投資・資産運用
-
2020.8.24

PER、PBR、ROE……。銘柄選びに使える、いまどきの株式指標の考え方

(写真=md3d/stock.adobe.com)
(写真=md3d/stock.adobe.com)
今年3月、世界の株式市場が大きく下落しました。本来であれば、株価が急落すると資産を失った投資家が退場することにより、マーケットの参加者は少なくなります。しかし2020年に限っては、株初心者による新規の口座開設が殺到したようです。ここでは、この新たな投資家のために、株式投資の入り口として知っておきたい株価指標と、その使い方についてご紹介します。

東証1部のPERは16.6倍、マザーズは88.8倍と大きな開き

現在の株価が「割安か割高か」を判断するモノサシ(指標)がPER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)といった株価指標です。ただし、株価は、この指標から見て割安な株がさらに下がることもありますし、逆に割高な株が上昇するケースもめずらしくありません。では、これら株式指標はどのように活用すればいいのでしょうか?ここでは簡単な解説とともに最近の傾向をご紹介します。

株価指標のなかでもポピュラーなPER(ピーイーアール)は、「株価÷1株当たり利益」で算出します。株価が1株当たり利益の何倍まで買われているのかを示し、PERの数値が低いほど割安と判断します。

ポイントは、1株当たり利益は過去の実績ではなく、予想数値を使用するということです。なぜなら、株価は企業の将来性を反映するからです。さらに、PERは業種によっても大きく異なるため、セクター(業種)ごとの平均値などを参考にし、割高なのか割安なのかを判断します。

2020年5月現在、東証1部の平均PERは16.6倍。対して、新興企業がたくさん上場している東証マザーズは88.8倍と大きな開きがあります。これだけ見ても単純に数値だけを比較して判断するのは危険だということが理解できるはずです。一般的に成熟企業はPERが低くなり、成長期待の高いIT企業や新興企業は高くなりがちです。

 

こちらもおすすめ
ヘッジファンド生みの親アルフレッド・ジョーンズが駆使した画期的な運用3つの柱
株式投資のおすすめ本7カテゴリー全21冊を紹介!成功するならマストバイ!

解散価値を下回るPBR「1倍割れ」企業も

一方、PBR(株価純資産倍率)は、「株価÷1株当たり純資産」で算出します。現在の株価が1株当たり純資産の何倍まで買われているかを示し、PER同様、数値が低いほど割安と判断します。

1株当たり純資産は企業の帳簿上の解散価値ともいえますので、PBR=1倍で解散価値と同等と判断することができます。過去には、PBR1倍が株価の下限と考えられ、1倍割れ企業が割安銘柄として人気化する場面もありました。しかし近年では、1倍を割れたまま放置されている銘柄も少なくありません。なお、5月現在、東証1部の平均PBRは1.1倍、東証マザーズは5.0倍となっています。

最近ではROEを重視する見方も

PERやPBRは株式投資家にとって非常にポピュラーな指標ですが、ここ数年、ROE(自己資本利益率)重視の経営を掲げる企業も目立ってきました。

ROEは「当期純利益÷自己資本×100%」で表され、株主が拠出した資本を使って、企業がどれくらいの利益を上げたかがわかる指標です。ROEが高いと株価も上昇しやすいとされています。ちなみに、日本の上場企業のROEの平均は9.4%(2018年)と米国の18.9%に比べて低水準にあります。

株式投資の銘柄を選ぶ際には、企業業績や株価チャートだけではなく、これらの指標をチェックして最終的な判断を行いたいものです。

 

>>その他のおすすめ記事
滝川クリステルさんが1.5億円保有する「国債」ってどんな商品?
【連載#2】3億円失う人も…”億り人”で居続けることの大切さ
【連載#3】100万円を4,000万円にする「マーケットの渡り方」
【連載#4】忙しいビジネスマンでも株で“億り人”になれるワケ
総資産を1億にする資産運用法とは?

関連記事