投資・資産運用
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2020.12.23

投資初心者にSBI証券は向いている?口座開設の手続きについても解説

(写真=mehaniq41/stock.adobe.com)
(写真=mehaniq41/stock.adobe.com)
投資を始めようと思ったらまず必要なのが、投資用の口座を開設する金融機関を選ぶことです。本記事では、「証券会社、どこがいいのかな?」と検討中の方に向けて、大手ネット証券のSBI証券という選択肢について、その特徴やメリット・デメリット、実際の口座開設の方法などを詳しく解説していきます。
 

SBI証券の特徴

SBI証券は、国内最大手のインターネット証券会社です。インターネット専業の証券会社は、基本的に従来の証券会社や銀行のような街中の店舗を持たず、ほとんどの手続きをオンラインで済ませるのが特徴です。店舗にかかる賃料や人件費が抑えられるぶん、従来の証券会社より手数料が安い傾向があります。

SBI証券は1999年のサービス開始以来、ネット証券業界を引っ張ってきた会社のひとつで、多くの投資家から人気を集めています。SBI証券のホームページでは次のような実績が紹介されています(2020年11月現在)。
  • 総合口座開設数:ネット証券No.1
  • NISA口座開設数:ネット証券No.1
  • 国内株式 個人売買代金:シェアNo.1
  • 2020年オリコン顧客満足度調査:ネット証券第1位
なぜこんなに人気なのか、SBI証券にはどんなメリットがあるのか、何かデメリットはないのか、次から詳しく見ていきましょう。
 

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SBI証券が投資初心者に選ばれる6つの理由

SBI証券は、投資初心者が初めて口座開設するにあたり、有力な選択肢となる金融機関です。以下のようなたくさんのメリットが挙げられます。

初心者向きの理由1:手数料の安さ

SBI証券の手数料は、業界屈指の安さを誇ります。当然ですが、同じ運用成果が得られるなら手数料はできる限り安く抑えたほうが、手元に残る金額は大きくなります。手数料の金額は証券会社によりさまざまですが、たとえばSBI証券で株式投資(国内株式・現物取引)をする場合の手数料は以下のとおりです。

▽スタンダードプラン
 
1注文の約定代金 手数料(税抜き)
5万円まで 50円
10万円まで 90円
20万円まで 105円
50万円まで 250円
100万円まで 487円
150万円まで 582円
3,000万円まで 921円
3,000万円超 973円


▽アクティブプラン
 
1日の約定代金合計額 手数料(税抜き)
100万円まで 0円
200万円まで 1,162円
以降100万円増加ごとに 400円ずつ増加

(出典:SBI証券)

比較的シンプルな料金設定で、2つのプランから自分の取引金額や取引頻度に応じて都合のよいほうを選ぶことができます。「まずは少額から投資にチャレンジしてみたい」という初心者なら、アクティブプランを選んで1日100万円未満の取引までにとどめれば、手数料を引かれることなく投資することができます。
  ちなみに、これまでアクティブプランで国内株式の現物取引の手数料が無料になるのは50万円まででしたが、2020年の10月に手数料を下げる改定があり、無料となる範囲が100万円までに広がりました。

このアクティブプランでは、現物取引以外にも「信用取引(制度信用)」と「信用取引(一般信用)」についてもそれぞれ100万円まで無料で取引できるようになっています。合計300万円まで手数料が無料というのは、全体的に手数料が安い傾向があるネット証券のなかでもトップクラスです。

初心者向きの理由2:NISAやiDeCoももちろん対応

これから投資を始める人がぜひ押さえておきたいお得な税制優遇制度が「NISA」や「iDeCo」です。これらの制度を利用すれば、投資で得た利益に通常かかる税金(約20%)が非課税になるなどのメリットがあります。

これらの制度を利用するためには、1人につき1つの金融機関を選んで手続きする必要があります。証券会社によっては、「NISAやiDeCoに対応していない」「対応しているが手数料が高い」「対応しているが投資できる銘柄がかなり限定されている」といったこともありますが、SBI証券の場合はその心配はないといえます。

