投資・資産運用
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2020.12.6

「投資を10万円ではじめたい!」何から始める?どんな投資先がある?

(写真=beeboys/stock.adobe.com)
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投資を始めたいと思っても、十分な資金がないために「自分には投資はまだ無理」と諦めている人も多いのではないでしょうか。今回は潤沢な資金がなくても10万円で始められる投資7選と、10万円を10倍に増やす投資方法を紹介します。

10万円で始められる投資はどのようなものがある?

まず、10万円で始められる投資の選択肢を7つご紹介します。「10万円で始められる投資って、こんなにあるの?」と感じていただくのと同時に、それぞれの投資の特徴もおさえておきましょう。

10万円で始められる投資1:株式投資

株式投資というと「多くの資金を持っている人のためのもの」とイメージを抱いている人も多いでしょう。しかし、株の最低取引単位のことを単元株といいますが、ほとんどの銘柄の単元株は100株です。つまり株価が1,000円以下の銘柄であれば10万円で単元株が買うことができます。

また、証券会社のなかには「ミニ株」や「S株」などの名称で、単元未満の株を1株単位などで取引できるサービスを行っているところがあります。こういったサービスを利用すると、1,000円以上の株価であっても10万円から株式投資を始めることは十分可能です。

株式投資のメリットは選択肢が多いことと、取引が成功すればハイリターンを見込めることです。後述しますが、テンバガーといって株価が10倍以上になる銘柄も存在しており、こうした銘柄をうまく仕込むことができれば資産を10倍に増やすことも可能です。しかしその一方で株価が半分以下になってしまうなどリスクが高いことも忘れてはいけません。

株式投資はPERやPBRといった指標や企業の決算書などを読み解く必要があること、さらに株価チャートを分析する力も必要になります。勉強することに抵抗がない人や、本気で投資に取り組みたいと熱意を持っている人には大きなチャンスがある投資です。

10万円で始められる投資2:投資信託

投資家は運用をプロのファンドマネージャーに任せ、ファンドマネージャーは投資家から集めたお金を株式や債券、不動産などさまざまな金融資産で運用し、その利益を投資家に分配するのが投資信託です。ほとんどの投資信託は1口単位で売買できるため、10万円あれば多くの銘柄への投資が可能です。

運用を委託するファンドマネージャーには報酬が発生するため、投資信託では信託報酬を支払う必要があります。そのため、利益額は信託報酬を差し引いたものになります。自分で運用する必要がないので、プロに任せたい人や長期的な視野でじっくり資産を増やしていきたい考えの方に適しています。

比較的安全性の高い投資信託ですが、もちろんリスクもあります。最大のリスクは投資信託自体の価格が下がってしまった際に差損が出てしまうことですが、それ以外にも運用成績が悪くなれば分配金が減る、または出なくなることもあります。

10万円で始められる投資3:ETF

ETFとは上場している投資信託のことで、証券取引所で取引されている以外にもいくつかの特徴があります。まず、運用対象がインデックス(指数)であることです。指数とは株価指数など市場全体の平均値として公表されているもので、ETFは多数ある指数のいずれかと連動するように運用されています。たとえば日経平均株価やTOPIXについても、それらと連動するように運用されているETFが東証に上場しています。

ETFは上場しているため株と同じような感覚で売買が可能で、取引所では常に値動きがリアルタイムに変化しています。また、非上場の投資信託と違って売買単位が決められており、最低売買単位があります。投資信託と比べると機動性があるため、値動きを追いながら売買をしたい人、株価指数など市場全体の成長性に期待をして投資をしたい人などに適しています。

10万円で始められる投資4:債券

債券とは、借金の証文のことです。通常、お金を借りた企業や人はそれを貸してくれた人に返済しますが、債券市場ではこの証文自体が売買されているため、お金を借りている側は返済日にその債券を持っている人に返済をします。つまり、債券を買うということは「返済期日にお金が返ってくる権利」を買うことを意味します。

個人投資家から人気の高い債券としては国債があります。個人向け国債の形で売り出されており、証券会社や銀行などで購入できます。国の借金なので返済期日には確実にお金が利息ともに返ってくるため、安全性の高い投資といえるでしょう。

国債は事実上の元本保証なので安全志向の人向きですが、その一方で金利がとても低く、2020年10月現在の基準金利は0.05%です。それでも銀行の定期預金よりは高く、預金で置いておくだけなのであれば購入する価値があります。なお、個人向け国債の最低購入単位は1万円なので、10万円あれば10口購入できます。

10万円で始められる投資5:現物金投資

現物金投資とは、金(ゴールド)の現物を購入する投資方法です。2020年8月には金価格が史上最高値となる2,000ドル台を突破したことで金投資に注目が集まりました。金は安全資産の代表格とされており、「コロナショック」などの金融危機が起きた際に金に資産を逃避する流れが起きたのは当然のことといえるでしょう。

