投資・資産運用
-
2020.11.17

証券口座開設にマイナンバーが必要?“投資はじめて”さんのよくあるマイナンバーの疑問5選

(写真=NDABCREATIVITY/stock.adobe.com)
(写真=NDABCREATIVITY/stock.adobe.com)
株式投資を始めるために、証券口座を開設する必要があります。この証券口座の開設に、マイナンバーの登録が必要なことはご存知ですか?マイナンバーの登録と聞くと、「リスクはないの?」「提出しない場合どうなるの?」など、疑問点が出てくることでしょう。今回は投資初心者の方向けに、証券口座とマイナンバーに関するよくある疑問を紐解いていきます。また、マイナンバーについても一緒に知識を深めていきましょう。

証券会社へマイナンバーを提出する必要があるのはどんな人?

証券口座を開設するには、マイナンバーの登録が必要です。これは、新規顧客だけでなく、既存のユーザー(既存顧客)も同様です。NISA口座開設と合わせて、解説します。

新規顧客:新しく口座開設をする人すべてが対象

2016年1月1日以降、新しく証券口座を開設する場合は、開設時にマイナンバーの提示が必要になりました。マイナンバーを提示しないと、口座を作ることはできません。

既存顧客:猶予期間終了(2021年末)まで、以降は取引制限も

2015年12月31日より前に証券口座を開設している人も、マイナンバーの提出が必要です。猶予期間は2021年12月31日までですので、早めに対応しましょう。

2022年1月1日以降、最初に投資信託や株式などの売却代金や配当金の支払いを受けるときまでに提出する必要があります。猶予期間終了後までにマイナンバーの提出がない場合、取引が制限される可能性があるので注意が必要です。

また、この期間に限らず、証券口座の情報である氏名や住所といった登録情報を変更する際は、その時点でマイナンバーの提示が必要になります。

NISA口座開設:マイナンバー、非課税適用確認書の交付申請書の提出

NISA口座は、まず証券総合口座をつくり、そのうえで開設する必要がありますが、開設時に本人確認書類や非課税適用確認書の交付申請書とともに、マイナンバーの提出が必要です。すでに証券会社の総合口座にマイナンバーを登録している場合は、マイナンバーの提示を省略できる会社もあります。
 

こちらもおすすめ
「一般NISA」「つみたてNISA」とは?口座開設前に知っておきたいメリット・デメリット
いまさら聞けない株式投資の基本と利益の上げ方、リスクの管理方法

証券口座開設時のよくある「マイナンバーの疑問」5選

証券口座を開設する際に必ず必要になるマイナンバーですが、そもそもマイナンバーを申請する必要性に疑問を持つ人もいるのではないでしょうか。多くの人が疑問に思う証券会社でのマイナンバーについて、1つずつ紐解いていきましょう。

マイナンバーの疑問1:そもそもマイナンバー制度とは?

マイナンバー制度とは、国民の利便性の向上や行政の効率化などを図るため、国民1人ひとりに12桁の番号を割り振るという制度です。2015年10月以降、個人番号(マイナンバー)が記載された通知カードが国民全員の自宅に郵送されました。(転居などで受け取っていない人は、市区町村へ問い合わせましょう)

マイナンバーは、不正利用や番号漏洩などの有事を除き、原則変更されないので、大切に取り扱いましょう。マイナンバーでわかることは、当初「氏名」や「住所」、「生年月日」などの個人情報のみでしたが、現在では「収入・所得」、「雇用保険」「健康保険・年金」なども追加で紐付けられています。

マイナンバーの疑問2:なぜ証券会社にマイナンバーを登録する必要があるのか?

証券会社は、特定口座年間取引報告書や支払調書などを税務署へ提出しています。その際、各調書にマイナンバーを記載することが決定されたため、マイナンバーの登録が必要になりました。

仮にマイナンバーを登録しないままであっても、法的な罰金や罰則はありません。しかし、証券口座を持っている人は所得税法上、マイナンバーを証券会社へ提示する義務があります。証券会社によっては取引に制限がかかるため、早めの登録がおすすめです。

マイナンバーの疑問3:マイナンバーを登録すれば確定申告は不要?

マイナンバーの登録をすることで、たとえば確定申告が不要になるなど、なにか利便性が高まるように思うかもしれませんが、残念ながら証券会社にマイナンバーを登録することと、確定申告は無関係です。マイナンバーの登録に関わらず、必要であれば確定申告をする必要があります。

マイナンバーの疑問4:証券会社の残高が税務署に通知されるの?

マイナンバーを登録したことにより、証券口座にある資産残高が税務署に通知されることはありません。マイナンバーを登録していなくても、配当金や利益、譲渡金額は税務署に提出する支払調書に記載されています。

マイナンバーを提示したからといって、不利益になることはないので安心してください。

マイナンバーの疑問5:証券会社にマイナンバーを提出しても大丈夫なの?リスクとは?