NISAもiDeCoも当然対応しており、しかもそれぞれの加入者数は業界トップクラス、投資先として選べる銘柄も豊富です。銘柄の選択肢が多くても初心者は選び方がわからず迷ってしまいがちですが、SBI証券には、いくつかの質問に答えれば最適な銘柄を提案してくれる「SBI-iDeCoロボ」というサービスもあります。

初心者向きの理由3:単元未満株の取り扱いがある

投資初心者に人気の投資は何種類かありますが、この「単元未満株」もその1つです。通常の株式取引は100株を1単位としてまとめて売買します。そのため、1株1万円の銘柄を購入する場合、投資資金は100万円が必要になります。

投資できる最小金額が大きいとどうしてもハードルが高くなってしまいますが、単元未満株であれば1株単位で取引できます。株価が高い有名企業の株式でも少額の元手資金で手が出せるため、初心者でも「お試し」や「練習」のような感覚で挑戦しやすく人気があります。

単元未満株は、証券会社によっては取り扱いがないこともあります。単元未満株への投資を検討している方は、口座開設の前にそれができる証券会社かどうか確かめておきましょう。単元未満株の呼び方は証券会社ごとで違いますが、SBI証券では取り扱っている単元未満株は「S株」と呼ばれています。

初心者向きの理由4:使いやすい取引ツール

投資するときは、証券会社のマイページにログインして手続きすることもできますが、専用の取引ツールを使うとよりスムーズです。SBI証券にはパソコンにダウンロードして使う「HYPER SBI」という取引ツールがあります。

このツールには1クリックで発注できる機能や投資に役立つ「会社四季報」の情報を先取りできるニュース機能などもついていて、専業トレーダーにも利用されています。HYPER SBIは月額550円の利用料がかかりますが、所定の条件をクリアすれば無料で利用できます。比較的達成しやすい条件のため、ずっと無料で使っているユーザーも少なくありません。

また、もっと手軽に取引したい方向けにスマホ用のアプリも提供されています。「株」「かんたん積立」など行いたい投資に合わせてアプリを選べば、パソコンや大きな画面がなくても、希望する条件から投資先の銘柄を選んだり気になる銘柄の値動きをチェックしたりといった投資に必要な作業をスマホで完結できます。

初心者向きの理由5:Tポイントが貯まる&使える

SBI証券には、その利用に応じてTポイントが貯まったり、買い物などで貯めたTポイントで投資信託を購入できたりするサービスがあります。Tポイントが利用できるサービスをよく使う方は、手持ちのTカードを登録しておくと貯まったポイントをまとめられ、SBI証券でも利用できるようになります。

初心者向きの理由6:住信SBIネット銀行との連携

SBI証券は同じSBIグループのインターネット専業銀行「住信SBIネット銀行」と連携して使うことができます。

連携させると、住信SBIネット銀行で「SBIハイブリッド預金」として預けた金額が証券口座の買付余力として反映され、投資商品を購入した代金は「SBIハイブリッド預金」から引き落とされます。資金移動の手間も手数料も省けます。

また、SBIハイブリッド預金は普通預金と同じように使えますが、金利は普通預金(年0.001%)の10倍、年0.01%になります。また、月末に残高がある状態だと住信SBIネット銀行内の会員ランクが上がりやすくなります。会員ランクが上がれば、ATM手数料や振込手数料の無料回数が増えるなどのメリットがあります。

投資に慣れてきたらより感じられるSBI証券のメリット

SBI証券が便利なのは投資初心者にとってだけではありません。投資に慣れてきてもっと本格的に挑戦したくなった方や投資の利益のみで生活しているプロにとってもメリットがあるため、数多くの人に選ばれています。

経験ある投資家家向きのメリット1:取扱商品が幅広い

SBI証券はIPO、外国株、テーマ投資、ロボアドバイザーなどさまざまな投資に対応しています。FX、先物オプション、金・銀・プラチナなども扱っています。初心者にとっては取扱商品が多すぎるとどれを選べばいいか迷ってしまう原因になるかもしれませんが、投資に慣れてきて幅広い銘柄に目が移ってきたときに、新たに証券会社を探さなくても取引できるのはメリットといえるでしょう。

