投資・資産運用
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2019.4.9

相続が争族になる典型的な5つのパターン

(写真=Jirapong Manustrong/Shutterstock.com)
(写真=Jirapong Manustrong/Shutterstock.com)
資産額に関わらず相続はどの家庭でも一大テーマです。「うちは資産があまりないから大丈夫」「家族の仲がいいから問題ない」と思っていても、いざ資産の持ち主が亡くなると、途端に遺産をめぐった争いが生じるものです。相続は本来、遺された家族を幸せにするためのものですが、気をつけないと「争族」になりかねません。相続が争族になる典型的なケースとは。

よくある争族のパターン(1)相続財産が自宅しかない

相続財産が自宅のみで現預金がほとんどなく、かつ、相続人が複数の兄弟姉妹である場合には、争いになりがちです。というのも、土地や建物という不動産は現金や預金のようにきれいに分割することが困難な資産だからです。きちんと分割すべく現金に換えようとしても、自宅は遺族の生活に必要な資産であるため、売却は容易ではありません。

被相続人と同居していた子供や長子が相続するケースが一般的です。この場合、同居していない他の兄弟姉妹から「自分の相続分が少なすぎる」と不満が出やすくなります。一方、自宅を相続した側も贅沢するわけではなく、遺された被相続人の配偶者(親など)の面倒をみるために相続するのがほとんどです。こういった行き違いから両者間に禍根が残りやすくなります。

よくある争族のパターン(2)事業承継関連の相続財産が大半

事業承継で引き継いだ事業用資産や農地なども争いの種になりがちです。会社の株式や医業・士業の事業所などの評価額は高くなりやすく、承継者の兄弟姉妹からは嫉妬の対象になりやすいのです。

しかし、承継しても容易に売却できるわけではありません。経営のためのインフラでしかないからです。さらに、承継者以外の相続人の不満を埋めるべく、代償分割で彼らに金銭を支払った場合には、承継者本人の生活が苦しくなることがあります。

よくある争族のパターン(3)相続財産のほとんどが不動産

不動産経営をしていた被相続人の場合、相続財産のほとんどが不動産ということがよくあります。これも争いの種になりがちです。

先述の通り、不動産はそもそも相続分の通りに分割することが難しく、境界線など権利関係があいまいな不動産は評価額も定まりにくく、相続税の申告義務に支障をきたす場合もあります。安易な解決策として共有名義にしてしまうケースもありますが、共有者全員の合意がないと建て替えや売却ができないため、将来、資産が塩漬けになるおそれが出てきます。

よくある争族のパターン(4)相続人の一部が遠方に住んでいる、疎遠である

一般的に相続人となる子が複数いる場合は、相続でもめやすくなります。これに加えて相続人の一部が遠方にいるケース、あるいは疎遠であるケースはさらに深刻です。なぜなら、被相続人の生前中、被相続人・相続人を交えて密にコミュニケーションをとることが少なくなるため、お互いの意思疎通や話し合いがなかなか行えず、感情のすれ違いが起こりやすいからです。

遺産分割は相続人全員の合意のもとに成立するものですが、一部が遠方であったり疎遠であったりするとなかなか話し合いがまとまりません。一方、相続税の申告は相続発生時から10ヵ月以内となっています。そのため、申告が期限に間に合わないおそれが生じます。

よくある争族のパターン(5)一部の相続人にだけお金をあげている

相続人が複数いる場合、それぞれに事情をかかえているため、中には被相続人から生前に「生活費」「借金の肩代わり」といった形でお金を受け取っていることがあります。このような場合、法定相続分通りに相続財産を分割しようとすると「あなたはすでに色々お金をもらっているじゃないか」と他の相続人から不満が出ることがあります。

この他、特定の子やその配偶者が被相続人の介護を行ったケース、被相続人に借金があるケースなどでも争族になりがちです。こういう事態を回避できるよう、被相続人候補が元気なうちから情報収集を行いましょう。また、相続の分野に明るい、頼れる専門家をみつけておきたいところです。
 

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