投資・資産運用
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2020.7.13

株式投資の初心者におすすめしたい銘柄の探し方・考え方

(写真=metamorworks/stock.adobe.com)
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株式投資で成功するために重要なのが「銘柄の探し方」です。良い銘柄を探すための視点を備えていれば、保有する銘柄のラインアップを充実させ、成功確率を高めることができます。株式投資の初心者が知っておきたい銘柄の探し方や考え方を網羅的に解説します。

万人にとっての「おすすめ銘柄」は存在しない

まず、「100%値上がりする株」や「万人におすすめの銘柄」というのは存在しないことを、最初に説明しておきます。

株価はその企業の業績だけではなく、景気や流行によって大きく左右されます。また銘柄によってリスクやリターンの期待度も異なります。

そのため、銘柄選びをするときは個人個人が企業の業績や今後の景気を推測する必要があり、許容できるリスクの範囲によっても選ぶべき銘柄は変わってくるのです。

この記事で解説する内容は株式投資における視点や知識に関することですが、最終的に銘柄を選ぶ際には個人個人に各銘柄をよく精査する姿勢が求められることは、覚えておいてください。
 

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銘柄の選び方、4つの視点

銘柄の選び方についてはさまざまな方法があります。それぞれのメリットやデメリットについて触れていきましょう。

身近な企業、身近な分野などから選ぶ

あなたにとって身近な企業・分野から銘柄を選ぶというのも1つの選択肢です。具体的には、自分の趣味の分野で事業活動を行っている企業や、普段からよく利用しているサービスを提供している企業の中から投資する銘柄を選ぶという方法です。

この選び方のメリットは、自分にとって身近な企業であることから、その企業の将来性やその分野の将来性が見通しやすい、という点にあります。自分にとって身近だという理由だけで選ぶと失敗しますが、きちんと「読み」を入れれば身近な企業から有望な銘柄を見つけることができるかもしれません。

自分の仕事に近い業界を選ぶ

先ほどは、趣味や私生活でよく利用するサービスなどから銘柄を選ぶという視点を紹介しましたが、自分の仕事に近い業界の中から投資する銘柄を探すというのも1つの方法です。その業界が自分にとって身近であれば、メディアも報じない小さくフレッシュな情報も集めやすく、これから業績が伸びると見込まれる企業を見つけやすいでしょう。

ただ、業界によっては先行きが今後不安視されているケースもあり、無理矢理その業界から投資銘柄を選ぼうとすると、結果として株式投資に失敗してしまうことがあります。そのため自分の仕事に近い業界だからといって特定の業界に固執せず、周辺の業界も含めて銘柄選びに臨むようにしましょう。

株主優待で選ぶ

株価の値上がりによる利益を追求するだけではなく、株主優待の恩恵を享受することに重点を置くというのも1つの考え方です。株主優待は一定数以上の株式を保有している株主に与えられる権利で、商品券の贈呈を受けられたり、割引サービスなどを利用したりすることができます。

企業によって株主優待の内容は異なるため、広く探せば個人の趣向に合う銘柄は多くの場合見つかるでしょう。ただ銘柄選びの際には、その企業の有望性も考慮するようにしましょう。自分に合った株主優待があり、かつ値上がりも期待できる銘柄を最終的に見つけられれば、その銘柄は長期保有する価値もあるのではないでしょうか。

配当で選ぶ(高配当銘柄)

事業で出た利益の一部を株主に還元することを「配当」と呼び、企業によって配当にあてる割合が多いか少ないかの違いがあります。配当にあてる割合が大きい銘柄を「高配当銘柄」と呼び、高配当銘柄を中心に株式投資を行っていくというのも1つの選択肢です。

ただ、株主優待という視点で銘柄を選ぶというときと同様、高配当銘柄を選ぶときにもその企業が今後伸びるかどうかを冷静に見極める必要があります。業績の悪化などによって株価が大きく下がれば、資産としての価値は当然目減りします。配当を多めに得ることができたとしても、結果的に損をしてしまうこともあるのです。

投資手法から考えるおすすめの銘柄選び

この項では「バリュー投資」「グロース投資」「モメンタム投資」「イベント投資」「デイトレード」という5つの投資手法について紹介し、それぞれの手法における銘柄の選び方についても触れていきます。

バリュー投資

「バリュー投資」は、その株式が割安だと考えられるタイミングで購入する手法です。割安なときに購入すれば同じ金額でより多くの株式を保有することができ、株価が底をついたときなどに購入すれば、その後の値上がりも期待できます。不況のときは多くの銘柄が値下がりするため、バリュー投資のチャンスでもあります。

