーツがマストではない職場では、「ジャケット+シャツ+パンツ」の組み合わせが定番です。たとえば、綿か麻混のジャケットに、ストライプやチェックのシャツ、綿のチノパン、ローファーを合わせたスタイルです。

このとき気を配りたいのが、色使い。夏には暖色系よりブルー系の色味を加えた方が、見た目にも涼しく見えます。ただ、あまり色数を増やしてしまうと、ガチャガチャした印象になり、全体のバランスが悪くなります。できれば靴の色も入れて2~3色に抑えるのがベターです。その際、同系色でもOK。たとえば白と赤と青のチェックのシャツなら、その中にある色の同系色、アイボリーや薄いピンク、ブルーなどから選んで合わせてもいいでしょう。

ビジネスでのカジュアルは「きちんと感」が重要

クールビズのカジュアルはあくまでもビジネスシーンでの装いなので、「きちんと感」を感じさせる品選びが重要です。たとえば、チノパンも休日ファッションと同じものではなく、センターにきちんと折り目のついたものを選ぶと一味違った印象です。パンツの色は紺やベージュなどが何にでも合わせやすく、ジャケットと上下お揃いのセットアップで購入しておくと、活用の幅が広がります。

ジャケットの中はポロシャツやTシャツでもOKですが、丸首の白Tシャツは素材がよくないと安っぽく見えてしまうので要注意! おすすめは紺色の切り込みが浅めのVネックです。

足元には、できればローファーや革製スニーカーを合わせたいところです。いくらクールビズといっても、サンダルはビジネスの場には不向きです。最近では通勤時に歩きやすいスニーカーを推奨する動きもありますが、スーツやジャケットスタイルに合わせるのは、やはり違和感があります。特にゴツイ厚底スニーカーは、パンツの裾を押し上げ、全体のバランスを損ねてしまいます。履く場合には、それに合わせてパンツの裾を短めに直した方がいいでしょう。あるいは、通勤時は割り切ってスニーカーを履くとしても、人に会う場合のことを考えて、ロッカーに革靴を1足用意しておくと安心です。

構成・文/塩田真美

高野いせこ さん/スタイリスト
歌舞伎俳優の故・中村勘三郎氏、タレントの関根勤氏の専属スタイリストとして活躍し、元プロ野球選手・タレントの長嶋一茂氏のCM衣装を手掛けるなど、数多くの芸能人、音楽家などの衣装を30年以上にわたり担当。1998年頃から一般企業のエグゼクティブのための服装演出を手掛ける「外見リスクマネジメント」を提唱。国内トップ企業のエグゼクティブや管理職へのファッションアドバイスを提供し、企業関係者向けの講演などを行う。現在、主宰する「IT’s STYLING OFFICE」で、男女問わず個人向けに「パーソナル・ファッションコーディネート」を展開し、ショップに同行してコーディネートの提案やアドバイス、カウンセリングなどを行う「ショッピング・コンサルティング」も受け付けている(全身コーディネート5万円~)。
 

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