投資・資産運用
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2020.8.3

「認知バイアス(思考のクセ)」をコントロールして資産運用に生かす

(写真=lovelyday12/stock.adobe.com)
(写真=lovelyday12/stock.adobe.com)
人間はだれしも、先入観や思い込みといった「認知バイアス(思考のクセ)」を抱えており、完全に抑え込むことは難しいようです。この認知バイアスは、資産運用にも影響を与えるとされています。

認知バイアスによってゆがめられる世界

人間は、自分の経験則、仲の良い友人からの影響、生まれ育った環境などによって、ロジカルな思考が妨げられがちです。こうした思考のクセが認知バイアスであり、以下のようなタイプがあるとされています。

・投影
自分が無意識に抱いている感情を相手も抱いていると思い込む。

・ステレオタイプ
「〇〇大学卒はファッションが洗練されている」など、属性により特徴を決め込む。

・ハロー効果
好ましい印象を抱いている相手の欠点が見えずなんでもプラスに捉えてしまう。

こうした認知バイアスから、逃れることはできません。むしろ認知バイアスは、思考・判断時間の節約に役立っている側面もあり、排除するのは簡単ではないのです。

むしろ大切なのは自らの認知バイアスを知り、上手にコントロールすることです。これはメタ認知と呼ばれるメソッドであり、メタ認知が身についている人はビジネスでも課題解決力や戦略構築力を発揮しやすいとされています。
 

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メタ認知を資産運用に生かす行動ファイナンス

資産運用の行動においても、認知バイアスは存在します。メタ認知により、これらの認知バイアスをコントロールできれば資産運用によい効果をもたらすでしょう。たとえば行動ファイナンスの世界では、以下のような認知バイアスが知られています。

・自信過剰
自分の資産運用スキルに対し、過剰に自信を持っているため、リスクヘッジを怠ったり、投資額が膨らんだりといった失敗を犯しがち。女性より男性に表れやすい傾向。

・コンコルド効果
損失が拡がっても、これまでつぎこんだ金額が頭から離れず撤退できない。

・主観確率
リーマンショックのようにめったに起こらないことが頻繁に起こると思い込み、過剰にリスクヘッジをかけてしまう。

こうしたバイアスをメタ認知により制御できれば、資産運用における損失リスク軽減につながります。メタ認知のメソッドは「モニタリング」と「コントロール」とされ、自らのモニタリングにより傾向をつかみ、適切なコントロールの方法を開発するものです。みなさんもメタ認知を資産運用に生かしてみませんか。
 
文・野口 孝雄
上場企業(大手日用品メーカー)にて、事業戦略・財務に携わる。とくに財務部門所属時には、株主総会運営・決算開示を経験、経営分析の力をつける。個人としての投資経験に合わせ、「投資される」企業側からの視点を加味した、独自の切り口によるコラムを真骨頂としている

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