投資・資産運用
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2020.7.7

金(ゴールド)価格が40年ぶりに高値をつけているのはなぜ?

金価格が40年ぶりの高値をつけています。田中貴金属工業が発表した2020年2月25日の金1グラム税込み小売価格は6,484円で年初来高値を更新し、1980年につけた6,495円以来40年ぶりの高い水準まで買い進まれています。なぜ金がここまで買われているのでしょうか。

2019年に進んだ世界的金余りと米利下げ

金価格上昇の背景の一つは、世界的な金融緩和で金余り状態が続いていることです。金は金利がつかない資産であることから、金利が高い環境ではあまり買われることはありませんでした。2015~2018年の米金利上昇局面ではほとんど買われることはなく、4,300~4,800円の狭いレンジで推移してきました。

ところが、2019年に米国が3度にわたる金利の引き下げを行ったことにより、金のデメリットが薄れて買われる環境に変化したのです。第1弾の利下げが行われた2019年7月には金相場が上放れ、5,000円の大台に乗せています。
 

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中国・ロシアの金買いと、2020年に起きた世界的な経済停滞

二つめの理由は、米国への対抗から、中国・ロシアが外貨準備における米ドルに替わる資産として、金を大量に買い増していることです。世界の主要な中央銀行も米ドルの保有比率を減らす方向に向かっており、将来的には米ドルへの信認が揺らぐ恐れがあります。

そして三つめが2020年に入ってからの地政学リスクの発生です。年初から米国とイランが一触即発の対立を見せ、さらに感染症による世界的な経済の停滞流行で各国の株式市場が調整を余儀なくされました。株式市場がリスクオフになったことで、行き場のない資金が安全資産とされる金に向い、上昇に拍車がかかったのです。

ただ、金相場が高騰すれば各国中央銀行の外貨準備のための金買いも減ることが予想され、投機筋の買いポジションの調整も起きることから、専門家の間では天井圏に入ったとの見方もあります。新型肺炎の動向にもよりますが、金がどこまでリスクオフ資産として買い続けられるのか、今後の行方が注目されます。
 

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