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2020.8.23

株式投資を始める前に知っておきたい!「はじめての投資」そのコツや取引方法を大公開

(写真=mapo/stock.adobe.com)
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株式投資を始めたいけれど投資方法や手続きに不安があり踏み出せない、という人もいるのではないでしょうか。そのうちに、投資のタイミングを逃してしまった、といった経験がある人もいるかもしれません。株式投資をスムーズにスタートさせるには、株式投資のコツや取引方法についてあらかじめ知っておくことが大切です。
 

株式投資の基本事項とは?魅力と注意点も確認

そもそも、株式投資とはどのような投資でしょう。ここではまず、株式投資の基本事項および、魅力と注意点を確認します。

株式投資の基本は「応援したい企業への出資」

株式投資は、応援したい企業に出資し、利益を目指す投資方法です。投資家は、企業が資金調達の手段として発行した株式を購入することで、企業に出資します。その後、出資した企業の業績や価値が上がれば、株式の値上がり益や配当金による利益を得られる仕組みです。

出資する企業を選ぶうえで重要なのは、成長性や将来性です。そのためには、株価の過去のデータや市場の動きを確認する必要があります。そのほか、配当利回りや株主優待などの実績もチェックしましょう。

株式投資の魅力

金融商品には、株式のほかにも投資信託やETF(上場投資信託)など、さまざまな種類があります。では、株式投資の魅力には、何があるのでしょうか。

・魅力1:会社の経営に携わることができる
株式投資の魅力の1つめは、会社の経営に携わることができる点です。株式を保有している人は、株主として株主総会に出席し、決議に参加する権利を得ます。株主総会では、新株発行や会社の解散・合併なといった、経営に関わる重要事項が決定されます。重要事項決定の際に票を投じることができるのも、株式投資のメリットといえるでしょう。

・魅力2:キャピタルゲインとインカムゲインの両方が期待できる
株式投資の大きな魅力として、キャピタルゲインとインカムゲインのどちらも期待できる点が挙げられます。キャピタルゲインとは、購入時よりも高い株価で株式を売却したときに得られる売却差益のことです。たとえば、10万円で購入した株式を13万円で売却したとします。この場合のキャピタルゲインは、3万円となります。

一方、インカムゲインとは株式を保有している間に得られる利益をいいます。具体的には、「配当」と「株主優待」です。配当は、企業活動により得られた利益を株主に還元するもので、金額は決算により決まります。株主優待は、企業が取り扱う製品やサービスなどを株主に贈る制度です。割引券や工場見学の招待券などが贈られることもあります。

・魅力3:大きな値上がり益を得られることも
株式投資の3つめの魅力は、上述のキャピタルゲインにて、大きな値上がり益を得られる可能性があることです。株式投資は、その他の金融商品に比べ、値動きが大きい傾向があります。そのため、安い株価で購入した銘柄が大きく値上がりすれば、大きな利益を得られるケースもあるのです。

ただし、株価が安い銘柄が必ずしも値上がりするとは限りません。値上がりが期待できるのは、バリュー株(割安株)およびグロース株(成長株)といわれます。バリュー株とは、企業の本来の価値よりも株価が低い状態の銘柄をいいます。割安かどうかを判断する材料には、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)・ROE(株主資本利益率)が用いられます。

グロース株とは、将来性や成長性が高い銘柄です。グロース株価かどうかは、PERやROEだけでなく、純利益や売上高の変化・自己資本比率などを用い、総合的に判断します。バリュー株やグロース株を見つけるのが難しい場合は、証券会社などが提供しているスクリーニングサービスを利用してもよいでしょう。PERやPBR、ROEといった指標や売上高利益率などの項目で、銘柄を抽出することができます。

株式投資の注意点も知っておこう

次に、株式投資をするうえでの注意点を3つ解説します。

・注意点1:値動きの幅が大きい
株式投資の注意点の1つめは、値動きの幅が大きいことです。これにより、先ほど説明したような大きな利益を目指すことができる一方、損失が大きくなる可能性もあります。値下がりが心配な人や投資初心者は、余剰資金から投資するとよいでしょう。

・注意点2:ある程度まとまった資金が必要
株式投資には、ある程度まとまった資金が必要です。それは、株式が単元株単位で取引されるからです。例えば、株価が6,000円で単元株が100株の銘柄の場合、最低投資金額は60万円(6,000円×100株)になります。任天堂やファーストリテイリングといった株価が高い企業への投資では、数百万円の資金が必要になることもあります。

