投資・資産運用
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2020.8.12

株式市場が暴落したら損切りが正解?投資信託で考えたい損切りの可否

(写真=Engdao/stock.adobe.com)
(写真=Engdao/stock.adobe.com)
株式市場で大暴落が起きた場合、早めに損切りをしないと日を追うごとに損失が拡大していきます。これは投資信託を保有している場合も同じですが、中には損切りしないほうがよい投資信託もあります。それは、どんな投資信託なのでしょうか。スポット購入と積立購入の違いを理解して、株価暴落の際の損切りを的確に判断する方法を解説します。

投資信託の基準価額はどのように決まるのか

最初に、投資信託の基準価額はどのように決まるのかを確認しておきましょう。基準価額は、まずファンドの全運用資産の時価に利息・配当収入を加えます。次に、信託報酬等の必要経費を差し引き、純資産額を計算します。算出された純資産額を投資信託の口数で割って、「1口当たりの価額」を出したものが基準価額になります。

基準価額は株価指数のように取引時間中に変化するわけではなく、1日1回計算され決定されます。日本株・債券を対象にしたファンドの場合は、午後3時の取引終了時点で、組み入れている株式・債券の価格を合計します。そこから信託報酬などの経費を差し引いて、夕方6時頃に基準価額が決定する仕組みになっています。
 

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株式市場が暴落すると投資信託も連動して下がる

株式市場が暴落すると、インデックス型、アクティブ型を問わず基準価額は連動して下がります。金融情報サイト「Quick Money World」の調査によると、大暴落が起きた2020年3月前半の投資信託にも大きな評価損が出ています。4,615本のファンドのうち、-20%以上0%未満の下落となったファンドが3,477本(75.3%)に上りました。-40%以上-20%未満も983本(21.3%)あります。それ以上下落したファンドを含めると、4,475本(97.0%)に評価損が発生したのです。

また売却する人が増えると、ファンドの残存口数が一定水準以下になったり、純資産総額が一定額以下になったりすることで、繰上償還が行われることもあります。

スポット購入の投資信託は損切りが望ましい

では大暴落が起きた場合、投資信託の損切りについては、どのように判断したらいいのでしょうか。投資信託は、スポット購入と積立投資信託で損切りの判断基準が異なります。

定期的な積立ではなく、買いたいときにその都度購入することをスポット購入といいます。手元資金に余裕があるときや、相場が下がって買いのチャンスが来たと思ったときに買い付ける方法です。個別株を買うのと似た買い方といえます。スポット購入で買った投資信託は、大暴落が起きた場合は早めに損切りするべきです。

たとえば時価1,000万円分の投資信託を保有している場合、10%下落した時点で損切りすれば100万円の損失で済みます。しかし「すぐに回復するだろう」と思って損切りせず、30%下落するまで保有を続けると、損失は300万円に拡大してしまいます。

積立投資信託は口数を増やすチャンス

一方で積立投資信託は、毎月同じ金額を長期にわたり購入することで購入単価を平準化する投資法です。株価が高いときは少ない口数しか購入できませんが、大きく下がったときは口数を増やすチャンスです。たとえば毎月1万円積み立てている場合、基準価額が5,000円なら2口しか購入できませんが、暴落して3,300円に下がっていれば3口購入できます。

暴落した相場がやがて回復すると、そのときは口数が増えている分時価総額が大きくなります。そのため、積立投資信託は大暴落が起きてもあわてて損切りしないほうがいいのです。

スポット購入と積立投資の違いを理解し、株価の暴落が起きても落ち着いて対応できる投資スタンスを心がけたいものです。

 

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