モトリーフール米国本社、2020年6月24日投稿記事より
仕事のミーティング、学校の授業、または友人や親戚との会話など、ビデオ通話は新しい日常にすでに適応しています。
ズーム・ビデオ・コミュニケーションズ(NASDAQ:ZM)はこのトレンドの中心にあり、12月から前例のないほど顧客が増えています。
ズームはこの成長のすべてを意図していたわけではなく、成長の過程で多くの改善を行い、ユーザーを満足させ、会社をより良い方向に変えていきました。
機能するプラットフォーム
2011年、ズームCEOのエリック・ユアンは、シスコのWebExビデオ会議エンジニアリングチームのリーダーを辞任し、ズームを起業しました。
彼はズームのビデオ会議を、対面の会議よりも「良い会議」にすることをビジョンに、サービスを一から構築しました。
ズームはその2年後にローンチされましたが、サービスの質の高さから、急速に勢いをつけてきました。
同社の成長は著しく、2019年3月に上場するまでに、年間売上高は3億3000万ドルを達成しています。
同社は企業内でズームが導入され、ビデオ会議が徐々に採用されるようになるにつれ、業績も拡大していく計画でした。
しかし、新型コロナウイルスの感染拡大ですべてが変わりました。
新型コロナウイルスの課題と機会
ズームは2020年3月上旬に、学校にサービスを無料開放し、オンラインで遠隔授業をできるようにしました。
4月1日までに、9万を超える学校が同社のサービスを採用し、ズームの使用量はほんの数か月前から約20倍になりましたが、同時にセキュリティとプライバシーの問題も発生しました。
ユアンCEOは、90日間すべてのエンジニアのリソースをこの問題の修正にあてることを約束し、「当社のプラットフォームは主にIT部門がある企業顧客向けに構築されており、より幅広いユーザーがいることは想定外であった」と述べています。
その後、同社はセキュリティやプライバシーの主な問題を修正しています。
新規顧客セグメント
ズームは直近の決算で「従業員10人未満」の顧客セグメントの売上が大幅に変化していることを述べています。
このセグメントは、第4四半期の売上高の20%から、わずか1四半期後に売上高の30%に成長しました。
また、2020年第1四半期の売上高は162%増の9,800万ドルに成長しました。
同社は、これらの顧客の一部はリモートワークの流れが収束するとともにサービスを停止する可能性があると考えています。
しかし、このセグメントの顧客は同社の今後の成長にとって重要です。
これに対し、ユアンはこのように回答しています。
「特定の消費者戦略を立てる必要はないと考えています。私たちの戦略は、1つのサービスを提供することです。どこにいても、何をしていても、どのデバイスを使用していても、つながりを維持することができます。」
ズームの役割の拡大
ユアンは直近の決算発表で、「当社のプラットフォームが当初のビジョンを超えた重要な役割を果たしていることを誇りに思っている」と説明しました。
ズームは、消費者であれ、教育者であれ、大企業であれ、人々のつながりを維持することに役立っています。
同社のブランドイメージ、顧客ベース、株主は、今後何年にもわたってこの恩恵を受けるでしょう。
文・The Motley Fool Japan編集部/The Motley Fool Japan
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