投資・資産運用
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2019.5.29

「PER100倍銘柄」は手を出すべきか、出さないでおくべきか?

(写真=Phongphan/Shutterstock.com)
(写真=Phongphan/Shutterstock.com)
株式投資で注目すべき3つのポイントは、①業績、②PER、③株価トレンドといわれています。この3条件を満たした銘柄は、上昇トレンドに乗りやすいといえます。

特に3つの中でも「PER」は株価が割安か、割高か、を判断する材料となります。本稿では「PER」に注目し、どのような銘柄に投資をしたらよいかを考えていきます。

PERとは?

まず、PER(Price Earnings Ratio、株価収益率)とはどのような指標でしょうか。

PER(倍)は、「株価÷一株あたりの利益(EPS)」で計算でき、株価が「割安か」「割高か」を表しています。基本的にはPERの倍率が低ければ「株価は割安」、逆に倍率が高ければ「株価は割高」、と判断できます。

<例>以下の中で、最も割安な銘柄、割高な銘柄はどれでしょう?
A:1株あたりの利益が5,000円、株価10,000円の場合PER2倍
B:1株あたりの利益が2,000円、株価10,000円の場合PER5倍
C:1株あたりの利益が1,000円、株価10,000円の場合PER10倍

正解は、最も割安なのはPER2倍のA、最も割高なのはPER10倍のCとなります。

ちなみに、PERが10倍だとすると、その会社が上げている一株あたりの利益の10倍まで株価が買われているということですから、投資した資金の回収までに10年かかるという見方もできます。

PERを使った投資戦略

実際にPERを投資判断の指標にする場合、いくつかの方法があります。

戦略その1 実績PERと予想PERを比較する

四半期に一度発行される『会社四季報』(東洋経済新報社)には、株価指標の欄があり、将来の「予想PER」と過去の実績に基づいた「実績PER」が掲載されています。

「実績PER」よりも「予想PER」のほうが低ければ、一株あたりの利益は高くなっているにもかかわらず、株価は割安な状態になっていると判断でき、株を購入する一つの判断指標になります。

戦略その2 好業績株をPER10倍前後かそれ以下で購入

PERの計算方法自体はシンプルですが、とても奥深く大事な企業分析の指標の一つです。PERは業界によって異なりますが、一般的には10~20倍くらいの銘柄が多といわれています。好業績株をPER10倍前後かもしくはそれ以下で購入することによって、業績トレンドも良く、事業内容も誰からも理解されやすいのにもかかわらず、割安に放置されている株を探し、投資することができます。

戦略その3 成長企業の株をPER20倍以上で購入

新たな技術や先進的な技術を持っている企業で、今後消費者の生活に大きな影響を与える可能性のある商品を提供してくれるであろう会社の場合、少し考え方が異なります。

例えば今後5年間で一株あたり利益が現在の2倍以上になることが期待できる会社と想定しましょう。

利益が2倍になるということは、一般的な基準である15倍の倍の30倍くらいまで、評価されてもおかしくないということになります。そうした企業の株は、PER20倍で購入しても、30倍になるまで待ち、その段階で利益確定をするという戦略を取ることもあります。

PER100倍をどう考えるべきか?

PERで株式銘柄を比較していると、時にはPER100倍を超す銘柄を目にすることがあります。単純に低PER銘柄は割安、高PER銘柄は割高と言えないところが、株式投資の奥深いところです。

先述の通り、PERは「株価÷一株あたり利益(EPS)」で求めることができます。この計算式は「株価=一株あたり利益(EPS)× PER」と置き換えられます。

例えば現在の株価が100円でPERが100倍、株価は10,000円の銘柄があったとします。この銘柄の一株あたりの利益(予想EPS)が毎期前期比1.3倍のスピードで伸びていくと仮定すると、一株あたり利益(EPS)は100円から5年後には371円になります。5年後のPERは約27倍(株価10,000円÷一株あたり利益371円)となるわけです。

このように直近のPERが高水準であっても、5年後を見越すとそれほど割高でないと考えます。

一概に判断できないのが株式投資の魅力

PERが100倍以上だからといって、投資するのは危険だとは一概には言えません。

しかし、一般の人にその会社が持つ技術の有用性を理解するのは難しいケースが多いのも現実です。そして、将来その企業が経済的に成長するか、その目利きがとても難しいのです。そのリスクをとっても、PER100倍超の企業に投資をするかどうか、そこが「株式投資は自己責任で」といわれる所以でもあり、株式投資の魅力でもあるのでしょう。
 

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