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2020.5.21

【連載#2】いま世界が注目"日本の現代アート"

特集1では、サザビーズジャパン代表の石坂泰章さん、アートディレクターの山口裕美さんという日本のアート界を牽引する二人に「ジャパニーズ・アート」の可能性について話を聞きました。山口さんは、「日本人は“地の利”を活かして日本人作家の生の作品に触れることができるため、海外勢に先行して作品を購入することができる」というメリットを挙げました。とはいえ、知識もなしにいきなり購入しようとしても、将来的に大きく価値が上がる作品を手に入れるのは難しいでしょう。やはり、“それなりの”知識やアート作品を見る目を養うことが必要になってきます。ここでは、日本の「現代アート」をどう見て、どう学んでいけばいいのかを述べていきましょう。
 

大切なのは作品に対して「自分で考える」こと

アートを学ぼうと考えた時、まずはピカソやゴッホのような誰もが知る著名な作家や、その作家が活動していた時代のアートについて勉強すべきという発想を持つ人が多いかもしれません。しかし、山口さんは「最初に触れるなら近代やそれ以前のアートではなく、現代アートがおすすめ」と話しています。
「確かに、近代の優れたアーティストは魅力的です。ただ、過去の作品は直接見たり触れたりすることができないものがほとんど。作品やアーティスト自身を二次情報による固定のイメージで理解することしかできません。また、質の良い作品の数も限られています。現代アートのいいところは、アーティスト本人に直接質問できる点。『私にはこう見えるんだけど、どういう気持ちでこの作品を描いたのか』などと本人にぶつけてみると、自分の考えとは違う角度から言葉が返ってきて、それまでとは作品の見え方までがらりと変わることもあります。この積み重ねが、自分が応援したいアーティストを発見したり、価値のある作品を見つけたりすることにつながるでしょう」(山口さん)

日本では、学生時に「アートの鑑賞の仕方」を習うケースはほとんどありません。「美術の勉強=美術史の勉強」になるはずです。しかし、美術史を勉強してもアートを見る力はなかなか養えません。それでは、どのように作品を鑑賞すればいいのでしょうか。

「作品を鑑賞した時、たとえばアーティストの性別やプロフィール以外に、そのアーティストがどんな人なのか、どんな思いでその作品を作ったのかなどを考えるのが本当に面白い。自分なりに答えを導き出していくのが楽しいんです。そういう〝謎解き〟が作品の一つ一つの作品に存在しています。美術館のイヤホンガイドで説明を聞いて納得してしまうのではなく、自分で考えていくのが正解だと思います」(山口さん)


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まずは1年間、現代アートを集中して学んでみる

特集1でも述べているように、日本の主要メディアでは「某社長が何十億円で有名な美術品を落札」など、数字だけにスポットをあてた報道が大半を占めるのが現状です。そのため、大手新聞や主要なネットニュースを見ているだけでは、現代アートについての情報を手に入れることは難しくなっています。

「まずは、書店で美術関係の雑誌や本などを手に取って読み、週末や休日には美術館や展覧会に足を運んでみてください。いまでは、週末に遅い時間までオープンしている美術館も増えています。まずは1年間、そうして現代アートを集中して勉強しましょう。そうすれば、自分好みのアーティストや作品を扱うギャラリーなどが次第に見えてくるはずです。実際に足を運び、作品を自分の眼で見ないことにはアートに対する感覚は鍛えられないと思います」(山口さん)

美術館というと、東京の上野にある「国立西洋美術館」や「東京都美術館」などがまず頭に浮かぶのではないでしょうか。しかし、何もそうした著名な美術館でないとアートに対する素養を積めないわけではありません。たとえば、美術館の検索サイトで検索すると、関東では200以上の美術館、個展などが開かれるギャラリースペースが200以上も出てきます。さらに、アートに関心を持っていれば、いままで素通りしていた町のギャラリーが目に入るようになるかもしれません。町歩きのついでに、近くにあるギャラリーをふらりと訪れてみるのもアートについて学べるいい機会です。

まずは1年間、現代アートの雑誌や書籍などでみっちり勉強し、週末には美術館やギャラリーを訪れてみましょう。自分の趣味欄に、美術館やギャラリー巡りと書けるようになるのも悪いことではないはずです。
 

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