ただ、その銘柄がさらに値下がりをする可能性も当然あるため、バリュー投資が万能かというとそうではありません。そのため、割安銘柄であってもその企業の業績や景気などの分析を怠らず、株価が元の水準に戻る可能性が高いと判断できそうな銘柄をきちんと選んでいくようにしましょう。

グロース投資

「グロース投資」の「growth」は日本語では「成長」という意味です。グロース投資はその呼び方のとおり、成長可能性が高い銘柄に投資することで将来的に利益を多く獲得することを試みる方法です。

企業の成長可能性は複数の視点から分析するのがポイントです。その企業が現在展開している製品・サービスの善し悪しだけではなく、その企業の経営者の手腕や参入している事業領域の有望性なども考慮し、急成長する可能性がある銘柄を見つけ出していくとよいでしょう。

モメンタム投資

「モメンタム(momentum)」は、経済学では「勢い」や「惰性」といった意味で使われます。つまりモメンタム投資とは、値上がりしている銘柄のさらなる値上がりを期待して購入する株式投資の手法となります。

一般的に、値上がりを続けている銘柄はその後も値上がりが続きやすいとされています。こうした傾向は過去の学術研究の分析結果でも明らかになっており、値上がりが半年間続いた銘柄は、その後の半年~~1年半にわたって値上がりが続く可能性が高いとされています。

株価のチャートをみれば値上がりが続いているかどうか分析するのは簡単なので、株式投資の初心者でも取り組みやすい投資手法の一つであるといえるでしょう。

イベント投資

「イベント投資」とは、企業の株価に大きな影響を与えるさまざまなタイミングに合わせ、利益をしっかり確保していこうという方法です。

企業の株価に大きな影響を与えるタイミングとは、例えば決算発表やその企業の製品が売れるシーズン、大型連休が始まる前、などさまざまです。銘柄によっては、毎年決まったタイミングで株価が値上がりしているケースもあります。そのタイミングに合わせて株式を購入することで、利益を確保しやすくなります。

デイトレード

「デイトレード」とは、証券取引所が営業している時間に何度も株式の売買を行い、短期的な値上がりによる利益を積み重ねていく方法です。もちろんデイトレードで損失を出すこともありますが、常にマーケットの動きをウォッチしておくことで、チャンスを掴みやすく、リスクを避けやすいといったメリットがあります。

デイトレードの場合、ある程度値動きが激しい株式でなければ、そもそもデイトレードの対象とする意味が見いだしにくくなります。そのため普段から多く取引されている銘柄を選ぶのがデイトレードのセオリーであるともいえます。

またデイトレードは常に株式マーケットの変動をウォッチする必要があるため、それ相当の労力と時間を必要とすることも覚えておきましょう。

ファンダメンタルズから考える銘柄選び

ファンダメンタルズを基に銘柄を選ぶという方法もあります。

ファンダメンタルズとは?

ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)とは、企業の経営状態・経済状態などを示す指標であり、売上高や営業利益などのほか、「PER」「PBR」「ROIC」「ROE」「ROA」などがあります。

株式投資を始めたばかりのころは、保有しようとしている銘柄の株価の過去の変動に気を取られがちですが、本当にその銘柄の成長力やリスクを図るためには、各銘柄のファンダメンタルズをしっかり分析していくことが非常に重要です。

PER、PBR

まずPERは「Price Earnings Ratio」の略語で、日本語では「株価収益率」と呼ばれます。PERは「株価÷1株当たりの純利益」という数式で算出され、簡単にいえば、現在の株価が「1株当たりの純利益」の何倍になっているか、ということを示す値です。

PERは低ければ低いほど割安株、高ければ高いほど割高株と判断することができます。日本の上場企業の平均的なPERは一般的には15倍程度となっており、PERが15倍よりも低めの銘柄は「買い時」ともいえますが、割安株でもそのあと利益を残せないこともあります。

続いてのPBRは「Price Book-value Ratio」の略語です。日本語では「株価純資産倍率」と呼ばれ、「株価÷1株当たり純資産」という数式で算出されます。つまり、その時点の株価が1株当たり純資産の何倍かということを表す指標ということです。

PBRも低いほうが割安、高いほうが割高と判断することができます。ただ上場企業の中でも創業からの年数が短い企業は純資産がそもそも少ないため、PBRがほかの企業よりも高くなりがちです。こうしたことを知っておかなければ、有望な新興企業をPBRが高いからといって見逃すことにつながります。

