投資・資産運用
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2019.3.16

親が元気なうちにしておくべきなのは「親孝行」だけじゃない

(写真= wavebreakmedia/Shutterstock.com)
(写真= wavebreakmedia/Shutterstock.com)
両親がいつまでも元気なのは、離れて暮らしている家族にとっても嬉しいこと。正月やお盆に顔を出して、年を重ねたことを労わる家族も多いでしょう。ここまで育ててくれたことに感謝し、親孝行したい。ただ、親が元気なうちにしておくべきことは、親孝行だけではありません。

明日相続が起こったらどうするかを考える

親が亡くなったときに発生する相続。様々な準備を必要とする一方で、なかなか親が元気なうちに「亡くなった時」の話をするのは親からも、子どもからも良い気のするものではありません。

その一方で、年を重ねると様々なリスクが生まれます。生命保険の加入や組み換えが難しくなる認知症や持病はもちろん、所有している不動産の築年数が深まることも関連します。居住用不動産を担保に老後資金を借りるリバースモーゲージも、早めの売却も、早期の段階で「どのようにするか」のグランドデザインを考えておくことは大きなプラスになります。

つまり、「明日相続が起こったらどうするのか」を家族で考えること。相続資産を送る方、受ける方それぞれで、争族が起こらないように考えることが大切です。家庭裁判所にて扱う調停の件数は平成21年以降60万件、同25年以降は70万件を超過しています。

相続アドバイザーに「仲介役」を依頼する

1つ大きな問題なのは、親にどのように切り出すかということ。「俺が死んだときの話をするのか」と言われたら、相続対策どころか、雰囲気そのものが悪くなってしまいます。

そこで、相続に関連するアドバイザー役の専門家に間に入ってもらうことをお勧めします。税理士や司法書士、行政書士やファイナンシャルプランナー(FP)といった有資格者はもちろんのこと、終活コンサルタントやエンディングプランナーなども仲介役として相応しい専門家です。専門家を含めた「家族会議」を早い段階から実施するようにしましょう。

「家族会議」の開催における注意点

この家族会議を行うに当たっては、いくつか注意点があります。

(1)法定(推定)相続人はすべて招くこと

配偶者・子どもたちなど、法律によって定められた相続人はすべて家族会議に招くことをお勧めします。様々な都合で同席できないときも、家族会議を実施した事実や話し合った内容を「共有」しておくことが大切です。この段階で「私は聞いていない」「賛成していない」といったしこりは、後になって円滑な相続の準備を遮ることにつながります。居住地が遠くても、まずは全員で話し合う土壌を作ることを重視しましょう。

(2)特定の人間「依り」の専門家を連れてこないこと

相続アドバイザーといっても、すべての場合において「中立的な立場」ではありません。例えば、親世代の持つ土地を、不動産運用を推奨する専門家が間に入ったとします。不動産運用は休眠状態の土地に収益性をもたらす一方で、子世代を含めた借入金が課せられるなど、メリットとデメリットの両方が見られます。これをメリットのみを重視しては、相続人側からの不振を招くというもの。家族会議に専門家を含める際は、第三者として客観的な立場の専門家を入れるか、メリット・デメリットの双方を公平に伝えられる人を招くべきと考えられます。

2019年は春先に、「10連休」があります。いつもは正月とお盆だけですが、今年に限っては初夏に実家に帰る人も多いでしょう。親孝行のチャンスに、「相続の第一歩」を話し合ってみるのはいかがでしょうか。

 

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