投資・資産運用
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2020.11.20

サラリーマンの投資は副業にあたらない?人生100年時代に備える投資と資産の考え方

(写真=taa22/stock.adobe.com)
(写真=taa22/stock.adobe.com)
いま、給与収入とは別に副業をして収入を得たいという会社員が増えています。副業の1つとして投資を検討している人に向けて、投資は副業規定に則しているのか、どんなメリットやリスクがあるのかについて解説していきます。

副業をする会社員(サラリーマン)が増えている

近年、副業に積極的な人が増えています。パーソル総合研究所が2018年に行った「副業の実態・意識調査」では、正社員で副業している人は約1割、いまは副業を行っていないが今後したい人は約4割にのぼりました。

単に収入を増やしたいということだけでなく、他社でも通用するスキルを身につけたい、好きなことを仕事にしたい、さまざまな分野の人とつながりたいといった理由で副業を始める人も少なくありません。

また、2020年はテレワークが普及し、副業を加速させる要因となりました。クラウドソーシング大手のランサーズが行った調査では、副業目的でランサーズを利用する登録者の3割が2020年2月以降に仕事を開始したと回答しています。

残業代やボーナスが減ったことによる収入減をカバーしたい、先が読めない世の中で終身雇用制度が崩壊しつつあるなか、1社に頼る生き方が不安という人が増えたことや、在宅勤務で自分の時間が確保しやすくなったことなどが影響しています。

副業を推進する会社が増えている理由

副業をしたい人が増えているだけでなく、副業を認める企業も増えています。リクルートキャリアの「兼業・副業に対する企業の意識調査(2019)」によると、就業規則で副業や兼業を推進している企業は4.4%、容認しているのが26.5%、禁止しているのが69.1%で、推進や容認する企業が前年に比べ増加しました。

副業を解禁している理由として、以下のような点が挙げられています。
  • 社員の収入増につながる
  • 人材育成や本人のスキル向上につながる
  • 離職防止につながる
  • 社外の人脈形成につながる
まだ副業禁止の会社が多数派ですが、社会情勢の変化などを受けて副業に興味を持った人が増えたように、新しく副業制度を作った企業も出てきています。社会が副業解禁の方向に動いていく流れは今後も継続しそうです。

会社員でも取り組みやすい副業とは

ひとくちに副業といっても、その中身はさまざまです。コンビニの深夜アルバイト、フリマアプリへの出品、起業など個人事業主としての仕事、雇用の有無や稼げる金額、かかる手間もまったく違います。数多くの副業があるなかで、会社員が取り組みやすいのが次のような特徴を持つ副業です。
  • オンラインで完結できる
  • 体力を消耗しない
  • 多額の元手資金を必要としない
  • ある程度稼げる可能性がある
  • スキルアップにつながる

こういった条件を満たす副業の1つが「投資」です。

投資は副業禁止規定に則している

副業に興味があっても、会社の就業規定で禁止されているという理由でためらっている人も多いかもしれません。投資なら、どこかに雇われるわけでも自分で事業を行うわけでもありませんし、「資産形成」の一種ですので、禁止される副業にはあたらないとされています。副業が法律上禁止されている公務員においても、投資は兼業でもなく営利企業を営むことでもないので、法律に抵触しないとされています。
 
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会社員(サラリーマン)が副業で投資をする3つのメリット

投資には、ほかの副業にはないメリットがいくつかあります。

メリット1:収入の分散化を図ることで、1社からの収入だけに頼るリスクを減らす

複数の収入源があれば、どれか1つがダメになってしまったとしても残りでカバーできます。これが、副業のいいところです。ただ、本業と副業の業種が近い場合など、選び方によっては共倒れしてしまう可能性もあります。

投資であれば、自分で分散具合をコントロールできます。自分が日本で働いているなら投資先は海外にする、自分が円高で好影響を受ける企業で働いているなら逆に円安が好影響になる企業の株を買う、などしておけば、社会の情勢が大きく変わったときもマイナスを被るリスクを抑えることができます。

メリット2:労働時間を売るのではなく、不労所得を産み出すことができる

投資なら、アルバイトのように「時間の切り売り」にならずに済みます。うまくいけば、ある程度放っておいてもお金が入ってくる「不労所得」状態にすることも可能です。

もちろん投資を成功させるためには勉強して知識を身につけることも必要なので、時間や労力がゼロというわけではないのですが、自分のペースで取り組めるので誰かの指図を受けることもありません。