しかも金は今後数十年以内に資源そのものが枯渇するという説があり、そうでなくても需要が現在よりも増えることにより埋蔵量ではまかないきれないともいわれています。今後に向けて金の希少性が今よりも高まることを予想し、いまのうちに金を買っておくと利益を上げられるというわけです。

現物金投資のやり方としては金地金(きんじがね)をインゴットや金貨などの形で購入し、自宅などに保管する方法があります。2020年10月の金地金価格は1グラムあたり7,000円台なので、10万円あれば13~14グラム程度の金地金を購入できます。

ただし金自体には株やETFのように利益を生む仕組みはなく、配当もありません。あくまでも将来に向けた資産防衛や値上がり期待の投資であり、投資によってお金を増やすという観点からは、ギャンブル的要素が強い印象です。

10万円で始められる投資6:外貨預金

外貨預金とは、日本円ではなく外国の通貨で預金することです。外貨預金という名称なので外国の銀行に預金をすると思われるかもしれませんが、日本の銀行で取り扱っているサービスです。外貨預金のメリットは、日本よりも高い金利の国の通貨で預金ができることです。たとえばオーストラリアやニュージーランドなどの通貨である豪ドルやNZドルの外貨預金では年利6%の商品もあります(ソニー銀行、1か月もの)。

日本と比べると夢のような金利がつく外貨預金ですが、もちろんリスクもあります。最大のリスクは、為替変動によって日本円に戻すときに差損が発生して利息分がなくなる、さらには損失が出てしまうことです。

また、外貨預金では通貨を両替する際に手数料が発生します。この手数料が決して安くはありません。そのため頻繁に両替するのではなく、長期間にわたって運用し、しばらく日本円に戻す予定がない資金での投資に適しています。

外貨預金はあくまでも預金なので、特に売買単位の制限はありません。もし米ドルを1ドルから預けるのであれば、100円少々から始めることもできます。

10万円で始められる投資7:預貯金

預貯金は、おそらく多くの人がすでに経験している投資方法です。特に金融商品を購入しているわけではないので厳密には投資とは呼べないかもしれませんが、少ないながらも金利がつくので、利殖を目的とした商品である点は他の投資と同じです。

2020年10月現在、大手メガバンクの定期預金金利は0.002%で、10万円を1年間預けていたとしても得られる金利はわずか2円です。さすがにこれではお金を増やしている実感は持てないと思います。ただし1,000万円までは元本保証なので、どうしてもお金を減らしたくない人向けです。
 
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7つの「投資」のリスクとリターン

ここまでに紹介した7つの「投資」のリスクとリターンを相関図にすると以下のようになります。
 

リターンは上、リスクは右にいくほど大きくなります。株式投資はリターンこそ大きいですが、その一方でリスクが高いのでもっともハイリスク・ハイリターンの位置にあります。その真逆なのが、預貯金と債券です。これらはほぼ元本保証と考えてもよいほど安全ではありますが、リターンも低くなります。

このように、リスクとリターンは常に表裏一体の関係にあり、リターンが大きくなるとリスクも大きくなることをイメージしましょう。

手軽さ、始めやすさなら株式、投資信託、外貨預金

ここで紹介した7つの投資方法のなかで、「ある程度リターンを求めたい」と10万円から投資を始めるのであれば外貨預金より上のゾーンが有望です。そのなかでも手軽なものとしては、株式投資や投資信託、ETF、外貨預金が挙げられます。外貨預金は銀行で、それ以外の3つも証券会社の口座があれば今すぐに始められます。

目指せテンバガー?値上がり益を狙うなら株式投資

株式投資の世界には、テンバガーといって株価が10倍以上になる銘柄が多くあります。こういった銘柄を上昇前に買っておけば資産を10倍以上にできるため、テンバガーは株式投資に夢を与えてくれます。10万円の少額から大きく増やすのであれば、テンバガーを狙ってみるのもおもしろいでしょう。

中小型銘柄は、5倍、10倍、20倍……100倍に成長する可能性を秘めている

いまは中小型銘柄であっても、画期的な技術革新やヒット商品の誕生などによって企業が注目を浴び、株価が大きく成長することがあります。こちらのチャートをご覧ください。

 
出典:TradingView

これは、ユニクロを運営しているファーストリテイリング(9983)の月足チャートです。2002年には2,000円少々だった株価が大きく成長し、2020年10月には7万4,000円もの値をつけています。その差、なんと37倍です。2002年の当時に同社の株を買った人がいままで持っていたとしたら、資産を37倍にできたことになります。これがテンバガーの威力で、こうした銘柄を見つけることが株式投資家としての腕の見せ所でもあります。

