【連載#2】カブ知恵・藤井氏が語る 多くの投資家が“億り人”になれないワケ

(写真=ANA Financial Journal編集部)
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株式投資やFX(外国為替証拠金取引)は、個人投資家が少額から手軽に始められる資産運用方法ですが、実は「8割の人が負けている」とも言われています。また、リスク管理を行わなかったばかりにすぐに資産を減らしてしまうことも珍しくありません。金融情報会社・カブ知恵の藤井英敏さんに資産1億円を達成し、「億り人」(おくりびと)となった人の共通点を聞きました。
 

機関投資家が手を出せない新興市場に集中投資

(写真=筆者より提供)
「友人にも億り人はたくさんいますし、私自身、これまでも何人もの億り人を取材してきました。でも、ほとんどの場合、彼らの投資手法は株式投資の常識を逸脱したものばかりであまり参考にならないのです。一般の人がそのマネをしたら、すぐに大負けしてしまうかもしれません。実際、億り人となったトレーダーのほとんどが、一度はマーケットからの退場を突き付けられています。それでも懲りずにチャレンジした結果、株式市場の上昇を背景に大きな金額を儲けることができたのです」

一般的に株式投資は「安く買って、高く売る」ことで利益を狙うものです。つまり、相場環境が良くなければ、なかなか利益を出すことができません。ご存じの通り、2012年後半からの株式市場はアベノミクス相場によって急上昇を開始しました。2012年11月、代表的な株価指数である日経平均株価は1万円を割り込んでいました。これが2018年10月には2万4,448円まで、約2.5倍の上昇を達成したのです。このアベノミクス相場の上昇に乗って、多くの億り人が誕生したのですが、今後も株式市場が上がり続けるかは疑問です。

「アベノミクス相場という最強のサポートこそありましたが、当然のことながら資産1億円の達成はそう簡単ではありません。それでも、一般のサラリーマンや主婦、なかには元金50万円でスタートした無職の若者が億り人になったのです。その多くが、機関投資家などは目もくれない中小型の材料株を中心に取引していました。特に赤字垂れ流しのバイオ関連株や時価総額の小さな企業群だったのです。逆に言えば、そのような銘柄でしか少額資金から1億円を達成することはできないのです」(藤井さん)

例えば、日本を代表するトヨタ自動車の株価がここから数年で5倍や10倍になるのはまず期待できません。一方で、ジャスダックや東証マザーズといった新興市場の銘柄はその可能性を秘めているのです。

藤井さんによると、「少額で大きな資産を得ようと思ったら、まずは時価総額の小さな中小型株に集中投資すること」だと言います。つまり、株式投資の基本である「卵はひとつのカゴに盛るな」という常識を無視する必要があるのです。
 

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最初はギャンブル、徐々に資産運用へ切り替え

「誤解を恐れずに言ってしまえば、株式投資は資産運用の手段のひとつですが、少額資金で億り人を目指すなら最初のうちは資産運用ではなくギャンブルとして捉えなければなりません。しかも、時には業績が悪く売りたたかれている銘柄を安く仕込み、マネーゲームのように増やしていくのです。

また、彼らは運用資金をお金と考えずに、ゲームの点数と考えています。リスクとリターンは常に裏腹、大きなリスクを取ってこそ手にする果実も大きいのです。さらに、信用取引などでレバレッジ(てこの原理)を使って、身の丈以上の勝負をしています。

ある程度の資産ができたら、今度はそれまでの投資手法を見直す必要があります。それを行わなかったばかりに、これまで何人もの1億円トレーダーが、積み上げてきた資産を失ってきました。先日、久しぶりに会った投資家も3億円あった資産をすべて失い、『もう株式投資には手を出さない』と言っていました」(藤井さん)

特集3回目となる次回は、少額の元手で資産1億円を目指すための相場の渡り方をご紹介していきます。


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