なお、証券会社によっては単元未満株(端株)の取引ができることがあります。単元未満株は単元株に満たない株数で取引ができるため、株価が高い銘柄への投資や、複数の銘柄に分散投資する場合に便利です。単元未満株でも、株数に応じた配当金は受け取れます。ただし、株主優待は単元株以上を保有している株主を対象としているため、単元未満株では受け取れません。

・注意点3:投資した企業が倒産する可能性がある
株式投資で最も避けたいのは、投資した企業が倒産してしまうケースです。この場合、保有している株式の価値は、ほとんどなくなってしまう可能性があります。

 

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株式投資で失敗しないために知っておきたいポイント

株式投資で失敗しないためには、いくつかのコツを知っておくことが大切です。ここでは、株式投資のコツを4つに分けてみていきます。

投資の目標を設定しよう

株式投資を失敗させないポイントの1つめは、投資の目標を設定することです。株価はさまざまな要因により、毎日変動します。底値で株を購入し天井値で売却できれば、最大の利益を得ることができるでしょう。しかし、実際にはいつが底値や天井値だったかは、後になってみないとわかりません。よって、最大の利益を得ることはできないのです。

株式投資において最大の利益を狙い続けていると、売買のタイミングを逃してしまう可能性があります。そのような状態を避け安定的な資産の増加を目指すには、あらかじめ決めた投資の目標をクリアした時点で、利益を確定させることが肝心です。

例えば、50万円の投資で、目標の利益を3%に設定している場合は、1万5,000円値上がりした時点で売却し利益を確定させましょう。目標にした利益をしっかりと積み上げていくことが、株式投資による大きな損失を防ぐポイントといえます。

売却益だけでなく配当金や株主優待も利益として考える

先ほど解説したとおり、株式投資ではキャピタルゲインとインカムゲインが期待できます。株式投資で得た利益を計算する際には、キャピタルゲインとインカムゲインを合わせて考えましょう。

仮に、キャピタルゲインが少なかったり売却損が出たりしたとしても、長期保有によりインカムゲインを積み上げていれば、総合的な損益はプラスになることも十分考えられます。このように、株式投資ではキャピタルゲインとインカムゲインを組み合わせて利益を狙うこともポイントの1つです。

使い道がない資金で投資をする

株式投資で失敗しないポイントの3つめは、使い道がない資金を投資するという点です。値動きがある株式投資においては、投資家が思うようなタイミングで株式の売買ができることが重要になります。使う予定がある資金を投資していると、利益が出ていないもしくは、利益が目標額に達していない状態でも、売却による現金化を余儀なくされることもあります。投資家にとって有利な売買のタイミングを見極められるよう、長期で使い道が決まっていない資金で投資を始めましょう。

塩漬け株を放置しない

株式投資を失敗させないポイントの4つめは、塩漬け株を放置しないことです。塩漬けとは、購入時よりも株価が下落し含み損がある状態で、保有し続けることをいいます。

含み損が出ている株は、売却のタイミングを計りづらいものです。それは、また値上がりするかもしれない、といった期待があるからです。しかし、将来値上がりするかは確実ではありません。場合によっては、さらに株価が下がり含み損が大きくなる可能性もあります。ですから、塩漬け株は放置せず適切なタイミングで損切り売却することが重要です。

では、塩漬け株はいつ売却すればよいでしょうか。それは、投資家自身が購入時に決めた「許容できる損失」を超えたときです。つまり株式投資では、先述の「投資の目標」と併せて、「損失の許容額」も決めておく必要があるのです。設定した許容額よりも損失が大きくなったときには、速やかに売却して新たな投資を考えましょう。

株式投資のスタートは証券会社選びから

株式投資を始めるにはまず、証券会社を選び証券総合取引口座を開設します。売買手数料や取扱銘柄数・アフターフォロー、付随するサービスなどは、証券会社により異なります。口座開設にあたっては、いくつかの証券会社を比較検討し、投資方針に合った証券会社を選ぶことが大切です。

ここでは、証券会社を店舗型とネット型に分け、それぞれの特徴を紹介します。

フォローが充実している店舗型

店舗型の証券会社の魅力は、フォローが充実している点です。口座開設や商品売買に不安がある人でも、窓口で確認しながら手続きを進めることができます。また、保有する株式の現状など投資内容についての相談もできるため、投資初心者は安心できる証券会社だといえるでしょう。