メリット3:社会や経済の動きに詳しくなれるので仕事にも役立つ

投資に真剣に取り組むと、ニュースで流れてくる為替相場の状況や最新のヒット商品、政治・経済の動向や会計の知識などが、自分の収入アップに直結する貴重な情報源になります。自然と興味を持って学ぶことができ、こうした知識は本業にも生かせるでしょう。

会社員が検討すべきなのはどれ?さまざまな投資の種類

投資にはさまざまな種類があり、ジャンルが違えば必要になる知識も違います。自分に合った投資を見つけるため、まずはどのような種類があるのか確認しておきましょう。

銀行定期預金

意外かもしれませんが、定期預金も投資の一種です。高いリターンは望めませんが、マイナスになることはなく、ローリスク・ローリターンの代表格です。

株式投資

一般的に「投資」といってイメージされるのは、株式投資ではないでしょうか。株式とは会社が資金調達のために発行する証券です。それを持っていれば「配当」としてその企業の利益の一部を還元してもらえたり、「株主優待」として自社商品などのプレゼントを受け取ったりすることができます。

また、株式には価格がついていて常に変動するので、安いときに買って高いときに売ることで「値上がり益」も得られる可能性があります。

債券投資

債券は、国や地方、企業などが投資家からお金を借りるために発行する証券です。投資家が債券を持っているということはその発行体にお金を貸しているということです。国が発行する「個人向け国債」が特に有名です。債券を持っている間は定期的に利子が支払われ、満期になれば元本も返ってきます。定期預金の次にリスクが低めです。

投資信託、REIT、ETF

投資信託は、多くの投資家から集めたお金を1つにまとめて、それを投資のプロがさまざまな銘柄に分散して運用してくれる商品です。REITは不動産投資信託、ETFは上場投資信託、いずれも投資信託の種類の1つです。

不動産投資

不動産投資は、土地や住宅など不動産を購入して、賃貸に出して家賃収入を得たり、安く買った物件を高く売ったりして利益を出します。

現物(金、銀など)への投資

金・銀・プラチナなどの貴金属を安いときに買って高いときに売る、シンプルな投資です。こういった投資は以前からありましたが、2020年9月現在、金が史上最高値クラスまで高騰していることもあり、より人気が高まっています。

投資をする際に意識したいこと

サラリーマンが副業として投資をするときに意識しておきたい注意点などを紹介します。

リスクとリターンを意識する

投資は利益が得られる可能性もありますが、損失を生む可能性もあります。リスクとリターンはセットです。高いリターンを得るためには高いリスクが伴い、リスクを抑えるほどリターンも少なくなります。

自分がどれくらいのリターンを求めるのか、どれくらいのリスクなら許容できるのか、そのバランスをよく考え、自分に合った投資を選びましょう。また、ローリスク・ハイリターンはまずあり得ないので、うまい話には乗らないよう気をつけましょう。

本業をおろそかになるような投資は選択しない

サラリーマンの場合、本業に支障をきたすような副業は避けましょう。自分の運用状況が気になるからといって、業務中に値動きをチェックしたり取引したりしていれば「職務専念義務違反」になり、副業を容認している会社でもNGでしょう。公務員なら、懲戒処分になることもあり得ます。

会社員には、デイトレーダーのような1分1秒の値動きを追い続けるような投資は向いていません。無理な取り組み方をしても続きませんし、本業か副業のどちらか、もしくは両方にマイナスの影響が出てしてしまう可能性もあるので、業務時間は本業だけに専念できるようにしましょう。

当然ですが、会社で知りえた機密情報を使って投資するのはご法度です。それはインサイダー取引という違反行為にあたります。

いきなり大きく攻めない

投資というと、まとまったお金を一気につぎ込むようなイメージがあるかもしれませんが、それはリスクの高い行為です。投資の基本は「分散投資」です。投資対象の資産や国、そしてタイミングも分散させたほうがリスクを下げることにつながります。

資金を一度に投入するのではなく、毎月少しずつ積み立てるなど時間を分散させるようにしましょう。最近は、少額から取り組める投資も多数登場しています。なかには買い物で貯めたポイントだけで、株や投資信託が買えるサービスもあります。

いきなり大きく攻めて失敗したら、再起できないほどの大ダメージを受けてしまうかもしれません。少なくとも初めのうちは、なくなっても困らないくらいの金額から少しずつ慣れていくとよいでしょう。

サラリーマンに向いている投資は?