自分の個人情報が紐付いているマイナンバーを、安易に提示することに不安を感じている人も多いでしょう。提出することでリスクはないのでしょうか?マイナンバーの管理について見てみましょう。

・マイナンバーは適切に管理・利用される
マイナンバーは、マイナンバー法のもと、厳格な取扱いや安全管理措置が設定されています。たとえば、マイナンバーは法令で定められた目的以外では取得・利用・提供ができず、証券会社は適切な安全管理措置をとる責任があります。そして、情報を分散して管理することで、情報漏えいが連鎖されることを防いでいるのです。

・適切な利用の範囲で、税務署や国などに個人情報を把握される
マイナンバーは、社会保障分野や税分野、災害対策分野に限り、利用することが許されています。そのため、税務署や国などは、上記の分野に限りマイナンバーから個人の情報を得ることができるでしょう。

税務署は、マイナンバーを登録する以前から、証券会社より取引情報や利益の報告を受けています。所得を正しく申告し、納税している人にとって、マイナンバーの登録は不利益にはなり得ません。

証券口座開設、どのタイミングでマイナンバーが必要になる?

前述の通り、証券口座の新規開設にはマイナンバーの提示が必要です。どのような手続きを行うのか、詳しく見てみましょう。

総合取引口座開設のステップ

総合取引口座開設の方法は、「ネット」「郵送」「店頭」の3種類です。今回は、SBI証券の口座開設例を基に、「ネット」と「郵送」に分けて口座開設のステップを紹介します。

まずは、パソコンまたはスマートフォンで、口座を開設したい証券会社のホームページへアクセスします。証券口座の新規開設ページから、氏名や住所、メールアドレスを登録し、口座開設を申し込みます。

ここから、「郵送で口座開設」「ネットで口座開設」のどちらかを選びます。

▽ネットで口座開設の場合
・口座開設のステップ1:本人確認書類の提出
「マイナンバーカード」か「通知カードと運転免許証」のどちらかを、その場でスマートフォンのカメラ機能を用いて撮影し、オンラインで提出します。郵送物の受け取りがないため、取引開始日は最短翌営業日です。スマートフォンがない場合は、郵送での口座開設に進みます。

・口座開設のステップ2:初期設定
口座開設申込が完了したら、初期設定を行います。開設申込完了時に発行されたログインパスワードやユーザーネームを入力後、連絡先や勤め先、振込先金融機関口座の登録などを行いましょう。

・口座開設のステップ3:口座開設完了通知の受け取り
初期設定が完了したら、メールまたは郵送で口座開設完了通知を受け取り、取引が可能になります。

▽郵送で口座開設の場合
・口座開設のステップ1:証券会社から提出書類が送られてくる
必要事項を記入し、提出物を揃えて返送しましょう。「マイナンバーカードと本人確認書類1点のコピー」または「通知カードと本人確認書類2点のコピー」いずれかの提出が必要です。

・口座開設のステップ2:口座開設完了通知の受け取り
審査終了後、ユーザーネームやログインパスワード、取引パスワードを記載した郵送物が送られてきます。

・口座開設のステップ3:初期設定
送られてきた郵便物をもとに、初期設定を行えば取引が開始できます。

証券会社によって、多少手続きに差はありますが、どの会社を選んでもマイナンバーと本人確認書類の提出は必須です。マイナンバーカードを作っておくと、手続きがよりスムーズになります。

マイナンバーカードと通知カードの違い

ともにマイナンバーが記載されている「マイナンバーカード」と「通知カード」ですが、じつは大きな違いがあります。

通知カードは、日本に住むすべての人に郵送されたマイナンバーを知らせるカードです。自分のマイナンバーを確認したり、行政機関でマイナンバーを確認してもらったりするときに使用します。

この通知カードは2020年5月25日で廃止になり、新規発行や再発行が行われません。通知カードの氏名や住所に変更がない場合はそのまま使用できます。しかし、内容に変更がある場合は、マイナンバー証明書類として利用ができなくなります。

マイナンバーカードと通知カードの大きな違いは、顔写真とICチップの有無

廃止された通知カードの切替えとして、推進されているのがマイナンバーカードです。マイナンバーカードは、通知カードと同じくマイナンバーを証明するものですが大きく違う点が2つあります。それが、顔写真とICチップが付いている点です。

顔写真が付いていることで、身分証としての役割を果すため、行政機関での手続きや各口座の開設などで提出書類が少なくて済みます。証券口座開設の際、マイナンバーカードと通知カードでは、本人確認書類の提出数が違っていたのもそのためです。

