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2020.10.8

【米国株動向】過去2回の株式バブルから学ぶ3つの教訓

(画像=Getty Images)
(画像=Getty Images)
モトリーフール米国本社、2020年8月6日投稿記事より

低調な第2四半期決算や猛威を振るい続ける新型コロナウイルスにもかかわらず株価がさほど影響を受けていないことから、現在の株式市場はバブル状態にあると警戒する声が聞かれます。

一方で強気派は、ウイルス危機とそれに伴う景気後退局面はいずれ収束するとの見方から、市場の強さは正当であると主張しています。

バブルは投資家のセンチメントに焚きつけられて膨らみ、センチメントが変化するとはじけますが、足元の市場がバブルだとしたら、今後の見通しを見直さなければなりません。

過去2回のバブル崩壊(2000年のITバブルと2008年の住宅バブル)から得られる3つの教訓について考えてみましょう。

1. バブルの熱狂は良いこともあれば悪いこともある

バブルは熱狂から生まれることがあります。

ナスダック総合指数は1995年から4年連続で21~40%上昇した上に1999年にはさらに86%近く上昇し、住宅価格は2002~2006年にかけて毎年10~14%上昇しました。

いずれのケースも上昇局面の終盤に市場は熱狂状態に達し、1999年5月には玩具のeコマースサイトを手掛けるeトイズがIPOにより1億6,600万ドルを調達し、2004年に住宅購入希望者は提示価格をはるかに上回る価格で購入契約を結びました。

熱狂そのものが悪いわけではなく、バブルを示唆することもあれば、投資家の楽観や見通しの明るさを裏付けていることもありますが、問題は、熱狂が終わるまでどちらだったのか分からないことです。

そのため、熱狂を認識し、自身の投資決定に及ぼしている影響を自覚することが重要です。

その資産に長期的可能性があると思えば熱狂に従って買えば良いですし、熱狂に踊らされて目先の利益を得ようとしていると感じたら慎重になるべきです。

そして人気が集中している資産が不調になったときのために、常に分散投資を忘れないことです。

2. 合理的な意思決定のタガが外れる

1990年代後半、投資家が財務指標、事業計画、経営陣の経験値など考慮せず、IT関連株を投機的に買いあさると、株価は急騰し、投機的需要はさらに掻き立てられました。

2008年に住宅バブルが崩壊する前も似たような道筋をたどり、数年前から貸し手が住宅ローンの融資基準を引き下げた結果、住宅価格や需要は押し上げられました。

二つの場合、価格を大幅に押し上げたのは、バリュー(価値)が大きく向上したからではなく、需要が大きく膨れたからでした。

需要は市場価格を左右する重要な要素ですが、時に影響力が強くなり過ぎることがあります。

価格が割高だと感じると投資家は手を引きます。

通常、投資家が手を引いたことによる調整局面は、通常であれば短期間にとどまりますが、バブルの場合は長引く傾向にあります。

不要な損失から身を守るには、指標に注目し、収支報告書を読み、業界トレンドを掴み、そして規律を持って冷静に価値を評価することです。

3. バブル崩壊の影響は長期にわたる

ナスダック総合指数は1999年のピークから3年連続で21~39%下落し、2002年に1995年当時の水準で底打ちしました。

住宅価格は2006年にピークを付けた後、数年にわたって下落トレンドが続き、2012年2月にようやく底入れした時には2003年の水準まで戻っていました。

バブルがはじけると、数年間で積み上げられてきた資産価値が一掃され、ポートフォリオへの影響は何年も続く可能性があるため、株式市場がクラッシュするシナリオに備えておくべきです。

資産価値がいきなり40%低下したらどうしますか。引退計画について見直す必要はありますか。

ポートフォリオが回復するまでの7~10年間を乗り切るだけの手元資金はありますか。

前もってクラッシュ対策を考えておくことには2つのメリットがあり、特に重要な1つ目は、ポートフォリオの内容やキャッシュ水準を調整するのに今が絶好のタイミングだということです。

リスクを減らすためにポジションの一部を売却するとしたら、後になって損切りを余儀なくされる前に動いておくことです。

2つ目は、計画を立てておくと、市場が大幅な下落局面に突入した時に近視眼的で、感情的な意思決定をする可能性が低下します。

慎重なアプローチが大切

来年の今頃には、2020年の株式市場がバブルだったかどうかが明らかになっていることでしょうが、用心し、評価方法を見直し、資金管理やポートフォリオを強化しておくに越したことはありません。

万が一、最悪のシナリオが現実化しても、その後に再び訪れる回復を見据えられる用意ができているはずです。


文・The Motley Fool Japan編集部/The Motley Fool Japan

 

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