投資・資産運用
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2020.5.12

【連載#4】小口の不動産投資として大人気J-REITの魅力に迫る

株式同様に手軽に売買できるJ-REITですが、64銘柄の中から有望な投資先を判断するのはなかなか難しいものです。そこで、楽天証券経済研究所の窪田真之さんに注目のJ-REITをピックアップしていただきました。
 

過去の実績も十分。時価総額1兆円越えのツートップとは?

不動産投資が手軽にできるJ-REIT。東証には64銘柄(2020年1月10日現在)が上場しているほか、たくさんのREITに分散投資するETF(上場投資信託)もあり、銘柄選びには迷うところです。そこで、楽天証券経済研究所の窪田真之チーフストラテジストに注目している銘柄を挙げてもらい、個人投資家の資産形成の観点からお話を伺いました。

窪田氏が挙げるのは、日本ビルファンド(8951)とジャパンリアルエステート(8952)。「どちらも東京都心部の大型オフィスビルを中心に投資し、甲乙つけがたい銘柄です」と高く評価しています。

日本ビルファンドは三井不動産、ジャパンリアルエステートは三菱地所と、日本の不動産業界ツートップの系列。時価総額はともに1兆円を超え、J-REIT市場の代表銘柄的な位置付けです。分配金利回りは2%台後半と、全銘柄の平均(3.6%)を下回ります。しかし、これは「将来、分配金が減額されるリスクが小さいと多くの市場参加者が予想しているため」(窪田氏)のようです。両銘柄ともに「情報開示が充実し、これまでの分配金も安定的な支払いにも配慮してきた銘柄です」。

日本アコモデーション・ファンド(3226)も三井不動産系で、こちらは都市部の大型マンションが投資対象です。窪田氏は「オフィスビルに投資する銘柄をいくつも買うよりも、資金に余裕があるなら投資先が違う銘柄も買ってリスクを分散するといいでしょう」とアドバイスしてくれました。

オフィスビル以外の投資先という点では、日本ロジスティクスファンド(8967)や日本リテールファンド(8953)も窪田氏の注目銘柄です。日本ロジスティクスファンドは倉庫や集配センターといった物流センターに投資します。窪田氏は「ネット通販などeコマースが近年急成長しているため、物流施設は繁忙状態です」と投資先業界の活況を指摘。このほか、ショッピングモールを投資先とする日本リテールファンドも注目銘柄の1つとして紹介してくれました。

ジャパン・ホテル・リート投資法人(8985)はその名の通り、ホテルに投資する銘柄です。株式と同じようにJ-REITの保有者への優待制度があり、個人投資家に人気があります。しかも、4%台半ばの高利回りです。
 

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複数のJ-REITを組み合わせて小口化したETFは分散効果あり!

窪田さんは「利回りが高いと魅力的に見えますが、1つの高利回り銘柄に資金を集中させる投資スタイルはお勧めしません。ジャパン・ホテル・リートは購入単価が8万円台と手ごろなため、ほかのJ-REITと組み合わせて保有するとリスクを分散できます」と話します。単純に利回りの高さだけを見るのではなく、利回りや投資対象の異なる銘柄を組み合わせた分散投資の候補としてこの銘柄を位置付けているわけです。

複数のJ-REITを組み合わせて小口化したETFも「まずJ-REITとはどんなものかが分かる、入門的な商品」として魅力的です。窪田氏は「運用手数料に相当する信託報酬が激安な銘柄が多いのが特徴です」とETFのメリットを指摘します。長期で保有するにつれて支払う手数料が積み上がり、将来の運用成績に影響するためです。ETFはインターネット証券を通じて手数料ゼロで購入できる銘柄もあります。

東証には現在、J-REITを組み入れたETFが14銘柄上場されています。この中から銘柄を選ぶ際は「運用担当者が安定した運用しやすい時価総額の大きいものを」と窪田氏。東証REIT市場全体の値動きに連動する、「NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型ETF」(1343)が時価総額3676億円と最大です。


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