また、ICチップ内蔵なので、コンビニのマルチコピー機での行政サービスやe-Tax(国税電子申告・納税システム)に利用することも可能です。マイナンバーカードは通知カードより、利便性が高いカードといえるでしょう。

マイナンバーカードの取得は、自身で申告する必要があります。初回の公布は無料ですが、紛失などによる再発行は手数料がかかるので、大切に保管しましょう。

マイナンバーカードの申請方法

廃止になった通知カードの代わりとして使えるマイナンバーカードですが、取得するには申請が必要です。マイナンバーカードの申請には顔写真の登録が必要ですが、スマートフォンやパソコンから申請・津登録できるほか、街の証明写真機から、または郵送で申請が可能です。以下、手順を説明します。

▽スマートフォンでの申請
・スマートフォンでの申請手順1:メールアドレスの登録
まずマイナンバーカード交付申請書(マイナンバー通知書と同封されている)のQRコードをスマートフォンで読み取ります。次に、申請サイトにアクセスし、メールアドレスを登録しましょう。

・スマートフォンでの申請手順2:顔写真の登録
登録したメールアドレスに、申請者専用のURLが送られてくるのでアクセスしましょう。指示通りに進み、顔写真を登録します。写真を撮るときは、「正面」「無帽」「無背景」をチェックしましょう。

・スマートフォンでの申請手順3:申請情報の登録
生年月日、氏名の点字表記希望と、電子証明書の発行希望の有無を入力します。入力後送信し、メールアドレスに申請が完了した旨が書かれたメールが届けば申請完了です。

▽パソコンでの申請
・パソコンでの申請手順1:メールアドレスの登録
マイナンバーカード申請用サイトにアクセスし、23桁の数字で構成された申請書IDと氏名、メールアドレスを入力しましょう。

・パソコンでの申請手順2:顔写真の登録
デジタルカメラなどで撮影した顔写真を登録します。あらかじめ写真を撮影しておき、パソコンに保存しておくと申請がスムーズに進むでしょう。

・パソコンでの申請手順3:申請情報の登録
スマートフォンの場合と同じく、生年月日、氏名の点字表記希望と、電子証明書の発行希望の有無を登録します。入力後送信し、メールアドレスに申請が完了した内容の記されたメールが届けば申請完了です。

▽証明写真機で申請
・証明写真機での申請手順1:個人番号カード申請を選択
証明写真機のタッチパネルで、「個人番号カード申請」をタッチしましょう。次に、証明写真撮影代を入れ、バーコードリーダーで交付申請書のQRコードを読み込ませます。

・証明写真機での申請手順2:顔写真の撮影
画面案内に従って、顔写真の撮影をしましょう。

・証明写真機での申請手順3:写真と申請内容の確認
撮影した顔写真と申請内容を確認し、送信しましょう。受領書がプリントされるので、受け取ったら申請完了です。

▽郵送での申請
・郵送での申請手順1:マイナンバーカード交付申請書の記入
通知カードに同封されていた「個人番号カード交付申請書 兼 電子証明書発行/更新申請書」を使用します。氏名・住所に変更がないか確認し、電話番号・申請日・申請者氏名などを記入しましょう。

・郵送での申請手順2:顔写真の貼り付け
6ヵ月以内に撮影した、縦4.5cm×横3.5cmの顔写真を貼り付けます。裏面の氏名と生年月日の記入を忘れないようにしましょう。マイナンバーカード交付申請書に同封されている送付用封筒に申請書を入れ、郵送すれば申請完了です。

証券口座開設時に必要なマイナンバーに関する疑問を解消して、投資をはじめよう

証券口座をすでに持っている人も、新規で作ろうとしている人も、どちらもマイナンバーの登録が必要です。登録しないことによる罰則・罰金はありませんが、義務化されていることなので、忘れないようにしましょう。証券会社への申請方法は、ネットや郵送が選べます。忙しい人はネットでの申請が便利です。今後利用の幅が増える見込みのあるマイナンバーカードの申請も、同時に検討してみてはいかがでしょうか。
 
文・
大学卒業後、化粧品会社やエクステリア商社で勤務。企業で働くさなか、FP2級の資格を独学で取得。結婚・出産を経て、現在はwebライターとして活動。ファイナンシャルプランナーの資格を活かして、お金にまつわる記事を数多く執筆中
 

>>その他のおすすめ記事
滝川クリステルさんが1.5億円保有する「国債」ってどんな商品?
【連載#2】3億円失う人も…”億り人”で居続けることの大切さ
【連載#3】100万円を4,000万円にする「マーケットの渡り方」
【連載#4】忙しいビジネスマンでも株で“億り人”になれるワケ
総資産を1億にする資産運用法とは?

関連記事