投資・資産運用
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2020.6.29

初心者なら試してみたいETF投資、買うならこの証券会社

ETF(Exchange Traded Funds)とは、証券取引所に上場し、株価指数に連動することを目標とする投資信託です。上場投資信託(上場投信)と呼ばれ、一般の投資信託が組み入れられた資産を証券化するのに対し、ETFでは投資信託会社指定の現物の金融商品が用いられます。

1990年にカナダ・トロントの証券取引所で運用が始まって以来、世界の主要取引所へと取り扱いが広まり、マーケットは急速な発展を遂げました。日本でいう日経平均やTOPIXなど代表的な株価指数に連動させるため、値動きがわかりやすく運用の透明性が高いことから、株価急落時のリスクカバーとしても一躍注目を集めています。

では具体的に、ETFは通常の株式投資などに比べ、どのような点で優れているのでしょうか。まとめてみます。

ETFのメリット

(1)信託報酬が低い

ETFの信託報酬は、通常の非上場投資信託などに比べ信託報酬が低いといわれています。信託報酬はETFを保有する際にかかる「保有コスト」と呼ばれるものですが、販売会社への手数料やファンドの事務費用が安く済むため、信託報酬も比較的安価となっています。

(2)いつでも売買が可能

通常の投資信託では、当日の取引終値から算出される「基準価額」でしか取引ができず、設定解約は1日1回までですが、ETFでは株式と同じく相場を見ながらリアルタイムで指値注文・成行注文が可能です。

(3)少額で簡単に分散投資

投資では値下がりの際のリスクを避けるため「分散投資」がとられることがありますが、株式指数に連動するよう運用されるETFに投資を行えば、簡単に分散投資することができます。
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ETFの種類

国内株式に投資するETF

・日経平均株価に連動するETF
年に一度、日本経済新聞社により選定される、日本の代表銘柄225社をベースに算出された指数である日経平均は、昔からよく知られた企業が外れ、IT関連企業と入れ替えられるなど時代の動向を常に反映しています。

日経平均のETFには、大きく分けて「ブル型」と「ベア型」の2種が存在します。ブル型は日経平均の上下に連動させるETFで、非常にシンプルです。

一方ベア型は日経平均の上下に逆行するよう売買されるETFで、日経平均を空売りしたのと同じ効果を得ることができます。空売りのためわざわざ信用口座を開設する必要がなく、また日経平均が下落すれば利益が上がるため、他の現物株に対するリスクヘッジとして有用でしょう。

・TOPIXに連動するETF
日経平均と同じく日本を代表する指数として挙げられるTOPIXは、約2,000社を対象として算出されるため日経の225社に比べてより客観性が高いといえ、投資信託のベンチマークとして多く使われています。ただし対象2,000社とはいえ、大型株に引っ張られて影響を受けやすいという一面も持っています。TOPIXにも日経平均と同じく、ブル型・ベア型の2種が存在します。

・業種に連動するETF
日経平均連動型やTOPIX連動型のETFでは、日本を代表する企業全体に分散投資を行っている状態ですが、ある特定の業界に対し期待して投資したい場合には、この業種別ETFが向いているでしょう。業種を絞るとはいえ自身で個別銘柄を選定し投資するには多額の資金が必要です。しかしETFであれば少額での分散投資を実現できます。

この業種に連動するETFが指標とする「東証業種別株価指数」は、証券コード協議会が定めた33の業種別に、TOPIXを構成する東証一部上場銘柄を振り分け算出されたものです。業種区分は以下の通りです。

33業種:水産・農林業、鉱業、建設業、食料品、繊維製品、パルプ・紙、化学、医薬品、石油・石炭製品、ゴム製品、ガラス・土石、鉄鋼、非鉄金属、金属製品、機械、電気機器、輸送用機器、精密機器、その他製品、電力・ガス業、陸運業、海運業、空運業、倉庫・運輸関連業、通信業、卸売業、小売業、銀行業、証券・証券先物取引業、保険業、その他金融業、不動産業、サービス業

海外株式に投資するETF

海外株式は日本国内にもいくつか上場していますが、大部分は海外の取引所で取引されています。この場合、その国の通貨で売買を行うため、為替リスクを考慮しなければなりません。ETFの基準価額への影響のほか、分配金の減少などにも留意しましょう。

通常、海外株式の個別銘柄へ投資するには情報量、言語、時差などいくつもの障壁があり選定は難航しますが、ETFであれば調査のステップが幾分省かれるため、ETFの強みが大きく発揮されることでしょう。

