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2020.12.17

米国株(アメリカ株)の買い方は?取扱いのあるネット証券会社を徹底比較

(写真=hit1912/stock.adobe.com)
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経済のグローバル化と世界のIT化が進み、テクノロジーの中心を担う米国株に投資する人も増えています。一方で、投資経験のない人にとって米国株は心理的なハードルが高いかもしれません。ここで知っておきたいのは、米国株には国内株にはない数多くのメリットが存在することです。本記事では、この米国株の魅力を紹介します。銘柄選択や購入の手順も解説しますので、1つひとつ不安を払拭し、米国株への理解を深めましょう。
 

米国株の魅力とは

投資に興味を持つ人が増えたことから、各証券会社とも購入手数料を引き下げたり、初心者向けコンテンツを充実させたりするなど工夫をこらしています。なかでも、米国株取引を身近なものにしようとする取り組みも多く見られますが、そもそも米国株取引の魅力はどこにあるのでしょうか。

米国株の魅力1:1株から購入できる

日本国内の株式では「単元株数」が定められており、100株からといったセット売りが基本となっています。これに対し米国株は、購入も売却も1株単位で、少額からの投資や細かい株数調整が可能です。

米国株の魅力2:成長性の高い企業が多い

GDPは世界第1位、世界主要取引所時価総額ランキングの第1位がニューヨーク証券取引所、2位がナスダックと、米国はまさに世界経済の中心を担う国です。企業の時価総額でも第1位のマイクロソフトを筆頭にGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)が続き、バークシャー・ハサウェイやエクソン・モービル、JPモルガンチェース、ジョンソン・エンド・ジョンソンなどが上位に名を連ねます。

また、マイクロソフトやGAFAは設立からの年数が浅く、新興企業の成長力でも世界を牽引しています。世界に名だたる企業から成長著しいベンチャー企業まで、多様な銘柄に投資できることが、米国株取引の最大の魅力といえるでしょう。

米国株の魅力3:高配当銘柄、連続増配銘柄が多い

米国企業はとりわけ株主還元への意識が強く、配当を重視した銘柄が多く存在します。また配当回数も年4回の企業が大半で、銘柄の組み合わせによっては毎月配当を受け取ることも可能です。
 
米国株おすすめ証券会社比較一覧表
ネット証券
会社名
米国株銘柄数 特定口座 売買手数料
3,600銘柄以上 最低0ドル
約定代金の0.45%
約3,500銘柄 最低0ドル
約定代金の0.45%
約3,200銘柄 最低0ドル
約定代金の0.45%

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米国株取引の注意点を確認しよう


多くの魅力がある米国株取引ですが、海外取引ということもありいくつかのリスクも存在します。

注意点1:情報収集が難しい

情報収集の面では、国内株よりも数段ハードルが上がります。大きなニュースであれば国内メディアでも知ることができますが、ローカルな話題の詳細を知りたければ現地メディアでの確認が必要となり、語学力や知識のストックも求められるでしょう。

ただしロイターやウォール・ストリート・ジャーナル、CNNなどの米国メディアは他国語に翻訳されたコンテンツを提供しています。以前よりも米国企業についての情報は集めやすくなっており、今後もこの流れは拡大することでしょう。

注意点2:ストップ高もストップ安もない

日本株式では価格変動に対し上限と下限が設けられています。乱高下を防ぎ適正価格を逸脱しないように制限することで、市場の混乱を防ぐことが目的です。

対して米国株式では、こうした値幅制限が設けられていません。値上げであれば良いものの、短時間での暴落リスクは投資家にとって大きな懸念材料となるでしょう。

注意点3:為替変動リスク

外国株は海外の取引所で取引されます。円貨建て商品であっても、実際のマーケットでは現地通貨で取引されています。そのため、株価の上下とは別に為替変動も損益に反映されることになります。

安く買い、高く売ることが投資の基本ですが、それは通貨調達でも同じです。安く調達できれば為替差益で利益を大きくすることができますが、いくら株価が上がっていても調達時よりも円高のタイミングで売却すれば、為替差損で利益は縮小してしまいます。

注意点4:日本時間の深夜に取引される

ニューヨークと日本では14時間(サマータイムでは13時間)の時差があるため、現地で9:30~16:00の取引時間は、日本時間では23:30~6:00で、昼間働いている人がリアルタイムで売買するのは大変です。また、国内取引では前場(9:00~11:30)と後場(12:30~15:00)という時間の区切りがあるのに対し、米国取引では区切りがないことにも注意が必要です。

米国株の購入方法

ここでは米国株の購入方法を説明します。

米国株購入の流れ1.外国株取引口座の開設

米国株を取引する際には、通常の証券口座とは別に「外国株式取引口座」を開設する必要があります。ネット証券であれば手続きもオンラインで完結し手軽な上に、口座開設料も口座管理手数料も無料とコスト面でもメリットがあります。

米国株購入の流れ2.資金の用意

開設した外国株式取引口座に資金を用意します。外国株式は現地通貨で取引が行われるため、米国株なら米ドルの調達が必要となりますが、証券会社によっては日本円で外国株を取引(円貨決済)できるサービスも提供されています。