ROIC、ROE、ROA

ROICは「Return On Invested Capital」の略語で、日本語では「投下資本利益率」と呼ばれています。どれだけの資本を事業に投じ、結果としてどれだけの利益を得ることができたかが示され、数値が高いほうが上手に利益を得ることができたということができます。

ROEは「Return On Equity」の略語で、日本語では「自己資本利益率」です。ROEはROICとは異なり、株主による企業の「自己資本」でどれだけ利益を得ることができたかを示します。一般的にこの指標が高ければ高いほど投資家に与える魅力が大きくなります。

ROAは「Return On Assets」の略語で、日本語では「総資本利益率(総資産利益率)」と呼ばれています。資本を利用してどれだけの利益を得ることができたかを示しますが、業界によって平均的な数値は異なるため、早計な判断は要注意です。

企業業績(売上高、営業利益、経常利益、純利益)の流れ

この項の最初に、ファンダメンタルズとしては「売上高」や「営業利益」といった指標もあると説明しました。企業の四半期ごとの決算説明会では「売上高」や「営業利益」のほか「経常利益」と「純利益」も発表され、これら4つは銘柄選びの際に使える重要なファンダメンタルズとしてセットで覚えておきたいところです。

簡単にいえば、「売上高」は企業の営業活動で得られた金額であり、営業利益は「売上総利益(売上高-売上原価)」から「販売費および管理費」を差し引いて算出され、「本業での稼ぎ」を示します。一方の「経常利益」は「本業以外での稼ぎ」を示し、純利益は最終的な収益を表します。

テクニカル指標から考える銘柄選び

株式投資をするうえで避けて通れないのが「ローソク足」や「移動平均線」といったテクニカル指標に関する理解です。こうした専門的な指標についてはついつい苦手意識を持ってしまう人も少なくありませんが、しっかりと理解することが成果を残すために重要であるほか、銘柄を選ぶ際の参考にもなります。

ローソク足

「ローソク足」は「ローソクあし」と読み、その名のとおり、ローソクのような形でその銘柄の株価の変動を表すものです。ローソク足をみれば、ある期間における「始値」「終値」「高値」「安値」がわかります。逆にいえば、ローソク足はこれらを一度に視覚的に理解させる優れものなのです。

ローソク足では、柱となる部分が白抜きのときは、その期間は値上がり、黒塗りの場合は値下りしていることを示します。この柱となる部分や、高値と安値を示すヒゲと呼ばれる線の長さが長いほど、価格が大きく変動したことになります。逆に短い場合は、あまり価格が動かなかった、となります。

ローソク足をみればどんな値動きがあったかもわかりやすいため、デイトレードで売買する銘柄を選ぶ際にも参考になります。デイトレードでは一定程度値動きがある銘柄でなければ、そもそも投資対象とする意味合いが薄れるからです。

1日の株価の値動きを示すローソク足を「日足(ひあし)」、1週間の値動きを示すローソク足を「週足(しゅうあし)」、1ヵ月の値動きを示すローソク足を「月足(つきあし)」と呼びます。

移動平均線

「移動平均線」はローソク足とともに参考にされるテクニカル指標の1つです。具体的には、一定期間の株価の平均を算出し、算出された株価を折れ線グラフで示したもののことをいいます。多くの株式投資家が移動平均線を参考に銘柄の売り買いのタイミングを日々模索しています。

ただこの移動平均線は、一定期間の平均をとった値による折れ線グラフのため、リアルタイム性には欠けるという特徴もあります。

ちなみに移動平均線には、日足の「5日線」や「25日線」、週足の「13週移動平均線」や「26週移動平均線」がありますが、より短期の移動平均線がより長期の移動平均線の下から上に突き抜けることを「ゴールデンクロス」と呼び、相場上昇のサインだとされています。その逆として「デッドクロス」もあります。

投資銘柄の具体的な探し方:ネット編

ここからは、これまでに紹介した投資銘柄の探し方や考え方を念頭に、実際に銘柄を探すための情報をインターネット上から探す方法を紹介していきます。

株探で調べる

「株探(かぶたん)」は投資銘柄ごとの値動きや決算情報などを調べることができるウェブサイトで、株式マーケットに関するさまざまなニュースや決算発表の速報も掲載されています。人気テーマ別のランキングや検索ランキングなどもあり、どの銘柄にいま注目が集まっているのかを簡単に知ることができます。