また海外株式への投資を支援するため、特定のETFへの投資の際、買付手数料を無料にするサービスを展開する証券会社なども存在します。このようなサービスの利用も視野に入れつつ、国内に上場している株式を取引するのか、海外の取引所で取引するのか、決済は円貨で行うのかなどの検討を行いましょう。

債券に投資するETF

通常の債券取引に対し、債券を対象としたETFでは主に2つの利点があります。

1つは、いつでも取引が可能なことです。債券は発行者の定めた期間内に購入しなければなりませんが、債券ETFであれば市場を通していつでも何度でも売買が可能です。

2つめは、解約手数料が無料になることです。債券は通常、満期まで途中解約することができず、解約が可能であっても手数料がかかることがあります。しかし債券を対象としたETFの場合は、間に証券会社を通しているためこの限りではありません。

その他の資産に投資するETF

・金に連動するETF
金のような現物資産は価値がゼロになることがなく、有事の際のための分散投資先として一定の人気があります。通常、金の現物取引ではまとまった資金が必要となり保管料や売買手数料も高額です。しかし金ETFであれば少額から売買が可能で保管料もかからないというメリットがあります。

田中貴金属工業によると、金1gあたりの税込小売価格は6,482円(2020年4月21日09:30現在)です。小型の地金は割高であることから仮に100g購入するとなると、税込小売価格は648,200円、また地金1つあたり別途売買手数料が16,500円、直営店での購入でなく持ち込みであれば保管料が年間5,500円となります。

これに対し金ETFであれば口数管理となり、4,000円程度からの取引が可能で、売買手数料も現物ではなくETFですので割安、また取引も株式同様リアルタイムでスピーディな売買が可能です。

金投資のデメリットとしては、分配金が出ないことです。現物資産であるために、ほとんどの銘柄では長期保有しても利息や配当がありません。

また、他のETFに比べ信託報酬が比較的高額である点もデメリットです。通常の株式や債券投資の信託報酬相場が0.1~0.2%であるのに対し、金は0.4~0.5%ほどと割高です。

・原油に投資するETF
世界の代表的な原油価格指数はアメリカのWTI原油価格ですが、このWTIに連動するよう運用されるETFに投資を行うことで、直接投資と同じ効果を得ることができます。

他のETFと同じく5,000円ほどあれば投資を始めることができ、また先物取引では取引に期限が設けられているものの、ETFには期限がなく中長期取引も可能です。

ただし注意点としては、需給バランスの関係上、長期的な価格上昇があまり見られず、短期的な上昇・下落が多いことが挙げられます。このため、あまり長期に渡り保有してもメリットが得にくいことでしょう。

・不動産に投資するETF
ETFには、REITと呼ばれる不動産投資信託が存在します。投資家からの資金でオフィスビルや商業施設などの収益物件を購入・運営し、そして保有する不動産の売却益や賃料収入を投資家に分配するものです。

国内の不動産投信は「J−REIT」と呼ばれ、比較的安定した利回りと相対的に高い分配金が期待できるとされています。その理由の1つは税金のシステムにあります。上場企業は通常、利益のうち約30%もの法人税を課せられ、残りの7割から内部留保金が引かれた残りが配当金になります。

しかし、J–REITでは実質的に法人税が課せられず、利益の9割を投資家に分配するため、結果として分配金が高くなりやすいのです。
 

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ETFと一般的な投資信託の違い

ETFと一般的な投資信託(非上場投資信託)は、指数に連動するよう取引するパッシブ運用を行う点で同じといえますが、ETFの場合は投資家が株式同様にリアルタイムで市場売買を行う点で大きく異なっています。

取得方法

投資信託ではファンドごとに証券会社、郵便局、銀行など取得場所が異なりますが、ETFでは株式同様に証券会社を通じて売買を行います。また株式同様、指値注文や成行注文が行えます。

投資信託は9~15時に取得、1日1回取引終値から基準価額を算出するのに対し、ETFは取引時間中リアルタイムで取引を行います。

コスト

投資信託ではファンドや証券会社が設定した販売手数料を支払いますが、ETFや株式では取引ごとに売買委託手数料という形で支払いを行います。リアルタイムで取引できるとはいえ、何度も売買を重ねればコストがかさむ点には注意しましょう。

なお投資信託では株式やETFと異なり、売却・解約時に換金手数料や信託財産留保額がかかる場合があります。

分配金の面では、投資信託においては普通分配金が課税対象ですが、元本払戻金(特別分配)扱いになり、非課税となることがあります。ETFでも分配金が支払われることがありますが、権利決定時にETFの所有者である必要があり、支払いが行われれば課税対象となります。