なお、店舗型の証券会社は、ネット型に比べ手数料が高めに設定される傾向があります。また、取り扱い銘柄数も限られることがあるので、あらかじめ確認すると安心です。

手数料の低さと利便性が強みのネット証券

ネット証券は、手数料の低さと利便性が魅力の証券会社です。パソコンやスマートフォン・タブレットなどの端末とインターネット環境さえあれば、いつでもどこでも株取引ができます。また、人件費や店舗維持費が少ないぶん、手数料を安く抑えられる強みもあります。

時間や場所にとらわれずに株取引をしたい人や、コストを抑えた運用を目指したい人はネット証券を選びましょう。ここでは、ネット証券のサービス内容について、SBI証券と楽天証券を例にさらに詳しく解説します。

・ネット証券口座開設数第1位のSBI証券
SBI証券は、ネット証券における口座開設数および、NISA口座開設数が第11位の証券会社です。SBI証券のサービス概要を、表1にまとめます。

▽表1.SBI証券のサービス概要
項目 詳細
手数料(税別) 現物スタンダードプラン
(1注文の約定代金をもとに決定)
・5万円まで…50円
・10万円まで…90円
・20万円まで…105円
・50万円まで…250円
・100万円まで…487円
現物アクティブプラン
(1日の約定代金の合計をもとに決定)
・50万円まで…0円
・100万円まで…762円
独自取引ツール 「HYPER
SBI」
スマートフォンにも対応。ドラッグ&ドロップ操作で簡単に取引ができる。投資情報も充実
提携ポイント 取引に応じてTポイントが貯まる
1ポイント1円として、投資信託を購入できる

そのほか、SBI証券には夜間取引が可能な「PTS取引」があります。8時20分~23時59分(16時~16時30分を除く)に取引ができるため、日中の売買が難しい人でも株取引が可能です。

・顧客満足度第1位の楽天証券
次に、楽天証券のサービス概要を表2にまとめます。

▽表2.楽天証券のサービス概要
項目 詳細
手数料(税別) 超割コース
(1注文の約定代金をもとに決定)
・5万円まで…50円
・10万円まで…90円
・20万円まで…105円
・50万円まで…250円
・100万円まで…487円
いちにち定額コース
(1日の約定代金の合計をもとに決定)
・50万円まで…0円
・100万円まで…858円
独自取引ツール ・MARKET
SPEED(パソコン向け)
・i SPEED(スマートフォン向け)
i SPEEDは、パソコン並みの情報と操作性を備える。生体認証によるロック解除機能もある
提携ポイント 取引に応じて楽天ポイントが貯まる
1ポイント1円として、楽天市場や楽天トラベルといった楽天グループで利用できる

楽天銀行で口座を保有している人は、楽天証券の口座と連携させることで預金金利の優遇を受けられるメリットもあります。

証券会社が決まったら証券総合取引口座を開設しよう

取引をする証券会社を決めたら、証券総合取引口座の開設手続きをしましょう。証券総合取引口座には、3つの種類があります。選んだ口座により納税方法などが異なるため、事前に確認して開設することが大切です。なお、どの口座を選んだとしても、配当金や分配金の税金は源泉徴収されます。

原則として確定申告不要の「特定口座(源泉徴収あり)」

「特定口座(源泉徴収あり)」では、売却益にかかる税金が源泉徴収されます。また、口座内の取引は自動で損益通算されるため、原則として確定申告の必要がなく、初心者でも利用しやすい口座といえるでしょう。

なお、その他の証券総合取引口座内で発生した損益と損益通算する場合には、確定申告が必要です。その際は、証券会社から発行される特定口座年間取引報告書を利用しましょう。

確定申告の手間が少ない「特定口座(源泉徴収なし)」

「特定口座(源泉徴収なし)」では、売却益が源泉徴収されないため確定申告が必要です。口座内の取引を損益通算する場合にも確定申告をします。なお、特定口座(源泉徴収なし)においても、特定口座年間取引報告書が発行されます。そのため、確定申告にかかる手間は大きくありません。

未公開株の購入を希望するなら「一般口座」

「一般口座」も、譲渡益の源泉徴収や口座内の損益通算がされないため確定申告が必要です。また、年間取引報告書が発行されないため、投資家自身が取引内容を計算した報告書を作成し確定申告する必要があります。このように、一般口座では確定申告の手間が大きいため、新たに一般口座を開設する人は多くありません。ただし、未公開株の取引ができるのは一般口座のみです。未公開株の取引を希望する人は、一般口座を開設しましょう。

NISAを利用するならNISA口座の開設も必要

株式投資は、少額投資非課税制度であるNISA口座でも取引ができます。利用したい人は、証券総合取引口座と併せてNISA口座の申し込みもしましょう。NISAには「一般NISA」「つみたてNISA」「ジュニアNISA」の3つの口座がありますが、20歳以上の人が自分の資産運用としての株式投資ができるのは一般NISAです。

NISAで投資するメリットは?

