投資・資産運用
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2019.4.8

孫や子供に資産を遺す 保険の受取人はどう決めた?

(写真=Syda Productions/Shutterstock.com)
(写真=Syda Productions/Shutterstock.com)
少子高齢化が進む日本において、「大相続時代」が起こり始めています。万が一、自分に相続が発生すれば、子供や孫に相続税がかかる可能性も否めません。相続の手段はいくつかありますが、生命保険の死亡給付金受取人に相続人を指定すれば、子供や孫に名前をつけて資産を遺すことができます。

相続税対策が必要な層が増えている

相続税は過去より富裕層を中心に悩みの種となっていました。しかし、2015年1月1日に相続税法が一部改正され、基礎控除額が変更になりました。これによって富裕層はそれまでよりも相続税額が増え、基礎控除額の変更前に相続税の支払わなくてよかった層でも新たに相続税負担が発生するようになりました。相続税対策が必要な人が増加したといえるでしょう。

基礎控除額

  • 変更前:5,000万円+1,000万円×法定相続人の数
  • 変更後:基礎控除額は3,000万円+600万円×法定相続人の人数

上記をもとにして法定相続人が3名の場合で考えると変更前の基礎控除額は8,000万円、変更後は4,800万円で、3,200万円分の差があります。基礎控除額が多ければその分、課税対象となる遺産の総額が圧縮されるので、相続税負担が減ることになります。こういった事情を鑑みると、働き盛りの子供世代や孫に対して自分の資産をどう遺していくのかを考えるのは重要なことだといえるでしょう。

相続税対策には生命保険の活用を

相続税対策にはさまざまな方法がありますが、資産の受取人の名前をつけて遺せるのが生命保険です。相続が発生すると非相続人の資産は凍結され、相続が完了するまで使うことはできません。そのため、葬儀代を始めとしたお別れに使う費用を負担するのは相続人たちの資産からになってしまいます。しかしながら、生命保険金は相続が完了しなくても、受取人名が決まっているため、所定の手続きをすれば簡単に死亡保険金給付金を受け取ることができるので、葬式代に充てることもできます。

他にも、子供や孫にマンションやビル、土地などの不動産を相続させる場合の納税資金にもなります。不動産以外に現金がなければ、不動産を売却せざるを得なくなりますが、簡単に売却できるものではありません。納税資金が十分に確保できなければ、相続税の納税期限に間に合わず、延滞金を支払わなくてはならなくなります。生命保険金があれば、不動産を売却しなくても納税資金を確保できますので、期限さえ守ればよくなるのです。

ちなみに生命保険金は、相続税法上「みなし相続財産」と呼ばれます。相続税の対象となるのは、保険の契約者が非相続人で、死亡給付金受取人が相続人となる場合ですが、「500万円×法定相続人分」が非課税枠になりますから、課税遺産総額の圧縮にも繋がります。法定相続人分は契約を検討してもよいでしょう。

生命保険は契約者と被保険者、受取人の違いで課税関係も変わる

生命保険で相続対策をする場合、終身保険を活用するのが一般的ですが、どのような契約を行ったかで課税関係が異なります。意図していない課税関係とならないためにも、契約前に注意しておきましょう。具体的にまとめると下記のようになります。
 
保険契約者 被保険者 死亡給付金受取人 課税関係
本人 本人 配偶者または子供 相続税
配偶者 本人 配偶者 所得税、住民税
配偶者 本人 子供または第三者 贈与税
本人 第三者 配偶者または子供 相続税

(表=国税庁より)

一般的なのは保険契約者や被保険者が本人、死亡給付金受取人が配偶者または子供となるケースですが、それ以外にも配偶者が保険契約者となり被保険者が自分となるケースもあります。

相続税対策は専門家に相談も一手

生命保険が将来の相続税対策に有効であることをお伝えしてきました。まずは自分の資産の状況をよく見直し、相続資産やおおよその相続税について考えるのがよいでしょう。そのうえで、どのような保険を活用すればよいのかをよく検討するのです。どのように考えるのがよいのかわからないという人は、相続後の子供や孫の姿を思い浮かべながら専門家のアドバイスを聞いて、対策をとることが重要です。
 

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