ETFを選ぶ際の注意点

出来高の多いETFを選ぶ

出来高とは売買の合計数量のことで、出来高が多いということはそれだけ人気があるということです。人気がなく取引が少ないと、手持ち銘柄の分配金が多くなっても売却ができないという事態も起こります。いわゆる流動性リスクと呼ばれるものです。

より安全な取引を行うとすれば、やはり日経平均連動型ETFなど長い間一定の人気を持つ投資先にする必要があります。より取引自由度の高いホットな銘柄を求めるなら、場合によってはETFの本場であるアメリカ(世界のETF取引残高比率の7割が米国)での取引も視野に入れておくとよいでしょう。

純資産額の大きいETFを選ぶ

出来高に次ぐ要素として、純資産額(ETF資産の合計)が挙げられます。純資産額の大きいETFはそれだけマーケットが長く続くことが見込め、十分な分配投資ができる投資先であるということです。

逆に純資産額の小さい投資先ですと最悪の場合、上場廃止というリスクが考えられます。ETFの取引先が廃止となった場合は株式と違い資産の払い戻しがありますが、そもそも廃止が起きるような投資先では利益は上げにくく分配投資の効果も薄いため、純資産額の大きな投資先を選ぶようにしましょう。

信託報酬の低いETFを選ぶ

どのマーケットを選ぶかという基準の他にも、できる限り信託報酬の低い証券会社を選ぶことも重要でしょう。ETFの信託報酬はもともと低く設定されていることがほとんどですが、パーセンテージでは小さくても長期の取引や、扱う資産額が大きくなればなるほど後々侮れないコストとなります。

日本取引所グループの情報によれば、ETFにおける信託報酬は0.060~0.950%ほどです。株式・債券連動やコモディティなど対象資産別の数字ではないものの、かなりの振れ幅があります。0.090%を超えると一般の投資信託とあまり変わらない報酬金になりますので注意が必要です。

資産クラス、国・地域を選ぶ際の注意点

投資先選択の基準は、どの程度の資産を用いるのか、どこまでリスクを取れるかなどにより異なってきます。

大きなリスクを避けバランスを重視、また長期の投資を行うならば、国内・海外限らずできるだけ多く選択肢を設けて分散投資を行い、市場も出来高・純資産の多い安定したものを選ぶこととなります。海外株であれば、前述のように取引の多いアメリカなどの先進国が取引場となるでしょう。

逆にリスクを取って少し積極的な投資を行いたい場合は、新興国市場や新興国債なども視野に入れます。これらに1点張りする必要はなく、むしろETFの効果が薄くなってしまうので、ETFの少額・分散投資できる強みを生かすならば先進国や安定した市場にコアを置いておき、取れるリスクと期待に応じて、細かくサブとなる投資先を選択するとよいでしょう。

また自分で投資先を選ぶのが困難な場合は、取引を行う証券会社などのアドバイザー制度を活用するのも1つの手です。ロボアドバイザーの利用は投資先進国であるアメリカでは主流となっており、システムの利用料はほとんどが預かり残高の0.50%ほどです。

これに対し、日本のロボアドバイザーは約1.00%と利用料が少し高めに設定されています。しかし自身の考えだけでなく、金融工学理論を用いた高度な支援システムのバックアップを受けてポートフォリオを考えることにもなり、より強固な計画を組みやすいことでしょう。

また後述しますが、証券会社によってはアドバイザー制度に力を入れ、専門家による手厚いサービスやリーズナブルな料金プランが用意されている場合もあるため、証券会社選びの際の確認事項としておくとよいでしょう。

人気のETFの上位ランキング

ネット証券3社の買付ランキング上位銘柄(4月23日現在)

国内大手のネット証券3社(楽天証券、SBI証券、マネックス証券)ランキングでは以下のような銘柄が上位となりました。

・(1570)NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信
3社のランキングで共通して1位となった人気銘柄です。日経平均株価変動率のプラス2倍の変動をする、日経平均レバレッジ・インデックスへの連動を目標としています。

・(1357)NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信
3社のランキングで共通して2位となった銘柄で、日経平均騰落率の−2倍として計算された指数「日経平均ダブルインバース・インデックス」への連動を目指し運用されています。

・(1579)日経平均ブル2倍上場投信
(1570)と同じく日経平均レバレッジ・インデックスへの連動を目指していますが、単元株数が前述のコード1570では1口であるのに対し、こちらのコード1579では10口となっています。

ETF分配金利回りのランキング

第1位「NEXT FUNDS 鉄鋼・非鉄(TOPIX−17)上場投信」

 
運用会社 野村アセットマネジメント
対象指数 TOPIX−17 鉄鋼・非鉄
単元株数 1
基準価額 93,442円
分配金利回り 12.68%
信託報酬 0.32%