本業を抱えているサラリーマンに適している投資手法を3つ取り上げます。それぞれの特徴やリスクを理解して、自分に適した方法を実践してみましょう。

株主優待や配当狙いの株式投資

会社員なら、常に株価を追い続ける必要があるデイトレードよりも、もっと長期的な視点に立った投資がよいでしょう。値動きに一喜一憂せずに済みますし、リスクを抑えることもできます。

株式投資は、安く買って高く売る「値上がり益」を狙うのが一般的ですが、最近は「株主優待」や「配当」を目当てに投資する人も増えています。受け取れる商品や金額、時期が明示されているので投資初心者でもわかりやすく取り組みやすいでしょう。

投資信託

投資信託は、1つひとつの銘柄を吟味する時間がなかなか取れない、忙しい会社員にも向いています。自分がイメージする投資方針に合うものを選べば、あとは投資のプロが銘柄を選んでセットにして運用し、状況に合わせた銘柄変更も随時行ってくれます。iDeCoやNISAといった税制上の優遇措置がしっかり使えるのもメリットです。

不動産投資

不動産投資は投資金額が数千万単位になることもあり、銀行からの融資を受けて投資することも多いので、投資初心者で挑戦するのは気が引けるという人もいるかもしれません。収入が高く雇用が安定している正社員の人ほどローンの審査に通過しやすいという利点もあるので、いわゆる「サラリーマン大家さん」も数多くいます。

一度借りてくれる人が見つかれば、毎月まとまった金額が家賃収入として入ってきます。ただ、それを得るためには、実際に物件を見に行ったり、賃借人や不動産会社との交渉が発生したりと手間もかかるので、単に「家を買ったら終わり」の不労所得ではないことも覚えておきたいポイントです。

株式投資は意外と手軽に始められる

数ある投資のなかでも、特に取り組んでいる人が多いのが「株式投資」です。取り組む人が多いので、それだけ関連情報や便利なサービスなども充実しています。

流動性があって選択肢が多い、少額でもできるのが株の魅力

株式投資は不動産などと比べ現金化もしやすく、値上がり益、配当金、株主優待など狙える利益や投資先の種類も豊富です。また、少額から投資できるので「お試し」感覚で気軽に始めることができます。

投資手法もさまざまで、自分にあった方法がみつかる

将来の成長性を見込んで投資するグロース投資、割安な株を見つけて投資するバリュー投資など株式投資にはさまざまな投資手法があります。しかもそれらの投資手法を解説する本やセミナーなども数多くあるため、情報不足で困ることはありません。さまざまな方法から、自分に合ったものを選べるでしょう。

「スマホ証券」の登場で株式投資がもっと身近に

株式投資は以前からオンラインのみで完結できていましたが、最近はさらに進化して、パソコンがなくてもスマホ1つで気軽に投資できることを売りにしたスマホ専門の証券会社が登場しています。

こうした証券会社では、手続きを簡単にしたり手数料を下げたり、数百円からの投資が可能だったりと、株式投資のハードルを徹底的に下げています。なかには新規で口座開設した人に、数株分の株の購入代金をプレゼントするキャンペーンを打ち出しているところもあります。

株式投資には以上のような特徴があるため、投資は初めてという人でもチャレンジしやすい環境が整っているといえるでしょう。

副業で収入の柱を増やす!証券口座を開設して投資にチャレンジしてみよう

「副収入を得たい。でも会社の副業規定に引っかかるのは嫌だし、体力勝負の仕事もしたくない……」。そんな人にも投資は向いているかもしれません。もちろんリスクについても把握しておく必要がありますが、なくなっても困らないくらいの少額から練習することもできるので、まずは一度挑戦してみてはいかがでしょうか。
 
文・
所属・ばばえりFP事務所 代表
関西学院大学商学部卒業後、銀行にてクレジットカードやカードローン、投資信託などの金融商品を扱う窓口営業に従事。 その後、不動産会社や保険代理店での勤務を経て、独立。 お金にまつわる解説記事を数多く執筆。保有資格:AFP、証券外務員一種、秘書検定1級
 

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