投資・資産運用
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2020.8.1

iDeCoの資産、60歳までに死亡したらどうなる?

(写真=Atstock Productions/stock.adobe.com)
(写真=Atstock Productions/stock.adobe.com)
老後資金の準備手段として注目されている個人型確定拠出年金(通称iDeCo)は、税制面で多くの優遇が受けられる半面、原則として60歳まで引き出せないというデメリットもあります。ここで気になるのは、60歳までに加入者本人が死亡した場合の取り扱いです。今回は、加入者が60歳までに死亡した場合、iDeCoの資産はどうなるのかについて解説します。

加入者が死亡した場合iDeCoの資産は遺族が受け取る

iDeCoの資産は原則として60歳まで引き出すことができませんが、加入者本人が死亡した場合、すべてのお金は遺族に死亡一時金として支給されます。国民年金の場合、遺族基礎年金が受け取れるのは「被保険者によって生計を維持されていた子のある配偶者または子」という条件がありますが。しかし、iDeCoの場合は全額を遺族に残せるのが特徴です。

ただし、死亡一時金は自動的に振り込まれるのではなく、家族が請求しなければ受け取ることができません。そもそも本人がiDeCoに加入していることを家族が知らなければ請求できません。万が一のことを考え、iDeCoに加入していることは必ず家族に知らせておきましょう。
 

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死亡一時金は誰が受け取る?

死亡一時金を受け取る権利がある遺族の順位は、以下の表のとおりです。加入者の収入によって生計を維持されていたことが重視されるため、一般的な相続の順位と異なることに注意しましょう。

▽死亡一時金を受け取る遺族の範囲と順位
 
順位 範囲
(1) 配偶者
(2) 加入者の収入によって生計を維持していた子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹
(3) (2)以外の加入者の収入によって生計を維持していた親族
(4) (2)に該当しない子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹

最も順位が高い人が、全額を受け取ります。同じ順位に複数の対象者がいる場合は、書かれている順番が早い人が全額を受け取ることになります。たとえば(2)においては、加入者の収入によって生計を維持していた子と母がいる場合は、子が全額を受け取るということです。

なお死亡一時金を受け取る人を、配偶者、子、父母、孫、祖父母または兄弟姉妹の中からあらかじめ指定しておくこともできます。

iDeCoの死亡一時金に税金はかかる?

iDeCoの死亡一時金を受け取る際は、税金がかかります。注意したいのは、加入者が死亡してからの期間によって以下のように課税方法が変わることです。

▽iDeCoの死亡一時金の課税方法
 
加入者が死亡してからの期間 税金の種類
3年以内 みなし相続財産として相続税が課税
3年超5年以内 受取人の一時所得として所得税が課税
5年超 死亡した人の相続財産として相続税が課税

3年以内に受け取った場合は、「みなし相続財産」となります。みなし相続財産とは、故人が亡くなったことによって相続人に受給権が発生し、相続人が受け取った財産のことです。

みなし相続財産には非課税枠が定められていて、死亡一時金が以下の金額以下であれば税金はかかりません。

非課税限度額 = 500万円 × 法定相続人の数

たとえば法定相続人の数が3人なら、1,500万円までは非課税で受け取ることができます。

iDeCoの加入は家族とよく相談しよう

加入者に万が一のことがあった場合、iDeCoの資産は全額が遺族に支給されるので、残された家族を守ることができます。遺族が受け取るためには請求する必要があり、早めに受け取ることで税金が非課税になる可能性があります。iDeCoに加入する際は、それを家族に伝えるのはもちろんのこと、万が一の時の手続きについてもよく相談しておきましょう。
 

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