経験ある投資家向きのメリット2:PTS取引(夜間取引)ができる

PTS取引とは、証券取引所を通さずに株式などを売買できるしくみです。証券取引所が開いていない時間帯でも取引でき(SBI証券の場合は朝8:20~夜23:59)、さらに取引所より有利な値段で取引できたり手数料を抑えられたりすることもあります。

PTS取引は日中に時間が取りにくい方でもじっくり取引できるのがメリットです。投資に慣れてきて、より本格的に取り組む段階では、海外の動向や最新のニュースをいち早く反映して売買できるPTS取引は便利に感じるのではないでしょうか。

SBI証券のデメリットは?

ここまでSBI証券のメリットを見てきましたが、メリットだけではなくデメリットを知っておくことも重要です。SBI証券のデメリットは次の点です。

SBI証券のデメリット1:インターネットでの手続きが基本になる

ネット証券の会社なので当然ですが、あらゆる手続きにおいてオンラインが基本になります。パソコンやスマホの操作が苦手な方や、証券会社の担当者に直接相談して決めたい方にとっては不便だったり味気なく感じたりするかもしれません。

ちなみに、SBI証券には対面で相談できる「SBIマネープラザ」という店舗もあります。ただ、店舗数は(特に西日本は)少なめですし、SBI証券で通常のインターネットコースで取引している人は店舗での投資相談が利用できません。

SBI証券のデメリット2:Tポイント還元が少々弱い

Tポイントが貯まったり使えたりするのは便利なのですが、同業他社の楽天証券の楽天ポイントに比べると、ポイントの貯まりやすさが少々弱いと感じるかもしれません。Tポイントのお店より楽天市場など楽天系列のお店を利用することが多い方はメリットを感じにくいかもしれません。

▽SBI証券のポイント還元
 
種別 ポイントの種類 内容
国内株式手数料マイレージ(国内株式現物取引) Tポイント スタンダードプラン手数料及び現物PTS取引手数料の月間の合計手数料の1.1%相当のポイント
投信マイレージ(投資信託保有残高) Tポイント 対象投資信託の月間平均保有額が、 1,000万円未満のお客様に年率0.1%相当のポイント 1,000万円以上のお客様に年率0.2%相当のポイント
金・プラチナ・銀マイレージ(金・プラチナ・銀取引) Tポイント スポット取引手数料、および積立買付手数料の月間合計手数料の1.0%相当のポイント
新規口座開設 期間固定 Tポイント 一律100ポイント
国内株式入庫 Tポイント 1回の移管入庫につき100ポイント(異名義からの移管は対象外)
  (出典:SBI証券)

▽楽天証券のポイント還元(ハッピープログラム)
 
対象商品 獲得ポイント 取引件数 対象商品ごとの注意事項
国内株式(現物買・現物売) 手数料100円ごとに1ポイント 手数料4,000円ごとに1件に換算 IPO、PO、立会外分売は対象外
国内株式(信用新規、返済) 手数料100円ごとに1ポイント 手数料4,000円ごとに1件に換算 現引、現渡は対象外です。信用取引で付与されるポイント、取引件数については、返済(決済)時に、新規取引時の手数料を含めて一括して付与
外国株式 手数料100円ごとに1ポイント 手数料4,000円ごとに1件に換算 米国株式の手数料は、国内約定日当日の当社所定の為替レートで円換算した金額で計算。中国株式は、香港株、上海A株が対象、アセアン株式は対象外
投資信託 残高10万円ごとに4ポイント 公社債投信、MMF、外貨建てMMF、楽ラップ専用ファンド、iDeCoによる投資信託の買付は対象外※ハッピープログラムの対象となった場合、資産形成ポイントは受け取れない
個人向け国債 買付金額3万円ごとに1ポイント 買付金額100万円ごとに1件に換算  
楽天FX 10枚(10万通貨)ごとに1ポイント 100枚(100万通貨)ごとに1件に換算 楽天MT4は対象外
日経225先物取引(ラージ) 手数料100円ごとに1ポイント 手数料4,000円ごとに1件に換算 日経225先物取引で付与されるポイント、取引件数は、決済時に、新規取引時の手数料を含めて一括して付与
日経225先物取引(ミニ) 手数料100円ごとに1ポイント 手数料4,000円ごとに1件に換算
日経225オプション 手数料100円ごとに1ポイント 手数料4,000円ごとに1件に換算 SQ決済は、ポイント、取引件数付与の対象外

