投資・資産運用
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2020.2.2

リセッションになった時の資産運用はどうする?対処法を解説

(画像=Getty Images)
(画像=Getty Images)
リセッションとは「景気後退」のことです。

2019年2月には景気拡大局面が75カ月となり、戦後最長となりました。

しかし景気は循環しているので、いずれはリセッションの時期もやってきます。

この記事ではリセッションになったときの資産運用はどのようにしたらいいのかについて解説します。

景気とは

景気とは、経済活動の活発さを表します。

つまり、「商売がうまくいっているかどうか」ということです。

景気がいいとは、商売がうまくいっていることで、「好景気」と呼ばれます。

企業の作ったモノやサービスの売れ行きが伸び、働く人の給料も増えて消費も拡大するのです。

一方、景気が悪いとモノやサービスが売れなくて企業の収益が減り、消費も減っていきます。この状況を「不景気」と呼びます。

景気循環とリセッション

景気は拡張期と後退期を数年後ごとに繰り返すのが通常です。

これを「景気循環」と呼びます。

景気拡張期の上限で後退に入る転換点を「景気の山」、その逆を「景気の谷」と呼びます。

景気後退期とは、その山から谷間での間。つまり、景気が低迷し、不況にいたる過程の状態です。

リセッションの定義は国によって異なりますが、欧米では一般的にGDP(国内総生産)が2四半期連続でマイナス成長になった場合を「リセッション」と定義しています。

一方、日本では内閣府が毎月公表している「景気動向指数」のCI(コンポジット・インデックス)を参考にします。

CIは構成する指標の動きを合成することで景気変動の大きさや量感(テンポ)を表し、2015年を100として、前月の指数が大きく増えているようであれば景気回復が急ピッチであると判断します。

反対に、減っているようであれば景気後退だと判断するのです。

CIを構成する経済指標には、「新規求人数」「有効求人倍率」「家計消費支出」などがあります。

景気に先行して動く指標を「先行指数」、景気にほぼ一致して動く指標を「一致指数」、景気に送れて動く指標を「遅行指数」といい、景気判断は、「CI一致指数」の推移で判断します。

2019年11月5日に公表された9月のCIは以下の通りです。
 
The Motley Fool Japan
(画像=出典:内閣府)
一致指数は101.0で、基調判断は「悪化」。2カ月連続で景気後退の可能性が高いことを示す「悪化」となったのです。

ただし、リセッションなど実際の景気判断は、内閣府の「景気動向指数研究会」で判断されます。

リセッションへの対策

それでは、リセッションの時のポートフォリオはどうすればいいのでしょうか。

余剰資金での投資を心がける

リセッションはどの程度続くかはわかりません。

資金をすべて株などの投資に回すと(フルインベストメント)、損失が大きく膨らむ可能性があります。

安全資産と言われる債券の比率を高めることも大切です。

通常の時は株式70%、債券30%というポートフォリオでも、リセッションのときは50%ずつなどに安全資産の比率を高めるのです。

ただし、株式投資の比率を極端に減らすべきではありません。

投資は10~20年と長期で行うものです。景気は循環しているので、必ずリセッションの時期がきます。

そのときでもコツコツと投資を続けることが大切なのです。

金に投資する

債券と並んで「金」も安全資産といわれています。

金は、もともと「有事の金」として軍事的・政治的な不安が高まると買われる傾向がありました。

たとえば、2001年の米国同時多発テロでは、金が買われて存在価値がクローズアップされたのです。

さらに、2008年のリーマンショックでは、世界中のあらゆる資産が大暴落する中で、金の価格はすぐに回復。

株で大きく損をしても金を保有していれば、資産全体の損失をカバーできたのです。

レイ・ダリオの「黄金のポートフォリオ」とは

世界最大級のヘッジファンドブリッジウォーター・アソシエーツを率いるレイ・ダリオは、どんな環境でも利益を狙える「オールウェザー型」のポートフォリオを組成しています。

実際、2008年のリーマンショックのときでもプラスの運用成績を残しました。

しかし、オールウェザーポートフォリオは投資可能資産が50億ドルの機関投資家、もしくは最低初期投資額が1億ドル以上という制約がついています。

そこで、オールウェザー戦略を個人投資家向けに組んだポートフォリオが、「黄金のポートフォリオ」です。

具体的なポートフォリオは、以下の通りです。
  • 株式…30%
  • 中期米国債…15%
  • 長期米国債…40%
  • 金…7.5%
  • 商品取引…7.5%
債券の比率が55%と高く、株式の割合が30%と低いことが特徴です。

景気拡大期には、S&P500などの株価指数にパフォーマンスで劣るかもしれませんが、景気後退期(リセッション)でも、債券や金価格の上昇によりプラスリターンが期待できるのです。

「いかに儲けるか」ということも大事ですが、とくにリセッションの時は、「いかに損失を抑えるか」という点を重視すべきです。

まとめ

リセッションとは景気後退のことです。

リセッションのときは、安全資産と呼ばれる債券や金が買われる傾向にあります。

世界最大級のヘッジファンを運用するレイ・ダリオは、どんな市場環境でもプラスリターンをだせるように、債券や金をポートフォリオに組み入れることを進めています。

景気拡張期にはS&Pなどの株価指数をアンダーパフォームする可能性があるものの、リセッションの時に損失をださないよう、安全資産も常に組み合わせるようにしましょう。

文・The Motley Fool Japan編集部/The Motley Fool Japan

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