過去39年で29倍高!米国株で資産運用【1】日米株式のマーケット検証

(写真=ANA Financial Journal編集部)
(写真=ANA Financial Journal編集部)
2019年は金融庁が公表したワーキング・グループの報告書「高齢社会における資産形成・管理」の中で書かれた、いわゆる「2,000万円問題」がクローズアップされました。この問題が報じられたことで世代を問わず資産運用、資産形成の意識が高まっているといわれています。資産運用と一口にいっても預金や株式、債券、投資信託などさまざまですが、注目度が上昇しているのが米国株です。

この特集では、そんな米国株にスポットを当て米国株投資の特徴やメリットなどを紹介しましょう。
 

NYダウは約40年間で30倍近くに上昇

米国株投資について触れる前に日本と米国の株式相場の状況を把握しておく必要があるでしょう。日経平均株価は2012年末から始まった「アベノミクス相場」によって2015年6月に2000年のITバブル時につけた高値を更新しました。さらに2018年10月にはザラバでバブル後最高値となる2万4,448円を記録しましたが、2019年12月現在は2万3,000円台で推移しており最高値とは若干の開きがあります。

一方、米国の代表的な株価指数の一つであるニューヨーク・ダウ(NYダウ、ダウ・ジョーンズ工業株化平均)は1997年のアジア通貨危機、2001年の同時多発テロ、2008年のリーマンショックなどで一時的に大きな下げに見舞われました。しかし長期的に見れば1980年ごろから上昇を維持。トランプ大統領が就任した2017年頃から上昇のペースを速め、史上最高値の更新を続けています。

1980年以降の日経平均株価とNYダウを比べると日経平均株価が約3.4倍になっているのに対し、NYダウは約29倍に上昇。その差は一目瞭然でしょう。日経平均株価の最高値は1989年12月29日の場中につけた3万8,957円です。当時とは日経平均株価を構成する銘柄の一部が入れ替わっているとはいえ、2019年12月現在の水準とはまだ1万円以上もかけ離れています。

ただ、これは過去の話です。資産運用にとって大事なのは、株式相場がこれからどう動くかがカギになってきます。
 

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資産運用では、1年や2年といった目先ではなく10年、20年といった長期的な視点が必要です。見るべきポイントは経済の成長力でしょう。なぜなら株式相場は、その国の景気、ひいては企業の業績に大きく影響されるからです。

1995年以降、日本のGDP成長率はほぼ横ばいか、あるいはやや減少傾向となっています。一方、米国はリーマンショック直後の2008年と2009年を除きプラス成長を維持。2010年以降は2%前後と決して高くはないものの安定成長を維持しています。

米国では、GDPの7割程度を個人消費が占めています。つまり人口動態が大きく経済に影響するわけです。国連による最新の世界人口推計によると米国の人口は2020年に約3億3,100万人、2050年には約3億7,942万人、2100年には約4億3,385万人と今後も順調に増え続けることが予測されています。

一方、日本の人口は2010年を境に減少に転じました。内閣府発表の「高齢社会白書」によると2050年代には1億人割れ、2065年には8,800万人程度まで減少すると予測されています。また米国では15~64歳の生産人口も増え続ける予測になっているのに対して日本では65歳以上の高齢者の割合が増加することが確実な情勢です。

もちろん人口だけが国力をあらわすものではありませんが人口が経済の基盤となっていることは否定できません。そうなるとやはり日本株よりも米国株のほうが長期で運用するには適しているといえそうです。さらに現在の日本の株式相場は日銀による金融緩和政策に下支えされている、いわば「官製相場」の側面があります。

日銀は毎年6兆円近くETF(上場投資信託)を購入していて2020年には日銀が日本株の最大株主になるとの予測も出ているほどです。日銀がいつまで日本株を買い続けるかは不透明ですが、いつかは購入した株を売却しなければなりません。その際、日銀に代わる買い手があらわれれば問題はないかもしれませんが、将来的なリスクであることは確かでしょう。

人口や経済の成長、あるいは相場の状態などを総合的に考えると、より長期的な視点が重要な資産運用では、やはり日本株よりも米国株への投資が有利といえるのではないでしょうか。次回は、もう少し具体的に米国株投資のメリットを紹介します。


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