(出典:楽天証券)

楽天証券はこのほか、楽天市場で買い物するときのポイントが上がる「SPU(スーパーポイントアッププログラム)」や投資信託の積立で楽天カードのクレジット決済を利用することでポイントが貯まるサービスなどもあります。

SBI証券で口座開設するにはどうすればいい?

SBI証券で口座を開設したいと思ったら、どうすればいいのでしょうか。

申込方法

口座を開設するにはそのための手続きが必要です。インターネットで申し込めるのはもちろんですが、郵送、店舗、電話でも手続きできます。

口座開設に必要なもの

インターネットにつながる環境があれば、あとは本人確認書類を要することで、パソコンでもスマホでも口座を開設することができます。本人確認書類として認められるのは、「マイナンバーカード」や「マイナンバー通知カード+運転免許証」などです。郵送で送ることもできますが、スマホで撮影して送信する方が早くて手間もかからないのでおすすめです。

口座開設に手数料はかからない

SBI証券の口座には開設手数料や維持費などはかかりません。取引を始めない限りお金がかかることはありませんので、すぐに取引するつもりはなくても早めに口座だけ用意しておいて、いざというときに始めやすいようにしておくといった使い方もできます。

口座開設手続きの手順

インターネットで完結させる場合、SBI証券のホームページ内にある「口座開設」ページから、メールアドレスを入力します。そのアドレス宛に認証コードが届きますので、それを入力して住所や氏名など口座開設に必要な個人情報を入力していきます。

情報が入力できたら、本人確認書類を手元のスマホなどで撮影して写真をアップロードします。口座開設の申込が済んだら、取引を開始するために必要な初期設定ができるようになります。勤務先や投資経験など設問に答えて入力していきます。

SBI証券側で提出書類の審査が完了次第、「口座開設完了通知」が送られてきます。これが届いたら、取引がスタートできる状態になります。

ちなみに、この証券総合口座の開設にあわせて、住信SBIネット銀行の口座やNISA口座を同時に開設することも可能です。

取引までにかかる日数の目安

インターネットで完結する方法で申し込んだ場合は、一連の手続きが完了したら口座が開設され、すぐに取引できるようになります。郵送でのやりとりを選択した場合は、返送してから10日ほどかかりますので要注意です。

証券総合口座だけでなくNISA口座やiDeCo口座を開設して、それぞれの制度に対応した投資を始めたい場合は、インターネットからも申し込みでももう少し日数が必要です。NISA口座は最短2営業日、iDeCo口座は1~2ヵ月かかります。

口座開設の特典

SBI証券では、新しく口座を開設した人に特典をプレゼントするキャンペーンを行っていることがあります。2020年11月現在は、「期間限定Tポイント100ポイントプレゼント」「取引ツールHYPER SBIが1ヵ月無料」などがあります。

まとめ:SBI証券は初心者のうちも慣れてきてからも使える証券会社

ここまで見てきたとおり、SBI証券はデメリットもあるものの、基本的にメリットが多く使いやすい証券会社です。初心者のうちも便利ですが、慣れてきて「もっといろいろな投資に挑戦してみたい」と思ったときにも充分対応できる商品とサービスのラインアップを揃えています。いくつもの口座の開設手続きをしたり使い分けたりするのが面倒という方にも、使いやすいといえるでしょう。
 
文・
所属・ばばえりFP事務所 代表
関西学院大学商学部卒業後、銀行にてクレジットカードやカードローン、投資信託などの金融商品を扱う窓口営業に従事。 その後、不動産会社や保険代理店での勤務を経て、独立。 お金にまつわる解説記事を数多く執筆。保有資格:AFP、証券外務員一種、秘書検定1級
 

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