2019年にもあった、テンバガー

2019年にも、テンバガーとなった銘柄が2つあります。1つはホープ(6195)、もう1つはレアジョブ(6096)です。ホープは自治体向けに広告や電力販売を手掛ける企業で、経費削減の流れから同社への引き合いが増加しました。これを材料として買いが殺到した結果、前年比14倍の株価上昇を演じました。

もう1つのテンバガーであるレアジョブは、オンライン英会話サービスの最大手です。企業向けのサービスが開始されて業容拡大し、最高益を出したことが好感されて株価の急上昇となりました。

2020年のテンバガー達成銘柄

2020年にも、テンバガーを達成した銘柄があります。それは、BASE(4477)とチェンジ(3962)です。この記事を執筆しているのは2020年の10月なのでまだ2020年は終わっていませんが、早くも2銘柄がテンバガーを達成しました。毎年のようにテンバガー銘柄は誕生しているので、10万円を100万円にすることも決して不可能ではないのが株式投資のおもしろいところです。

IPO銘柄への投資も有望

もう1つ、10万円からの株式投資で知っていただきたいのがIPO銘柄です。IPOとは新規公開株式のことです。新規公開されることで注目度が高く、しかも厳しい上場基準を満たしている優良企業ではないかとの思惑から株価が上昇しやすく、勝率の高い投資手法として人気を集めています。ちなみに、2019年のIPOは「79勝9敗1分け」でした。これはつまり、ほとんどのIPO銘柄で株価が上昇したことを意味しています。

勝率が高いことから、元手の10万円を増やすには最適と思えるIPOですが、株価の上昇が見込めるゆえに人気も高く、多くのIPO銘柄で抽選となります。当選しやすさや落選した時の救済措置などが充実している点から、IPO銘柄への投資を希望する場合はSBI証券や楽天証券といったネット証券がおすすめです。

10万円から始めて、慣れてきたら投資額を増やしてみよう

10万円から投資を始めて、手持ち資金が増えたのであればさらなる投資にチャレンジしてもよいですし、本業収入からもっと多くの資金を投資に回せるのであれば、それで投資規模を拡大するのもよいでしょう。その場合に大切な3点をまとめました。

10万円投資では継続が大切

投資で勝つために重要なのは、経験です。初心者でも勝てることはありますが、それはおそらく「ビギナーズラック」や「結果オーライ」であり、投資に慣れた人が行っている分析や戦略に基づいた取引とは中身が異なります。

株やETFなど値動きを利益につなげられる投資においては、価格の下落がチャンスとなります。「安く買って高く売る」ことで利益を上げられるので、安く買うことは重要です。持っている株やETFなどが値下がりすると「含み損」といってマイナスを抱えることになりますが、慣れてくるとそこからさらに下落したら買い増しをして平均購入価格を下げるテクニックを使うこともできます(これを難平(ナンピン)買いといいます)。

こうして下がった相場が元の価格に戻ると利益を得られます。このように経験を積むことで相場のさまざまな動きを理解できるようになります。大切なのは金額の多寡ではなく、継続なのです。

10万円投資では取引コストにもこだわろう

10万円という限られた金額の投資では、取引コストにもこだわりたいところです。全体的にネット証券は店舗などを持っていないことから経営コストが安く、その分手数料なども低く設定されています。コストにこだわる観点からも、主要なネット証券の口座を利用することは有効です。

ネット証券の始め方について手順を解説

ネット証券で投資を始める方法は、とても簡単です。ネット証券では実店舗がないので、口座開設の申し込みはネットから行います。ネット証券各社のホームページに口座開設フォームがあるので、そこに必要事項を入力し送信します。

証券会社の口座開設には身分を証明できる書類とマイナンバーの提出が必要ですが、ネット証券ではこれらのやり取りもネットで完結します。スマホで撮影した画像を送信することで本人確認ができるので、とても手軽でスピーディです。

こうして必要書類を提出し口座開設が完了したら、書面によってIDやパスワード、初期設定の案内が届きます。これをもって取引が可能になるので、あとはオンライン上の操作で入金操作をして取引開始です。

自分に合う投資方法で10万円から始めてみよう

「潤沢な資金がないから投資はまだ無理」と思っていた人も、投資の見方が変わったのではないでしょうか。資産を大きく増やすことを追求するのであれば株式投資が最も近い存在ですが、それにこだわる必要はありません。投資は一歩を踏み出すことが大切なので、自身に合った投資方法でまずは10万円から挑戦してみるのはいかがでしょうか。
 
文・
エンジニアやWeb制作などIT系の職種を経験した後にFXと出会う。初心者として少額取引を実践しながらファンダメンタルやテクニカル分析を学び、自らの投資スタイルを確立。FXだけでなく日米のETFや現物株、商品などの投資に進出し、長期的な視野に立った資産運用のノウハウを伝える記事制作に取り組む。初心者向けの資産運用アドバイスにも注力、安心の老後を迎えるために必要なマネーリテラシー向上の必要性を発信中
 

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