米国株購入の流れ3.銘柄選択

ネット証券のサイトで個別銘柄情報やマーケット情報を閲覧したり、データベースやニュースサイトなども参考にしながら投資対象を選定、株式を購入します。

手間がかかる外貨決済だがメリットも多い

外貨決済での取引では、株式の値動きだけではなく為替レートや為替スプレッド(基準為替レートと買付時適用レート、売却時適用レートとの差)を確認する必要があり、少なからず手間と時間がかかります。その点、円貨決済はそれらの手間が不要で、スピーディに取引することが可能です。

ただし外貨決済には、円貨決済にはないいくつかのメリットがあります。

・外貨決済のメリット1:コストが抑えられる

円貨決済では、為替スプレッドを含めて証券会社指定のレートで外貨交換が行われます。これに対し外貨決済の場合はリアルタイムのレートで外貨を調達するため、為替スプレッドを安く抑えられるルートを選べば割安になります。

・外貨決済のメリット2:為替差益

円高時に外国株を買い、円安時に売ることができれば、株価の差益だけでなく為替差益も得られます。もちろんタイミングを誤れば為替差損となりますし、為替相場と株式市場で良いタイミングが一致するとも限りません。

円貨決済でも証券会社が為替取引するため、そのタイミングにより差益や差損も発生しますが、そのタイミングを投資家が選ぶことはできません。自身で為替相場を見極めて調達し、差益を狙うことに楽しみを感じる人には外貨決済が向いているといえるでしょう。

・外貨決済のメリット3:再投資

株式投資は単一銘柄ではなく、複数の銘柄に投資するケースが大半です。また、売却益や配当などを別の銘柄に再投資することも多く、外貨決済であればそのまま収益を再投資することができます。

手数料をできるだけ安く抑えたい場合は外貨決済、手間をかけずすぐに取引したい場合は円貨決済を選ぶと良いでしょう。

米国株投資に向いたネット証券は?

インターネットの普及により急速に頭角を現してきたネット証券ですが、米国株投資においてもコスト面や、いつでも取引できる点などに強みがあります。投資初心者はメガバンクや対面販売の大手証券会社に安心を感じられるでしょうが、こと外国株投資では、情報量とリアルタイム性でネット証券に優位性があります。

さらに口座開設料や管理手数料が無料の上、米国株についてはどのネット証券も取引手数料や為替手数料の引き下げを図っています。

大手ネット証券3社を比較

ここではSBI証券、楽天証券、マネックス証券での米国株投資を比較します。まずは銘柄数です。

▽米国株の取扱い銘柄数(普通株)
 
SBI証券 楽天証券 マネックス証券
3,226 3,544 3,509

銘柄で迷う場合は、複数口座で取引を行うのもよいでしょう。

そして、取引手数料はどうでしょうか。

▽米国株の取引に関わる手数料
 
  SBI証券 楽天証券 マネックス証券
取引手数料 約定代金の0.45%(税抜) 約定代金の0.45%(税抜) 約定代金の0.45%(税抜)
下限手数料 0円 0円 0円
上限手数料 20ドル 22ドル 20ドル

3社とも業界最安水準で、なかでもSBI証券とマネックス証券は0~20ドルとリーズナブルです。

最後に、情報量や使いやすさに直結する取引ツールの比較です。SBI証券では米国株に対応したツールは提供されていませんが、楽天証券とマネックス証券には国内株取引などで定評のあるツールが米国株にも対応しています、

・楽天証券:iSPEED、マーケットスピード

母体がIT企業であるためか、操作性や可読性、ページ遷移も洗練されている印象です。スマートフォンで使える「iSPEED」は、株式の注文からニュースやチャートの確認までが簡単にでき、iOSとAndroid両方に対応しています。

PC専用ツールである「マーケットスピード」はさらに機能が充実しており、ワンクリックで注文できるだけでなく、同じ画面でニュースとチャートを表示できます。20種以上のチャート、描画機能、30種以上のランキングなど豊富な機能がこのソフト1つで使用できて、使用料も無料です。

・マネックス証券:銘柄スカウター

マネックス証券の無料ツール「銘柄スカウター」がユニークなのは、長期・四半期単位での業績グラフが表示できることと、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)、最長で直近5期の年間配当、12四半期の配当履歴が表示され、銘柄を比較できる点です。ニュースやランキング、企業概要もすべて銘柄スカウターだけで閲覧できます。

まとめ:企業の高い成長性が魅力の米国株投資

企業の時価総額ランキングを見てもわかるように、日本でも広く名の知られた米国グローバル企業の多くが、1980年代以降に誕生した新興企業です。米国ではベンチャーキャピタルファンドなど、新興企業を成長させる環境が早くから整備されており、その成長力は投資家にとっては高い収益性を意味します。

情報収集に不安のある初心者は、まずは知名度の高いグローバル企業の銘柄を購入し、運用を始めるのも良いでしょう。実際に投資を始めてみれば、メディアとネットの発達により海外株式に関わる情報入手もそれほど難しくないと感じられるかもしれません。

またネット証券は手軽で低コストで、外国投資には大きな強みがあります。提供されるツールやコンテンツの質もどんどん充実してきており、米国株投資のハードルはますます低くなることでしょう。

※本記事は2020年11月20日現在の情報をもとに作成しています。実際の投資の際は、最新の情報をご確認ください。
 
文・
フリーランスライター。これまでに税、不動産、投資情報を中心に数多く執筆。また教科書等海外出版物の英日翻訳や、音楽等芸術分野の知識を活かしコンサートパンフレット・エンターテインメント記事の執筆など幅広く手掛けている。
 

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