第2位「NEXT FUNDS 銀行(TOPIX−17)上場投信」

 
運用会社 野村アセットマネジメント
対象指数 TOPIX–17 銀行
単元株数 1
基準価額 66,673円
分配金利回り 8.49%
信託報酬 0.32%

第3位「東証銀行業株価指数連動型上場投資信託」

 
運用会社 野村アセットマネジメント
対象指数 東証銀行業株価指数
単元株数 100
基準価額 11,786円
分配金利回り 6.51%
信託報酬 0.22%

米国ETFのランキング(2020年3月末時点)

第1位「SPDR S&P500 ETF(SPY)」

 
運用会社 ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSgA)
対象指数 S&P500(配当込み)
単元株数 1
基準価額 279.18ドル(4月23日現在)
分配金利回り 1.90%
経費率 0.09%

第2位「iシェアーズ・コア S&P 500 ETF(IVV)」

 
運用会社 ブラックロック
対象指数 S&P500(配当込み)
単元株数 1
基準価額 280.07ドル(4月23日現在)
分配金利回り 2.17%
経費率 0.04%

第3位「バンガード・S&P 500 ETF(VOO)」

 
運用会社 バンガード・グループ
対象指数 S&P500(配当込み)
単元株数 1
基準価額 256.55ドル(4月23日現在)
分配金利回り 2.06%
経費率 0.03%

ETFを買うならここ!ETFの手数料が低い証券会社

第1位 楽天証券

99銘柄ものETF取引手数料が無料です。米国ETFに関しても一部銘柄の買い付け手数料が無料となっています。

また日経平均を対象に2倍の値動きを見せる「楽天ETF−日経レバレッジ指数連動型」などの商品では、信託報酬が他社の同種商品に比べおよそ半分以下(2020年4月23日現在0.35%)という安さを誇っています。

第2位 SBI証券

楽天証券に次ぎ、SBI証券も手数料無料ETFが業界最多水準の97銘柄です。

また外国株の取り扱い国数も主要ネット証券の中でトップクラスとなっており、海外ETFも約360銘柄取り扱っています。

第3位 auカブコム証券

手数料無料の「フリーETF」サービスがあり、現物で100銘柄、信用で全銘柄が対象となっています。

その他にも自動売買対応において強みを見せています。例として株式注文では主要他社にない±指値(プラマイ指値)注文や、トレーリングストップ注文など多くの取引方法をとることができるのも人気の理由の1つです。

ネット証券、対面証券でこのほか注目したい証券会社

前項で紹介した3社以外では、以下のような証券会社が代表的です。

・マネックス証券
ネット証券大手の1つに挙げられるマネックス証券は、ETF取引にも力を入れており、ETF自動積立とアドバイス機能を併せた「マネックスアドバイザー」というサービスを提供しています。年率0.30%のシステム利用料がかかりますが、マネックスアドバイザーを経由して取引するETFの売買手数料が無料となります。

マネックスアドバイザーには最新の金融工学理論が織り込まれていますが、そのほかにも同社チーフ・ストラテジストや米・ブラックロック社など、マーケット専門家からのオリジナルレポートを加味し、ポートフォリオの見直しができる点も魅力です。

・野村證券
店舗での相談からオンラインサービスまで幅広いサポート体制を実現しています。手数料の安さ・手軽さからネット証券が注目される現在でも、やはり直接相談できる対面証券を選びたい人もいることでしょう。野村證券は国内証券最大手で、口座数は約532万口座です。対面証券を選ぶなら、注目といえるでしょう。国内ETFで220以上、海外ETFは180以上と、国別、業種別にも多彩な商品を取り揃えています。

・SMBC日興証券
対面証券で野村證券に次いで口座数が多いのは、SMBC日興証券です。国内ETFで210以上、海外ETFは米国市場を中心に65以上扱っています。取引手数料の安いダイレクトコースもありますが、投資情報などのアドバイスを受けながら取引できる総合コースも人気です。

投資初心者はコストの低いETFにも注目してみよう

ETFはまだ歴史の浅い金融商品ながら、流動性、透明性が高く、また各手数料などのコストも低いことからも注目を集めています。商品数は一般の投資信託に比べれば少ないものの、かえって業種や連動指数などもシンプルで選びやすいともいえ、国内だけでなく、海外市場の商品も選べます。投資初心者にも比較的はじめやすいといえるでしょう。

金融商品だけに、やはりリスクはあり、商品選びにおいて気をつけたいポイントもあるものです。上記の注意点を確認しつつ、あなたの資産形成の一部として、ETFの購入を検討してみてはいかがでしょうか。


 

実際に株式投資を始めてみる

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