投資・資産運用
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2020.8.4

あなたの資産のリスクヘッジのために、いま知りたい金投資

(写真=robynmac/stock.adobe.com)
(写真=robynmac/stock.adobe.com)
世界の経済・情勢の危機に備えて、安全な投資商品を選びたい。そんな人と相性がよいと思われるのが金投資です。なぜ金は「有事の金」「安全資産の金」と広く言われているのか。その背景、理由をしっかり理解したうえで、金投資をするべきか、判断してきましょう。

金は過去の世界的危機で「安全資産の実力」を発揮

金は、世界経済の不安感が増したり、国家間の緊張が高まったりしたとき「買い」が増加する傾向にあります。そのため、世界中の株式が暴落している一方で、値上がりすることもしばしばです。

過去の世界危機で、金が値上がりしたケースを振り返ってみましょう。旧ソ連のアフガニスタン侵攻があった前後の1978年から1980年にかけて金価格は3倍超と大幅に値上がりしました。また、2001年の9.11米国同時多発テロのときには、米ドルへの信頼性が揺らいだため、世界中のマネーが金投資に流れ込みました。

2008年のリーマン・ショックの際には株価が急落するなか、逆に金価格が上昇。2013年初めまで高騰トレンドだったといわれます。さらに2020年の世界的な経済停滞においても、金地金の国内店頭価格が40年ぶりに記録を更新するなど、「安全資産の金」の実力を発揮しました。

このように歴史を振り返っても、金は多くの人から「リスクヘッジ資産」と認識されています。将来やってくる有事や危機に備えて、資産の一部を金で保有しておくのは有効な手段の1つといえそうです。
 

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金がリスクヘッジ資産であり続ける理由

金がリスクヘッジ資産であり続ける理由は、以下の3つがあります。

1つめの理由は「無国籍通貨であること」です。国債や株式などの資産は、特定の国や企業の信用力をもとに価値を保っています。そのため、この信用力に疑いが出てきたり崩れたりすると一気に暴落、あるいは無価値になるリスクがあります。これに対して、金の価値を支えているのは世界共有の信用力のため、大きく揺らぐことがありません。

2つめの理由は「絶対的な希少価値」です。金と人類のつきあいは約6,000年といわれます。その長い歴史のなかで金が採掘されたトータルの量は、国際基準のプール約4杯分しかありません。その上で、近年の採掘量は増加傾向であるものの生産コストとのバランスがあるため、発掘量が急拡大する可能性が低く希少性を保ちやすいのです。

3つめの理由は「底堅いニーズ」です。金には投資用・工業用・宝飾用など複数のニーズがあります。1つのニーズしかなければ価値下落のリスクもありますが、いくつものニーズがあるため価値を保ちやすいのです。

主要国の金利政策も金投資の判断材料

金が有事に強い資産であること、そして、信用力が高く揺らぎにくいことの理由を理解いただけたのではないでしょうか。

安全性が高い資産としては主要国の国債もあります。しかし2020年時点では、主要国が低金利政策をとっているため債券の利回りが低くなりやすく、金の価値が相対的に高まりやすい流れにあります。低金利政策が短期で終わるか中長期で続くかも、金投資の判断材料といえます。

これから先も経済的、政治的な危機が訪れるたびに、金の価値が見直されることになるでしょう。金投資を始められる方は、金利政策や危機リスクをよく学び、俯瞰しながら、投資のタイミングを見計らっていきましょう。

文・本間 貴志
ビジネス書に特化した編集会社のサラリーマン・ライターを経て、資産運用や税務の分野を専門とするライターとして活動。自身で賃貸物件の経営や、年間で億単位の株式売買も行っている

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