例えばある銘柄のページを開くと、直近の取引日の始値・高値・安値・終値・出来高・売買代金などが表示されているほか、値動きのチャートもあります。詳細のチャートのページを開けば、単位を「日足」「週足」「月足」「年足」などに簡単に変更することもできます。

株式投資を始めるのなら、株探はブックマークしておきたいポータルサイトの1つです。

ヤフーファイナンスで調べる

株探とともに多くの株式投資家に利用されているウェブサイトが「ヤフーファイナンス」です。掲載されている関連ニュースは株探よりもマクロ的な内容のものが多く、経済の全体的な時流からどのような銘柄が有望かを見つけたい場合にも役立つウェブサイトであるといえます。

株探と同じように、各銘柄のページでは値動きのチャートなどを閲覧することができます。

Twitterの投資家発信情報をチェック

株探とヤフーファイナンスはウェブサイトですが、TwitterなどのSNSで個人の株式投資家が発信している情報も参考になります。著名な投資家が必ずしも大きな利益を出せているとは限りませんが、どのような戦略に基づいて購入する銘柄を選び、売買しているのかを知ることは、自分の戦略を見直すよいきっかけにもなるでしょう。

Twitterだけではなく、株式投資家のブログを参考にするのも1つの方法です。

適時開示情報(TDnet)をチェック

証券取引所に上場した企業に義務付けられていることの1つに、自社の重要な会社情報や事業情報について公開する「適時開示」があります。この適時開示の情報がまとめられたウェブサイトの1つが「TDnet」で、公開日ごとに各社の適時開示の情報を一覧で閲覧することが可能です。

適宜開示情報の中には、その企業の業績に大きな影響を及ぼすような内容も少なくないので、頻繁にチェックしておくとよいでしょう。

投資銘柄の具体的な探し方:実生活編

ここまでインターネットを使った情報の探し方を説明してきましたが、続いてはインターネット以外で探す情報について紹介していきます。

株式投資セミナーに参加する

証券会社などは定期的に株式投資セミナーを開いています。株式投資セミナーでは、対象参加者によって株式投資の始め方をゼロから教えてくれるケースもあれば、将来有望とされる業界やその業界で特に注目したい企業などを紹介してくれるケースもあります。

各証券会社がまとめた資料などが配られることもあるので、その資料を自宅に持ち帰って自分なりにインターネットを使って再分析し、より有望だと考えられる銘柄を探すのも1つの方法です。

IRフェアに参加する

「IRフェア」とは、上場企業が個人投資家向けに事業の説明をするイベントで、全国各地で定期的に開催されています。証券取引所や日本経済新聞社が主催するIRフェアがあり、参加することで直接上場企業の担当者の説明を聞くことができます。

株主総会に参加する

すでにあなたが一定以上の株式を保有している企業の株主総会に参加し、その株を持ち続けるかどうか、今後買い足すかどうかを判断するための材料集めをするのもよいでしょう。株主総会に参加できる人には「株主総会招集通知書」が自宅に届くので、それを持って株主総会当日に会場を訪れることになります。

異性に人気の製品やサービスを探る

異性に人気の製品やサービスは、なかなかわからないものです。そのため、例えば夫なら妻、妻なら夫に、最近気に入っている製品やサービスなどを聞いてみるのもよいでしょう。こうしたことを通じて有望企業を見つけることができれば、労力もあまりかからず有望銘柄を見つけられるかもしれません。

情報を取捨選択しながらより有望な銘柄の選定を


投資銘柄の探し方や具体的に情報を集める方法について説明してきました。ここまで紹介してきた方法以外にも、さまざまな探し方や手法があります。

例えば、過去にテンバガー(株価が短期間で10倍になること)を達成した銘柄の特徴をつかみ、似たような銘柄を探すといった手法もあります。この記事でも紹介した「イベント投資」のように季節性のある投資に力を入れたり、株主優待の権利が発生する2ヵ月前にその銘柄を保有したり、といった戦術もあります。このようなマイナーな戦術も合わせれば枚挙にいとまがなく、Twitterでの株式投資家のツイートも小まめにチェックしたいところです。

株式投資には「これが正解」という手法はありませんが、自分で情報を取捨選択しながらより有望な銘柄の選定を心がけましょう。

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文・岡本 一道
政治経済系ジャーナリスト。日本の国内メディアと海外メディアの両方でのジャーナリスト経験を経て、現在は国内外の政治・経済・社会・文化など幅広いジャンルにおけるトピックスで多数の解説記事やコラムを執筆。ニュースメディアのコンサルティングなども手掛ける
 

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