投資・資産運用
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2020.8.9

損失を恐れすぎるといつまでも投資で勝てない理由

(写真=polkadot/stock.adobe.com)
(写真=polkadot/stock.adobe.com)
多くの投資家はリターンによる喜びより損失による痛みを強く感じがちで、そのため過剰に損失を回避しがちです。損失を意識しすぎると、投資の世界で勝つことはできません。では、なぜ勝てないのでしょうか、そしてこの損失に対する意識過剰に落ち入らないためにはどうすればよいのでしょうか。

損失とリターンはトレードオフ

ほぼ損失リスクゼロの利回りをリスクフリーレート(RFR:Risk Free Rate)と呼び、10年物国債利回り(金利水準0.01%)などが指標とされます。現在の日本では、損失リスクゼロだとほぼリターンが期待できないのです。

つまり、リスクとリターンはトレードオフの関係にあるわけです。関係性を無視して過剰にリスクを回避しようとする投資家は、株価が上がると早めに利益確定に走り、逆に株価が下がると損を取り戻すために焦って行動に出たりしてしまいます。
 

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リスクとリターンのバランスをいかに見極めるか

大切なのは、リスクに見合うリターンの確保にあるわけで、いかに両者のバランスを判断するかがカギを握ります。

判断基準の1つが、リスクプレミアムです。リスクプレミアムとは「リスクを取って得られるリターン」のことです。

算式は、「リスクプレミアム=益回り(PERの逆数)-RFR」ですが、現状のRFRはほぼゼロですから、リスクプレミアムは益回りとほぼイコールです。「益回り=企業利益÷株価」なので、株価が下がると益回りは上昇しますが、益回りがピークに達したときこそ、実は絶好の買い時だったりするのです。

益回りの理屈を知っていれば、売り買いのタイミングを見誤らずに済むわけです。

もう1つのおすすめの指標がシャープレシオで、算式は「リターン÷標準偏差(価格のブレ)」です。つまり同じリターンを出していても、銘柄Aは価格変動が大きく、Bは小さいのなら、Bのほうがシャープレシオが高い、つまりリスクに見合ったリターンが確保できていることを意味します。

今回紹介した益回り(リスクプレミアム)やシャープレシオは、証券会社などのWEBページ上でも公開されています。みなさんもぜひ一度活用してみませんか。

文・野口 孝雄
上場企業(大手日用品メーカー)にて、事業戦略・財務に携わる。とくに財務部門所属時には、株主総会運営・決算開示を経験、経営分析の力をつける。個人としての投資経験に合わせ、「投資される」企業側からの視点を加味した、独自の切り口によるコラムを真骨頂としている

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