NISA口座で取引するメリットは、売却益や配当金にかかる20%(2037年までは復興特別所得税がかかるため20.315%)の税金が非課税となる点です。これにより、投資のコストを削減した効率のよい運用を目指すことができます。一般NISAの概要を表3で確認します。

▽表3.一般NISAの概要
項目 詳細
口座を開設できる人 日本在住の20歳以上の人
口座開設可能数 1人1口座
非課税投資枠 新規投資額で毎年120万円(5年最大600万円)
非課税期間 最長5年

一般NISAの非課税期間は最長5年ですが、ロールオーバー(翌年の非課税投資枠へ移管)することで最長10年まで延長できます。

NISA口座は証券会社で申し込もう

NISA口座の申し込みは、証券総合取引口座を開設する証券会社で行います。開設手続きには、以下の書類を準備しましょう。
  • NISA申請書:非課税適用確認書の交付申請書 兼 非課税口座開設届出書
  • 本人確認書類:運転免許証や健康保険証など
  • マイナンバー書類:マイナンバーカードや通知カードなど

NISA口座の開設にあたっては、税務署の審査が行われます。これは、1人で複数のNISA口座を開設していないかなどのチェックをするためです。なお、税務署の審査は口座開設の申し込みをした証券会社を通じて行われます。

申し込みから口座開設までの目安は2~3週間

NISA口座の開設は、税務署の審査などがあるため2~3週間かかります。NISA口座での投資を早く始めたいと考えている人は、開設手続きを前もって進めておくことが重要です。また、証券総合取引口座とNISA口座を同時に申し込んだ場合には、両方が開設されたことを確認したうえで取引を行いましょう。NISA口座が未開設の場合、課税口座(特定口座や一般口座)での取引となってしまいます。

株式の購入手順を確認

最後に、株式の取引手順を解説します。

1.購入資金を証券総合取引口座に入金する

株式の購入ではまず、証券総合取引口座に購入資金を入金しましょう。入金方法には、以下があります。
  • オンライン振込(ネットバンキングを利用)
  • 銀行振込
  • ゆうちょ銀行からの振替入金
  • ATMからの入金
入金後できるだけ早く取引をしたい人は、オンライン振り込みを選びましょう。その他の入金方法の場合、入金が確認され取引が可能になるまでに、時間がかかることがあります。

2.購入する銘柄の指定

次に、購入する銘柄を指定します。指定には、4桁の銘柄コードを用います。銘柄コードがわからない場合は、企業名などで検索してもよいでしょう。

3.「指値注文」か「成行注文」かを決める

購入銘柄を指定した後は、注文方法を決めます。購入方法には、「指値注文」と「成行注文」があります。指値注文は、投資家が決めた売買金額で取引を行う方法です。株の購入時には、指定した価格以下の売り注文が出れば取引が成立します。売却時には、指定した価格以上の買い注文が出たときに取引が行われます。

成行注文は、金額を指定せずに取引する方法です。投資家が売買の注文をすれば、すぐに取引が成立します。指値注文と成行注文のメリットおよび注意点を、表4にまとめます。

▽表4.指値注文と成行注文のメリットおよび注意点
  指値注文 成行注文
メリット 投資家が約定する価格を決められるため、投資の目標や計画を立てやすい 売買をしたいと思ったタイミングですぐに取引ができる
注意点 指定した金額によっては、なかなか約定されないことがある。売買のタイミングを逃す可能性もある 投資家が想定していた範囲外の価格で約定される可能性がある

このように、指値注文は売買価格、成行注文は売買のタイミングを重視した注文方法といえます。投資家は、売買時の状況に合わせて、より有利な注文方法を選ぶことが大切です。

4.取引する口座の種類を選ぶ


最後に取引する口座の種類を選びます。NISA口座での取引を希望する人は、ここで口座の選択を忘れずに行いましょう。

株式投資を成功させるポイントは、目標の設定とコストを抑えた投資

株式投資は、出資した企業の成長により利益を得る投資です。株式は、一般的に値動きが大きい金融商品だといわれます。株式投資を成功させるには、利益目標や許容損失を設定し、譲渡益や配当金・株主優待を確実に積み上げていくことが重要です。

そのほか、手数料や税金といったコストを抑えることで運用の効率を上げることも、株式投資の重要なポイントです。コストをできるだけ抑えるためには、ネット証券やNISA口座の活用も検討しましょう。

 

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